沖縄Daily Voice

沖縄在住の元気人が発信する

シェフ直伝・洋風おきなわごはん vol.8 伊東 主夫

2010年02月25日 | 木曜(2010年1~2月):伊東 主夫さん
いよいよ最終ブログとなりました。
料理のレシピは現在たくさんの情報があります。
美しく完成された写真を見ただけで満足してしまいます。

情報量の多さに比べ、実際はどの程度活用されているのでしょうか…
料理は五感で味わうものです。
ぜひ見るだけではなく簡単なものからトライして欲しいものです。

ちょっとした知識に創意工夫と愛情
器や雰囲気でも、ずいぶん味覚に変化が生じます。
楽しい料理作りを演出していただきたいと思います。

さて、今私が一番力を入れている事、それはNPO設立
ヨーロッパから観光客をお招きしようというのが目的
その為の誘致活動と沖縄でのビジターセンター活動

県庁へ書類の提出も終わり、内容のチェックをクリヤー
公告という期間を経て認可となります。
只今、NPOのホームページを制作中…

ところで、NPOの名称はMOFO(モホ)としました。
「めんそーれ 沖縄 フロム 欧州」の省略です。
沖縄のすばらしい自然と文化を世界へ発信。

リゾート観光地として世界的レベルへ発展して欲しい。
長寿の島・安心安全・空手誕生の守礼の邦。
温暖な気候と明るく温かな県民性と資質は十分。

欠けているのは自信とPR力と積極性
他力本願ではなく自らが大いに自信を持って
あらゆる手段を駆使してPRに努めていきたいと思います。


2011年3月にはヨーロッパ5カ国へ
沖縄の物産と芸能と観光のキャンペーンを
NPO職員と協力者で予定しています。

各国在住の日本人の方や企業の協力
現地の旅行エージェントめぐりや、マスコミ・プラン
街角でのビラ配り、物産展、写真パネル展…

インターナショナル対応ホームページ
他言語メール対応のアンサーバック
在沖縄ヨーロッパ系の方々からのメッセージを発信

さらには、ブログやツイッターによる口コミPR
在日各国大使館や領事館職員へのPR
NPO MOFOと賛助会による招待旅行の企画

国や県主催では大掛かりとなって費用も大変…
NPO主催なら小規模でターゲットを絞れる利点があります。
先ずは英・仏・独の3国から始めたいと思います。

これまで沖縄観光産業は邦人向け、それも3泊程度の短期間客の対応です。
次世代型リゾート観光は10日から2週間の滞在に
観光客数よりも経済効果を求める時代へ…

一部のアクセスの良いリゾート地に集中する状況から
長期滞在するために趣向に応じて県内隅々へ
山原や本島以外の離島も有望となります。

観光地としての質の向上とともに
ラグジュアリーからエコノミーまでの幅広さ
各地区、各施設の個性化が必要となるでしょう。

今一番気になっているのは公共交通のバスです。
うちなんちゅすら利用しにくいのに外国人では…
きっと、かなりのブーイングを覚悟しなければなりません。

それに交通標識や地名のローマ字表記や英語表記も必要だと思います。

次に朝食と夕食についてです。
朝食には日常性が求められ、
夕食にはその土地に根ざした郷土料理が望まれます。

単に観光産業だけの取り組みではなく、
オール沖縄で住み良い地域づくりに力を入れる
笑顔で接するめんそーれの気持

必ずや沖縄は世界レベルのリゾート地となるでしょう。
ゆったりと暮らすごとく自然を楽しむ観光客
海外客の増加は邦人に対するアピールにも連動

沖縄の経済にとって、より観光が重要となるよう
雇用の場を少しでも拡大出来るよう
NPO MOFOは微力ながら努力いたします。

2か月8回のブログはこれにて終わります。
皆さん、ありがとうございました。
次機会がありましたらMOFOについてのブログでお会いいたしましょう。

シェフ直伝・洋風おきなわごはん vol.7 伊東 主夫

2010年02月18日 | 木曜(2010年1~2月):伊東 主夫さん
私のブログの今回を含め2回となりました。
スープから始まり魚、肉、サラダ、デザートと進み
食後のドリンクで終了となるわけです。

ところが本当のシメはこれから始まるのです。
男性は男性で別部屋へ、
女性は女性のみが集まってゴシップ話に華が咲く。

男性は食事中、我慢していたそれぞれ好みの煙を吐き出し、
ウイスキーやブランデーなど強いお酒をグビリ…
ビジネスの話、政治の話と男同士の話が続きます。

実はこのひと時の為に集まるのです。
この宴に参加できる事に自分の位置を知る。
その為のディナーだったのです。

ですから奥さま(ホステス)は料理長以上の知識と
テーブルコーディネーターに勝るセンスと
ソムリエを超える気働きが必要だった様です。

現代社会ではごく一部の限られた社会で
人知れず集まり、高度な社会問題が話し合われ、
諸課題が決定されているとか、いないとか…こわいですね。

とにかく現在は情報化時代です。
あらゆる情報が専門誌やインターネット上に溢れています。
何をチョイスするか、それが問題です。

自分自身の立つ位置をしっかり把握して、
情報量に流されないように、大いに気をお使いください。
おじさんは忠告好きなものですから、ついつい苦言を…



計算されつくしたレシピよりも、
その時手元にあった食材で知恵をしぼった料理が
今も世界中で好まれている有名料理になっている例は多いのです。

単なる偶然ではなく、基本的な知識や技能
それにプロ意識とヒラメキ、創造力
それが大切だと思います。


さて、話を食後の飲み物に。
ヨーロッパ系はコーヒーが主流だと思います。
アイスコーヒーは特殊な飲み方なので、ご注意ください。

沖縄では食堂にも出てくるアイスティー
ヨーロッパの人々にとってはとてもサプライズ!
氷を入れて…と説明しても通じません。

お茶といえばミルクティーが定番。レモンティーはアメリカ生まれ。
イギリスではミルクを先にカップに入れるか、後から入れるかが大問題。
やっと今年、王室がミルクを先に入れるのが正式であると発表しました。

イギリスのミルクは実に脂肪分が多く
熱いお茶に入れると牛乳が変質して風味が消えてしまいます。
そこで、ミルクにゆっくり少しずつ入れるのだそうです。

紅茶はインド・中国・スリランカ・ケニア産が有名です。
沖縄でも最近、山城紅茶がトレンディー。
ぜひ世界レベルの仲間入りしてほしいと思います。

その他沖縄は色々オリジナルティーがあります。
グァバ茶・桑の葉茶・サンニン茶・びわ茶等など…
このお茶達は冷茶に向いている様です。ぜひお試しください。

作り方は水洗いから。タワシで葉の両面をよくゴシゴシ。
風通しの良い所で陰干ししてから
細く切ってざるに並べ、良く乾燥させて茶葉は完成。

もっと簡単なのはハーブティー
レモングラスとミントを庭やベランダから摘んできます。
ちょいと洗ってティーポットに入れ熱湯を注ぎ入れれば出来上がり。

とにかく沖縄は年中、レモングラスもミントも良く育ちます。
プランターや鉢植えでも成長します。
自然の恵み感謝していただきましょう。

飲み物の話はこれにて終了させていただきます。
2月25日(木)の最終回は今一番気合いを入れている事
NPO MOFOのお話をさせて下さい。


それにしても雨降りが続きます…
湿度がとても厳しい毎日ですが
皆様、健康にはくれぐれも気を付けて下さい。

シェフ直伝・洋風おきなわごはん vol.6 伊東 主夫

2010年02月11日 | 木曜(2010年1~2月):伊東 主夫さん
2月14日(日)は聖バレンタインの日
何故か日本では女性から男性へ
それもチョコレートを贈る習慣が定着…

そこで今からでも遅くはない
手作りチョコレートを一品
ラッピングに工夫をすれば気持ちは通じるはず

そっと手渡すなら小さな箱にリボンを飾り
ひと口で、スーッと甘く溶けていく
コワントローの香りの生チョコを


・材料
市販のチョコレート100g・バター15g・はちみつ小さじ1
生クリーム70㏄・ココアパウダー少々・インスタントコーヒー少々
コワントロー又はブランデー、又はコーヒーリキュール小さじ1

・用意するもの
ボール・泡立て器・ゴムベラ・小さめのバット(タッパーでも可)
クッキングペーパー

・作り方
① チョコレートを細かく削る
バターは室温で柔らかく
クッキングペーパーをバットのサイズに切り、バットに敷いておく

② ボールにチョコレート、バター、はちみつを入れる
生クリームを良く温め、ボールに入れゴムベラで良く混ぜる

③ さらにアルコールを入れて混ぜる

④ バットに流し入れ、冷蔵庫で4時間…

⑤ バットよりクッキングペーパーごと出し、温めたナイフでカットします

⑥ インスタントコーヒーを細かく潰してチョコレートにまぶして
ココアパウダーをまぶしてお化粧したら出来上がり


さて、話をデザートに戻します。
お食事の流れから、メンバー、季節を考えて
デザートに至ります

最後の締めですから、とても大切だと思います
さて、フルーツや市販のアイスクリームも一品ですが
やはり手作りをおすすめします

デザートにはフライパン・オーブン・冷やし固めるなど
作り方としては3種が考えられます
先ずは3種の基本形をマスターしましょう


フライパンで作るクレープとフレンチトースト(パンペルデュ)
オーブンで焼き上げるパウンドケーキとパイ(冷凍パイシートなど)
冷やし固めるゼラチン系と寒天系

この季節の定番としてフレンチトースト(パンペルデュ)。
ヘルシーパウンドケーキはバターの代わりにサラダ油を。
冷やし固めるのは4月以降10月まで…。

フレンチトーストはホテルオークラ東京風に
厚切りのパンを一晩トースト液に漬け込む手間と、
低温でじっくり焼き上げるのがコツ

デザートではなく朝食の時には
薄切りのパンで作り、砂糖を入れず塩味で…
野菜やベーコンをはさむとばっちりです


パウンドケーキは名前の通り本来は
バター・砂糖・卵・薄力粉を同量で
焼き上げる簡単なレシピでした

現代人には少々重すぎるのでは…
そこで、ヘルシーパウンドケーキを
卵は2個から1個に。バターからサラダ油に。

ベーキングパウダーの力を借りて
牛乳を加え、砂糖も100gから80gにダウン↓
ふんわり、しっとり、ヘルシーパウンドケーキの出来上がり↑↑


・ひとこと?
ところで甘くない塩味のケーキ
パリの下町にあるカフェでのランチタイム…
ケーク・サレ(塩)とサラダとワイン

何時の日かそんな大人の街に
沖縄のどこかの町にそんなお店が
ごく自然にひっそりとあってほしいと思います

そんな事でデザートのお話はおしまいです
何故、女性から男性へチョコレートを贈るのでしょう?
でもいただければ悪い気はしませんが…↑

2月18日(木)は今までのコメントのお返事と
自家製お茶や食後の飲み物についてのお話です。
お楽しみに。



シェフ直伝・洋風おきなわごはん vol.5 伊東 主夫

2010年02月04日 | 木曜(2010年1~2月):伊東 主夫さん
いよいよ私の持ち分も残すところ4回。
スープ・魚料理・肉料理・サラダ・デザート・食後の飲み物の順序でいけば、
今回の話はサラダについてです。

料理のコース全体の流れからサラダも考えてみましょう。例えば・・・
① 簡単なグリーンサラダ
② お魚やお肉の冷製を加えたリッチサラダ
③ パスタやポテトのボリュームサラダ

休日のブランチは②のリッチサラダに
アツアツのパンケーキなどいかがですか。
ミルクティーを添えるイメージです。



沖縄の食材で美味しいサラダを・・・
材料はパパイヤ・シブイ・島ラッキョウ・ゴーヤー
トロピカルフルーツなどがお勧めです。

新鮮な良い素材の時は塩だけで十分!
普通はより美しく頂く為に
ビネガーとオイル、コショウを使います。


しかし、ビネガーとオイルを交ぜるのには工夫が必要。
良く知られているフレンチドレッシングやマヨネーズといった
ドレッシングの作り方、それが解決法だったのです。

最近は大手食品メーカーも
ヘルシーな食事としてサラダのドレッシングに力を入れ
種類も内容も充実してきました。

でも、ご自分で作れば安く、また美味しくヘルシー!
皆さんも色々と試してください。
ヒントは大手メーカーのドレッシングの裏ラベルにありますよ。

既製品の中から好みを選び
自分の感性をプラスする。
例えば、にんにくの風味。ゴマの風味。レモンの香りなど・・・。

サラサラタイプは空き瓶を利用して
全ての材料を入れてシェーク&シェーク
マヨネーズも自家製は一段と美味しいですよ。挑戦の価値ありです。

作ってみると意外と簡単に出来上がると思います。
後はアレンジ。玉ねぎのみじん切りを加えたり
生トマトのサラダの時は砂糖を少々振りかけたり・・・

にんにくとバジルの風味も実にすばらしい!!
オイルもオリーブオイル以外にも色々実験してみてください。
グレープシードオイルや紅花油も結構いけますよ。



ところで、サラダ油という油は実はありません。
ご自宅のサラダ油のラベルを良く見てみてください。
菜種油とか大豆油の混合された油です。

火を使わず、そのまま口にする油ですから
サラダの時はぜひ、よく吟味して
良い油を使用してほしいと思います。


・ひとこと?
『おきなわJOHO』の取材の件。
前回お話しいたしましたが、何とかボツにならず掲載されております。
ちょっと変わったレバノン料理に挑戦しました。





さて、残りはあと3回。どうなる事やら・・・
それから、NPO法人活動の件ですが
やっと県庁の窓口に申請書類を提出してきました。


では次回、2月11日(木)は
オキナワ・スイーツ(家庭ですぐに誰にでも作れるデザート)です。
お楽しみに。

シェフ直伝・洋風おきなわごはん vol.4 伊東 主夫

2010年01月28日 | 木曜(2010年1~2月):伊東 主夫さん
名護では桜まつりなど、春が近づいていますが
まだ風が吹くと、それも北風だと結構寒いですね・・・。
そこで今回のお肉料理は牛肉の“牛肉の赤ワイン煮込み”です。


前回のお魚料理の時に材料をお話しいたしましたが、もう一度・・・
・材料
煮込み用(脂肪分少なめ)の牛肉を3~4cmのサイコロ状に切って、
一人前150g程度です。

煮込む時には、玉ねぎ、赤ピーマン、更にきのこ類があれば・・・
缶詰で市販されているデミグラスソース、カットトマトを各一個。
チキンブイヨン2個、塩、コショウ、すり下ろしたにんにくを適宜。

ガルニチュール(付け合わせ)はポテト、ニンジン、インゲンの三色で。


・調理
煮込み始める前に先ず、お肉のにおい消しと柔らかくするために、
バット(底の浅い鍋などでもOK)にサイコロ状の肉をいれ、玉ねぎの薄切り、
すり下ろしたにんにくを入れて良く混ぜ、赤ワインを多めに入れ、2時間程ラップします

~2時間経過~

お肉の水分をキッチンペーパーで拭き取り、塩、コショウし、
小麦粉を付け、オイルで良く焼き付けます。
煮込む前に焼くのは、煮崩れを防ぎ、美味しさを閉じ込めるためです。

深鍋に水を入れ、チキンブイヨン2個を入れて火にかけます。
焼きあげたお肉を入れます。強火にかけ、アクを取り除きます。
アクの出が無くなったら、弱火にし、1時間程度コトコト煮込みます。

(お肉を漬け込んだ)バットに残っているワインや玉ねぎを鍋に入れます。
そしてデミグラスソース、カットトマトを入れ、火は強火に。
さらに、アクが出ますので良く取り除き、弱火でコトコト1時間程・・・

最終段階で赤ピーマンときのこ類を入れます。
鍋の具合を見つつ、ワインを加えたり、煮詰めたりしながら、
塩コショウで味を調えます。

ガルニチュール(付け合わせ)を茹で、バターで炒めて香りを付けていきます。
大きめのスープ皿にお肉を少なめに、野菜を多めに盛りつけます。


・ひとこと?
ソースが残ったらハンバーグやオムライスのソースに。活用しても良いですよ。
さらに、ひき肉と玉ねぎを炒め、このソースを加えて少々煮込めばミートソースに!

市販のデミグラスを利用しても赤ワインやお肉のエキスがプラスされ、
オリジナルソースに大変身します。
≪私流ビーフストロガノフ≫
・材料
牛ロースの薄切り(1人前150g程度)玉ねぎ、にんにく(みじん切り)、赤ピーマン、
マッシュルーム(薄切り)、生トマト、パセリ、ブランデー、生クリーム、残ったソースです。

・調理
お肉を食べやすい大きさに切り、塩、コショウ、にんにくをオイルで炒めます。
最後にブランデーを入れフランべ(火を燃やす)して香りを付けます。
焼き終わればお肉は別皿に取り分けます。

フライパンに赤ピーマン、マッシュルーム、生トマト、パセリ、玉ねぎ、
バターを加えて炒めてからお肉を戻します。
残ったソースを加え良くかき混ぜます。

仕上げに塩、コショウで味を調え、火を止めてから生クリームを入れて完成!
ボナペティ!このように色々とアレンジを楽しんでください。


次回は2月4日です。サラダとドレッシングの話です。よろしく。


シェフ直伝・洋風おきなわごはん vol.3 伊東 主夫

2010年01月21日 | 木曜(2010年1~2月):伊東 主夫さん
前回のスープに挑戦した方はいらっしゃいましたか?
しばらく寒い日が続くと思ますが、ぜひお試しください。


さて、スープの次は魚料理が順序です。

家族そろって食事などTVドラマの中だけになりつつあり、
子供は早めに、お父さんは夜遅い時間。
料理を作るお母さんの手間は大変です・・・。

そのような時代だからでしょうか、
再加熱しにくい魚料理は家庭から消えてしまうようです。
ぜひ、週に一度は家族全員そろってのお食事タイムをお勧めします。
家族そろった時こそお魚料理をテーブルに!


そこで、今回のメニューは沖縄のお魚を使った
“白身魚のムニエル きのこソース”です。


・材料(お魚)
お魚は白身魚がくせもなく食べやすいと思います。
処理が簡単なのはカジキマグロやマンボウ等でしょう。
マンボウはけっこう美味しくさっぱりとしています。

・調理
お肉の場合は、焼く直前に塩コショウをしますが、
お魚は10分ぐらい前に軽く塩を・・・
焼く直前に浮いてきた水分をていねいにキッチンペーパーで拭き取ってください。

次に、まんべんなく粉をまぶしてください。
フライパンにサラダオイルをひき、中火で焼きあげ、
最後にバターを少々入れ、香りをつけましょう。

最後に魚を焼いたフライパンで、ソースを作りましょう。
スライスした玉ねぎ、きのこ(適宜)を入れ、バターで炒めます。
しんなりとしてきたら、白ワインを入れ(ジュッと音がする感じで)
木べらを使い、フライパンの底を良くこそぎます。
これがソースの旨みとなります。

さらに牛乳を入れ、前回お話しした「ブールマニエ」を加えとろみを出したら、
レモンひとしぼりと、パセリのみじん切りを加え、ソースの出来上がりです。

付け合わせは、マッシュポテト、ニンジン、インゲン豆などを彩り良く。

・サラダ
サラダはキュウリ、トマト、ニンジン、セロリを、荒みじん切りしたものを
塩コショウ、オリーブオイル、酢(お好みでマスタード)で
和えて冷蔵庫で冷やします。

・ひとこと?
ムニエルは醤油もよく合いますよ。
チキンブイヨンで炊いたご飯(きのこを入れてもOK)なども
一緒にお試しください。

ところで、月刊おきなわJOHOの地中海料理という取材がありました。
スペインからぐるりとモロッコまで、実に多くの国々がありますが、
歴史的にみると侵略したりされたりの連続で、
人も文化も生活習慣も交流が深かったようです。

地中海料理として主流派の南仏や南イタリア、
ギリシャ料理は他の方々にお任せして、ちょっと耳慣れないレバノン料理と、
モロッコ料理に挑戦してみようと考えています。
詳細は『おきなわJOHO』2月号になると思います。
掲載がない場合はボツという事で・・・



さて、次回は1月28日(木) 牛肉レシピの定番。赤ワイン煮込みです。

煮込み用(脂肪分少なめ)の牛肉を3~4cmのサイコロ状に切って、
一人前150g程度です。
ステーキ用の上等部位なら短時間で・・・
肉質の固い部位なら時間をかけてじっくり・・・
そして赤ワインを800円程度のものを1本準備しておいて下さい。

ではお楽しみに。

シェフ直伝・洋風おきなわごはん vol.2 伊東 主夫

2010年01月14日 | 木曜(2010年1~2月):伊東 主夫さん
いよいよ料理についてのお話です。



フレンチとかイタリアンとか国名で、その国料理を表現しますが、
よくよく考えますと、ひとくくりで国境が違う料理が、
コロっと別物に変わるとは思えません。
日本のように四方を海で区切られた国と、大陸とではずいぶんあるのですから・・・。

そんな訳で、私どものレストランは欧風家庭料理という曖昧なカテゴリーとなっております。
また、“レストランなのに家庭料理なの?”につきましては、
次回にでもお話しいたしましょう!


さて、スープの話です。

スープこそ西洋料理の根源、ルーツだと思います。
その時、手に入った「モノ」全部を適当に切り、水と共に土器に入れ、塩を少々加え、火の上やすぐそばに置く
(その場合は、火が土器の全面に当たるように土器をずらしたりします)

火が貴重な時代は、常に火を燃やし続けていたようですので、スープもじっくり時間をかけて・・・
温かいスープはさぞ美味しかったことでしょう!
このように、文明が料理を生み、料理が文明を高め、育てていったように思います。

人類のDNAに、スープを食べると何故かホッとする遺伝子が組み込まれてしまったのではないか・・・
そんな気持ちさえします。その起源のスープに似た
“ポトフ”まさに「火にかけた土鍋」という名前のスープです。


さあ、冷蔵庫の野菜室の中を隅々まで良く見てください!


使い残しの色々が、ラップやビニール袋、新聞紙に包まれていませんか?
それらを全部出して下さい。火の通りにくい根菜、すぐに火が通る葉野菜、
時間差で煮込んでください。家庭料理ですから、チキンやコンソメのブイヨンを溶かして使ってください。

それに大きな鍋がいいでしょう。残ったら次の日にカレーやシチューに変身させるのです。



・できるだけ入れてほしい野菜
ニンジン・ポテト・玉ねぎ・セロリ・パセリの軸の部分
 
・季節の野菜など
今の季節は、白菜・大根・かぶ・ほうれん草・きのこ類なんでもOK。
里芋・田芋なども実に美味です。
 
・その他の食材
野菜類とブイヨンでも十分美味ですが、ボリュームUPや寒さ対策の栄養補給には、
お肉やお魚をプラスすると良いでしょう。
骨付きの鶏肉や豚のソーキ・てびちがあれば、油で少々炒め、
肉についている油をよく拭き取ってから、最初に鍋へ水と共に入れます。
よくアクを取り、野菜を入れてください。
ベーコンも良いのですが、香りが強すぎるので、少なめにしてください。
ハムやソーセージの残りがあればどうぞ。
 
・調理
はじめは強火でアクをしっかり取り、後は弱火でじっくりと・・・
葉野菜は最後の仕上げの直前に。仕上げは塩コショウで味を調えます。
出来上がれば、大きめの器(スープボールなど)にたっぷりとサービスしてください。
お好みでバター少々、またはオリーブオイルをたらしてもOK。
辛いものがお好きな方は例のコーレーグースーを入れるとポッカポカに温まりますよ。
 
・ひとこと?
とにかく気長にコトコトと。
アク取りは丁寧に。
塩コショウは最後の仕上げに。
白ワインの残りでもあれば、お肉類を入れる時にでも加えてください。
日本酒でもOK。

・その後
Ⅰ お鍋にたくさん残ったら・・・カレーやシチューに大変身。
①  水分と具とに分けて保存する。
②  具はカレーに合うサイズに切る。(骨付き肉の場合、あらかじめ骨を外しておくと食べやすいでしょう)
③  水分が多すぎたら多少煮詰める。少なければ牛乳を足して調整する。
④  市販のカレー粉をフライパンで、から炒りし少々焦がす(香りを出すとともに色付け)
⑤  ブールマニエ※(同量の小麦粉とバターを良く混ぜたもの)を作る。
⑥  鍋(ポトフ)を火にかけ、インゲンなどのグリーン野菜を入れると色がきれい。
⑦  ブールマニエを少量ずつ入れ、濃度をみる。
⑧  最後に炒めたカレー粉を入れるとカレーに。粉チーズを入れるとシチューの出来上がり。
Ⅱ お鍋に少量残ったら・・・
〈ポタージュスープにして朝食の一品に〉
①  残り全てを、ミキサーまたはフードプロセッサーにかける。
②  牛乳を加え、濃度と味を調える。濃度が濃ければ牛乳を。薄ければブールマニエを加える。





〈ポタージュスープにブールマニエを加えて、マカロニグラタンに〉
①  マカロニを茹でる。ブロッコリー・カリフラワーがあれば茹でる。
②  玉ねぎを炒め、茹でたマカロニ、ブロッコリーなどを
ポタージュスープに加え、塩コショウで味を調えてグラタンソースの出来上がり。
③  グラタンソースをグラタン皿に流し入れ、チーズをかけ、パン粉をふりかけ、
オーブンで焦げ目をきれいに付けて完成。ボナペティ!!※





※ブールマニエ(Beurre manie)
合わせバターの一種で、バターと小麦粉をよく練り混ぜたもの。
煮込み料理やソース、スープなどのとろみづけとして用いられ、
中華料理の片栗粉・和食の葛と同じ働きをします。作り置き(冷凍保存)が
できるのでとても便利ですよ。

※ボナペティ(Bon appetit)
直訳すると良い食欲を・・・で、“どうぞめしあがれ”!!


以上で第2回のブログは終わりです。
料理は創意と工夫でだんだんとバラエティーが広がるものです。
皆さんも色々と挑戦してみてください。



次回は1月24日(木)はお魚料理です。ご期待下さい。


シェフ直伝・洋風おきなわごはん vol.1 伊東 主夫

2010年01月07日 | 木曜(2010年1~2月):伊東 主夫さん
あけましておめでとうございます。


2010年1月7日~2月25日 毎週木曜日
計8回を担当しますK.伊東と申します。


趣味が高じて始めたレストラン。試行錯誤の末、
“菜園レストラン”を理想と考えました。
ところが、畑仕事は虫や鳥、そして雑草との戦いです。
根菜はさらに難しいため、沖縄古来の葉野菜やハーブ類から栽培を始めました。



お店は宜野湾・大謝名の俗に言う外人住宅街にあります。
とっても小さなレストランで、道を教えるのも一苦労の所にあります。










お客様は7歳から99歳までと幅広いお客様に支えられています。
90%のお客様は予約をしてからお見えいただいております。
尚、近くには天女伝説の「森の川公園」や、




中山王となる察度が住んでいた「黄金宮」などが、
ひっそりと存在している静かな所です。




さて次回からの予定です。


1)欧風料理はまずスープ(それは“ポトフ“冷蔵庫の大掃除を兼ねて)
2)沖縄のお魚料理“白身魚のムニエル きのこソース”
3)冬ならではのお肉の煮込み“牛肉の赤ワイン煮込み”
4)沖縄古来の葉野菜を使ったサラダとドレッシングについて
5)オキナワ・スイーツ(家庭ですぐに誰にでも作れるデザート)
6)手作りティーの話&皆さんからの声にまとめてアンサーバック
7)最終回(沖縄への熱い思いをNPO活動で・・・さようなら。そしてありがとう。)



では1月14日(木)ブログでお会いしましょう。