沖縄Daily Voice

沖縄在住の元気人が発信する

オキナワ写真日記 vol.3 大湾朝太郎

2009年04月16日 | 木曜(2009年4~6月):大湾 朝太郎さん
昔は家族にカメラを向ける事はなかったのですが、結婚して子供が生まれてからは、よく家族や親戚の写真を撮るようになりました。
自分のいちばん身近にいる大切な人達を記憶に残すために記録しようを思ったからです。
写真はその時の空気や時間をいつまでも記憶できる素敵な記録装置だと思います。









皆さん家族の写真を撮りましょ~!!


text:大湾朝太郎





沖縄在住の料理家から学ぶ「沖縄食材レシピ帖」 vol.3 砂川有紀

2009年04月15日 | 水曜(2009年4~6月):砂川有紀さん
夕暮れ時になると、頭を悩ます今晩のメニュー
「沖縄っぽいメニューにしよう!!」
と意気込んでみたものの、イマイチ使い方が分からない食材…。
見よう見まねで作ってみたものの、出来上がりもイマイチ…。
そんな苦い経験をふまえてできたブログです。
週替わりで、沖縄に住む地元食材エキスパートのみなさんに教えていただいたレシピを紹介していきますので、沖縄食材にくわしくないビギナーさんも、沖縄食材に興味シンシンの方もぜひのぞいてみてください。


今回の食材 「美らキャロット」



ゆっくい茶処おおしろさんの所在地、糸満市で栽培されているにんじん「美らキャロット」。
普通のにんじんより甘みが強く、発色がよいのが特長で、生ジュースにしても味を調整することなく、自然な甘みが楽しめます。今回は沖縄の食卓や弁当のおかずによく登場する「にんじんシリシリ」のアレンジレシピを教えてもらいました。小腹がすいた時のおやつとして活躍してくれそうです。


【メニュー名】
オレンジ色がかわいい
にんじんシリシリホットサンド



【材料(2人分)】
美らキャロット…1本、食パン…2枚、チーズ…1枚、マヨネーズ(バター)お好みで

【作り方】
1.にんじんをせん切り器でスライス(沖縄風にいうとシリシリ)する。
2.せん切りにしたにんじんをフライパンで炒め、塩をひとつまみまぶす。
3.耳を切った食パンにマヨネーズ(バターでもOK)を塗り、その上ににんじんシリシリ、スライスチーズをのせ、食パンではさむ。
4.ホットサンドプレートで両面を焼けばできあがり。

【今週の沖縄食材エキスパート】
ゆっくい茶処おおしろ
住所/沖縄県糸満市小波蔵147-1
TEL/098-852-4353
営業時間/11:00~17:00、19:00~22:00(夜は予約制)
定休日/水曜
ブログ/http://yukkui-ooshiro.seesaa.net/



3週にわたり、レシピを教えていただいたおおしろさん。季節を感じさせる植物でいっぱいのお庭や、沖縄らしい赤瓦屋根、紅芋やハンダマといった地元食材メニューでのもてなし、そして看板の文字のようにやわらかな笑顔で迎えてくださった店長の大城さん。沖縄の風を思い切り感じることうけあい、私もすっかり癒されました。


text:砂川有紀





ミツが観る沖縄のクリエイター達とその生活 vol.3 吉見綾子

2009年04月14日 | 火曜(2009年4~6月):吉見綾子さん
沖縄は癒しだけじゃないい!!!のよ!



前回紹介したダイキは、ジェンベの他に
実は、"R.A.G.S"というハードコアパンクバンドでドラムもやっている。
だってここは沖縄。
言いえない矛盾がたくさんある。
それを音楽にのせている。

これは、コザの「Seven's Heaven」でのライブ映像 ↓

R.A.G.S LIVE AT 7thHeaven WITH KAMOMEKAMOME 2


結構アメリカにきつい歌詞なのに、
よく見ると、ウチナーンチュ(沖縄の人)も、アメリカ人も、日本人も、みんなまみれて踊ってる!!!
なんて危険で、ピースな光景!
カッコイイもんて結構万国共通だ!
まだまだあるんです。沖縄にはこんな空気。
音楽ってすごいと思う。



こ、今週はあつくなりました。

ちなみに興味のある人は、
TSUNAMI(宜野湾)=ボーカル、マスの無国籍衣料品店
CHAOTIC(恩納村)=ギター、サトルのパンクショップ
をチェックしてみて。
どちらも58号線沿。ウラ沖縄も楽しいよ。

来週は、読谷村の公民館で、昔ながらの結婚式を開く友達をリポート。
これが、たくさんのクリエイター達で作り上げる予定なんです。
引き出物の総数360個!えらいこっちゃ!
私もあせって作ってますよ~。
乞うご期待!


text:吉見綾子




ハイサイ!! うちなぁぐち vol.3  比嘉光龍

2009年04月13日 | 月曜(2009年4~6月):比嘉光龍さん



いきなり、うちなぁぐちについてのコラムが始まってしまったので、私自身の自己紹介が遅れてしまいました(笑)
私は1969年に那覇市で生まれ、5歳のころからは「沖縄市(昔はコザ市と言っていましたが)」で育ちました。ですから、現在21歳です(笑)。
父はアメリカ人ですがロケットでどこかに飛んで行ってしまいました(笑)。あまり冗談ばっかり書くと訳が分からなくなる方もいっらっしゃると思いますので、まじめに書きます。
アメリカ人の父親のことは本当になにも分からないんです。母親は、「うちなぁ(沖縄)」の北部、金武町の出身ですが、生まれてすぐに母のお兄さん夫婦、つまりおじさん、おばさんに育てられました。学校も沖縄市にある山内小中、中部工業高と日本の学校に通いました。おじさん、おばさんは、普通の「うちなぁんちゅ(沖縄人)」ですので、英語はまったくわかりません。ですから、私も英語はまったくわかりません。当然ですよね、環境がまったく日本なのですから。
生みの母はよほどの事情があったのでしょう、私に一切本当の父のことを教えてはくれない内にあの世に旅だってしまいました。育て親である、おじさん、おばさんも、一切私の父親については聞かされていないと言っていました。こうなると、江原さんとか、美輪さんぐらいしか本当のことは分らないと思います(笑)。
私はアメリカの血を引いているのだが、アメリカとは一切関係なく、実際、22歳の時から2年近くアメリカに住んでいましたが、本当の父の名前も消息も分からないのでは、アメリカ国籍どころか、何の補助も受けられませんでした。ですから、私は日本国籍のみしかありません。
かなり特殊な環境で生まれ育った私ですが、ここまで書いてはじめて、私が日本国籍しかないこと、英語は話さないということを理解してもらえると思います。




ROK(AM864)ラジオ沖縄にて。毎週日曜午後1時から4時に放送される「民謡の花束・光龍ぬピリンパラン日曜日」の放送終了後の一枚。


text:比嘉光龍


紅茶の島のものがたり vol.2 冨井穣

2009年04月10日 | 金曜(2009年4月~):冨井穣さん
第2話
アッサムと同緯度のティーベルト地帯





 山城が本格的に茶業に取り組み始めたのは16歳のころ。当初は父・豊の指導のもと緑茶栽培を学んでいたが、やればやるほど、考えれば考えるほど、「紅茶を作ってみたい」という思いは募っていった。
「沖縄で緑茶を作るには、クリアすべき問題があまりにも多い」
 それではなぜ、沖縄は紅茶栽培に適しているのだろうか。ポイントは、カテキンと紫外線である。
 緑茶が「渋い」と感じるのは、茶葉の主成分カテキンが原因であることはよく知られている。カテキンとは、ワインやカカオなどでおなじみのポリフェノールの一種で、体内に摂取すると活性酸素を除去する働きがある。近年はその抗酸化作用に注目が集まり、さまざまな健康食品やサプリメントが開発されているほどだ。
 さて、このカテキンは茶葉が紫外線に当たると増加する性質があり、カテキンの多いお茶は味が当然渋くなる。例えば、初摘みの新茶より二番茶のほうが渋いのは、茶葉が紫外線にさらされている期間が長いからである。また、まろやかな味わいが特長の高級茶「玉露」は、カテキンの生成が抑えられるよう、直射日光を避け被覆栽培されている。ということは、紫外線の量が多い沖縄で緑茶を栽培すれば、カテキンの割合が増え渋みの強いお茶ができるというわけだ。
「日よけの方法を工夫するなど、できる限りの策を尽くして、ようやく他府県と同じスタートラインに立てる」
という山城の言葉もうなずける。
 でも、紅茶なら勝算がある。
 紅茶は、茶葉の中に含まれる酸化酵素の働きを利用して、茶葉を発酵して作られる。その過程でカテキンは化学変化を起こして減少し、テアフラビン、テアルビジンという成分に姿を変える。すると、カテキン由来の渋さはほとんどなくなり、紅茶特有の風味と香りが新たに生まれる。
「つまり、紅茶を作るにはカテキンが多いほうが有利なんです。緑茶は摘採後に発酵を止めてしまうので、カテキンがそのまま茶葉に残って渋味の原因になりますが、紅茶はカテキンの発酵のさせ方次第でいろいろな味を試すことができるのです」
 確かに考えてみれば、インドやスリランカなど世界で盛んに紅茶が生産されている国は、赤道付近の「ティーベルト地帯」と呼ばれる温暖な地域に集中していることが分かる。
 ちなみに、インド東部のアッサムは北緯26度。山城が住む沖縄県うるま市も北緯26度。まさに紅茶栽培の適地である。


text:冨井穣






オキナワ写真日記 vol.2 大湾朝太郎

2009年04月09日 | 木曜(2009年4~6月):大湾 朝太郎さん
前回音楽とライブが好きと書いたので
今回は自分の好きなアーティストのライブを写真で届けたいと思います。

■Bleach
前に、ブリーチのアメリカツアーに同行して、10日間10都市しかもニューヨークから
ニューオリンズまでバンドワゴンで移動という過酷で刺激的な旅を共にしました。
爆音サイコーです!!
http://www.highwave.co.jp/bleach/




■南国ドロップス
「南国の夜」と言うバーをアジトにしている、エキゾチックバンド
特に「南国の夜」でのライブは面白いス
http://www.nan59dps.com/




■クロネコリズム
自主イベントの「真夜中のリズム」は夜な夜な音楽とお酒を楽しみに行きます。
いつも行くといい感じに酔って写真を撮ってます。
http://www.kuronekorhythm.com/index.html




いつも音楽と近いところで写真を撮っていけたらと思います!!


text:大湾朝太郎





沖縄在住の料理家から学ぶ「沖縄食材レシピ帖」 vol.2 砂川有紀

2009年04月08日 | 水曜(2009年4~6月):砂川有紀さん
夕暮れ時になると、頭を悩ます今晩のメニュー
「沖縄っぽいメニューにしよう!!」
と意気込んでみたものの、イマイチ使い方が分からない食材…。
見よう見まねで作ってみたものの、出来上がりもイマイチ…。
そんな苦い経験をふまえてできたブログです。
週替わりで、沖縄に住む地元食材エキスパートのみなさんに教えていただいたレシピを紹介していきますので、沖縄食材にくわしくないビギナーさんも、沖縄食材に興味シンシンの方もぜひのぞいてみてください。

今回の食材 「ハンダマ」



葉っぱの表側がみどり、裏がむらさき色(みどり一色のものもあります)のリバーシブルな見た目が珍しい葉野菜。ビタミンB2、ビタミンA、鉄分のほかに、むらさき色のほうにはポリフェノールを多く含む、栄養価の高いスグレモノ食材です。今回紹介するメニューのようにゆでて汁物、和え物にも使ってもよし、新芽はサラダとしてもよし。
しかも残った茎の部分をさし芽すればぐんぐん生えてくるので、食べる→育てる→食べるとリサイクルができ、実にたのもしいヤツなのです。

【メニュー名】
さっとゆでて、和えるだけ
ハンダマの白和え



【材料(2人分)】
島豆腐…半丁、ハンダマ…お好みで、味噌…小スプーン1杯程度、酢、砂糖はお好みで

【作り方】
1.鍋に水を沸かし、ハンダマを30秒ほどゆでる(ヌメリが出るのでゆですぎはNG)。
2.ざるにあけ、水でさっと洗う。
3.ざく切りにする。
4.島豆腐とハンダマを和えて、調味料で味付けすればできあがり。

【今週の沖縄食材エキスパート】
ゆっくい茶処おおしろ
住所/沖縄県糸満市小波蔵147-1
TEL/098-852-4353
営業時間/11:00~17:00、19:00~22:00(夜は予約制)
定休日/水曜
ブログ/http://yukkui-ooshiro.seesaa.net/



おおしろさんの敷地内に咲いていた「ラスタチウム」という名前のお花。沖縄では道端でもよく見かける植物ですが、おおしろさん曰く「花びらと葉っぱがわさびみたいな風味がして、白和えに加えるとおいしいよ」との事。食べてみると、なるほど、やさしい味わいの白和えにピリッと感がプラス!かわいらしいお花に、こんな使い道があるとは…目からウロコです


text:砂川有紀






ミツが観る沖縄のクリエイター達とその生活 vol.2 吉見綾子

2009年04月07日 | 火曜(2009年4~6月):吉見綾子さん
私は、プリントの他に、太鼓奏者であるパートナーのダイキと西アフリカの太鼓「ジェンベ」をたたいています。

ダイキは「吉見大樹グルーブ研究所」という名前で、ジェンベのライブや、ワークショップを沖縄本島各地で行っています。
私達は「ビンタ」というユニットを組んで、ライブもします。

(ジェンベのライブ画像が見たい方はこちらをクリックしてください ↓)






上の写真は、読谷村「十八番横丁」(ちなみに国道58号線沿い!)で昼にやっているワークショップの光景。
外で、太鼓がたたけるのは、その場や近所のひとの理解があってこそ。
ありがたい。



ワークショップでは、みんなが太鼓をたたきにあつまり、それぞれがその時の感性を放ち、そこでしかできない音を共有しあって、またそれぞれの生活に戻っていく。
そのリード役を大樹がつとめています。

太鼓というシンプルな楽器を通して感じることは、それが自分の生活のさまざまな場面とおおいに関係しているということ。自分の生き方や態度が本当に音としてでてくる。とてもおもしろいし奥が深いです。



さて、私達が年に3回主催しているイベント
市場と音楽「きとねいち」。
次回は4月29日(水、祝日)午後1時~8時
読谷村にある体験王国「むら咲むら」で行われます。(雨天中止。開催情報はブログで)

たくさんの個性的な出店者で今回は一段とカオスになりそう!
主催自身もどうなるか楽しみ!
ダイキの無料ジェンベワークショップもやる予定です。
晴れるといいな!

次回はダイキのコアなパンク音楽活動にふれてみます。
お楽しみに!


text:吉見綾子











ハイサイ!! うちなぁぐち vol.2  比嘉光龍

2009年04月06日 | 月曜(2009年4~6月):比嘉光龍さん


 今回は、この「沖縄の風」のホームページサイトのスタッフから「うちなぁ(沖縄)」のカレンダーについて書いてくれと頼まれましたので、それについて書いてみます。
 うちなぁに住めば誰でも気がつくと思いますが、うちなぁでは現在でも旧暦が良く使われています。日本も昔は旧暦を使っていましたが、「1873年(明治6年)」以降、明治政府が新暦を用いることを定めました。
 したがって、「うちなぁぐち(沖縄語)」で新暦のことは、普通「大和暦(やまとぅぐゆみ)」と言います。また、旧暦と強調したい時には「沖縄暦(うちなぁぐゆみ)」と言えば、うちなぁのお年寄り達はすぐ分ります。
 旧暦と、うちなぁの行事は切っても切れない関係にあります。しかし、「1972年(昭和47年)」の日本復帰の年からは日本化が急速に進んでしまい、旧暦で年中行事を行うというのは年々弱まっていて、旧正月にいたっては、近年ほとんど祝われなくなってしまっています。ほかに、那覇大綱引きも本来は旧暦の6月だったものが、10月の体育の日という日本の休日にやるようになってしまいました。那覇ハーリーも旧暦5月4日のはずが、ちょうどゴールデンウィークに5月4日があたるということで新暦でやっています。
 けれども、お盆は健在です。普通お盆というと日本では新暦7月か、ひと月遅れの8月ですが、うちなぁでは今でも旧暦7月で必ずやります。なぜ日本のお盆にいまだに合わせないのかお年寄りに聞くと、「祖先崇拝が強く残っているからだろう」と言われました。正月も、綱引きも、ハーリーも、ご先祖様の関わりは多少ありますが、これらは基本的に生きている人たちが中心の行事だといえるでしょう。しかし、お盆だけは100パーセント祖先が中心です。これはいくら日本になっても琉球王国時代から行ってきた旧暦は動かせないということなのでしょう。




写真は、旧暦三月三日に「平安座島(へんざじま)」で行われる行事の様子。訪れた日は翌日の三月四日で、村の無事息災を祈るため浜へ行く行事の前でした。左の魚のみこしを島の人が担ぎます。


text:比嘉光龍






紅茶の島のものがたり vol.1 冨井穣

2009年04月03日 | 金曜(2009年4月~):冨井穣さん
第1話
南国リゾートの沖縄で紅茶作り?





 目を閉じて想像してほしい。沖縄で茶畑に囲まれて、紅茶を飲んでいる光景を。
 沖縄で紅茶? ビーチサイドでトロピカルドリンク片手に涼むのではなく、炎天下にせっせと茶葉を摘み、熱い湯を沸かして紅茶を飲む?ちょっと考えただけで、体じゅうからじわじわ汗が吹き出してくる。
 また中には、サンゴ礁の海と原色の草花に彩られた亜熱帯リゾートの沖縄に、茶園があることを知らない人もいるだろう。「お茶の産地は?」と聞かれてパッと思い浮かぶのは、里山の斜面に段々畑が連なる、のどかな農村風景だ。まして紅茶には「洋風、おしゃれ、上流階級」といった印象が付きまとい、日ごろ口にするお茶は緑茶やウーロン茶のほうが圧倒的に多い。沖縄では緑茶にジャスミンの花弁を混ぜた「さんぴん茶」もよく飲まれ、どうも紅茶と沖縄が結びつくイメージはわいてこない。
 そんな声をよそに、高き理想を掲げて、沖縄で紅茶作りに励む青年がいる。目指すところは、一事業として採算ラインに乗せるとか、沖縄ブランドとして知名度を上げるとか、そんなレベルではない。彼の口からは当然のように「世界一」ということばが飛び出してくる。
「沖縄が紅茶生産に最適の場所であることは、お茶業界では昔からの常識です。ダージリンやアッサムのように、ヤマシロの名を世界にとどろかせたい」
 青年の名は山城直人。うるま市石川の山城地区で3代続く、お茶農園の若き場長である。彼が取り組んでいるのは、茶葉を有機無農薬で栽培し、手摘みして自社加工する純沖縄産の紅茶作りである。
 ここで一つ、疑問を感じる人がいるだろう。紅茶とほかのお茶は、何が違うのか。
 意外かもしれないが、日ごろ私たちが「~茶」と呼ぶ飲み物の中で、紅茶と緑茶、ウーロン茶は、実は同じ茶樹から作られている。ツバキ科ツバキ属の常緑樹で、学名は「カメリア・シネンシス」。つまり、静岡でも沖縄でも、中国でもインドでもスリランカでも、栽培されている茶樹は「カメリア・シネンシス」なのだ。
 では、これらのお茶はどんな基準に従って分類されるのか。それは、製造法の違いである。
 簡単に言うと、茶葉の中に含まれている酸化酵素の働きを利用して、茶葉を発酵させたものが紅茶、摘採後すぐに加熱処理を施し、発酵を止めたものが緑茶になる。そして、酸化酵素をある程度働かせた半発酵茶が、ウーロン茶というわけだ。
 いずれにせよ、紅茶と緑茶は同じ茶樹から作られる兄弟のようなもの。もともとは山城の家も先代の父・豊の代までは緑茶農園を営んでおり、山城は幼いころから水まきや苗植え、茶摘みなど、家の仕事を手伝いながら生い育った。


text:冨井穣