とうとう、やってきてしまいました。「泡盛百花」最終回。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/08/b909eefa52e0bb9b33201f2d7a0c8466.jpg)
【歴史の証人たる泡盛たち】
そういえば、今さらながら、ブログタイトルの「泡盛百花」の由来については、ご説明したことがありませんでしたよね。
「泡盛百花」の「百花」は、「百花繚乱」「百花斉放」の「百花」から付けたのですが、いろんな科目・学科を意味する「百科」という語も、ちょっぴり掛け合わせさせていただきました。
「百花」は、たくさんの花・いろんな花という意味の言葉ですが、泡盛の魅力の花々が、いろんな分野で咲き誇っていることを、ご紹介できれば…という思いを込めたタイトルだったのです。
このブログを書かせていただくにあたって、ブログタイトルには、特に頭を悩ませました。不特定多数の方の目に触れるかもしれないブログですから、そのタイトルとなると、名前を名乗るくらいに(いえ、もしかしたら、それ以上に!)大切なのでは…と思うと、まるで子どもの名前を考える親の心境でした。
「名は体を表す」と言いますが、はたして、この「名前」は、体を表すことができていたでしょうか? ちょっと、名前負けしちゃっていたでしょうか…?
私が泡盛の世界に本格的に引き込まれたのは、修士論文のテーマとして泡盛にまつわる文化を探求しようと決めてからでした。
論文の資料収集で県内各地を巡って聞き取り調査をするところから始まったのですが、調査に出るにあたっても、ご協力くださる方がいて下さったり、行く先々でも、いろんな方々との出会いや、思いがけない展開がありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/1e/b4b77acc800995e0fb52ff29c3bb17ea.jpg)
【先輩方と久米島で開催された「焼酎・泡盛文化フォーラム」に参加するため、船旅をご一緒させていただきました】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/6e/bdcf264250e4eadd09f85fd65d83c214.jpg)
【泡盛の世界での大先輩にして大恩人。『醸界飲料新聞』の仲村征幸さんと「うりずん」店主・土屋實幸さん(左より)。お二人が琉球泡盛賞を受賞された際の写真】
お話をうかがわせていただきたいと思っていた方、もしくは、そうして実際にお目にかかった方が、偶然にも私の友人・知人とつながりや面識を持っていた、なんていうことは、けっして珍しいことではありませんでした。
アポイントを取ろうとしていたのに、どうしても連絡が取れずにいた離島の酒造所代表の方と、偶然、同じ船に乗り合わせていて、下船と同時に、それがひょんなきっかけで判明して、そのまま、その方が直接、酒造所までご案内下さったこと! (結局、島を離れる直前まで、その方には、すっかりお世話になりました)
現在は酒造所が存在しない離島で、特に期待もせず、ただ泡盛の流通についてでも、お話を聞かせていただければ、とお訪ねしたお宅で、かつては、その集落を含む二集落で泡盛が造られていたことを教えていただくことができた上に、なんと、そのお宅の庭の片隅には、かつて別の集落での酒造に用いられていた甕まで置かれていたこと!
南洋群島・テニアンで、戦前、泡盛の製造をなさっていた一族の方々と、調査を通じてお近づきになり、ドライブをご一緒させていただいた際、その一族のおばあちゃまが、昔馴染みの場所に立ち寄りたいとおっしゃって、向かった先が首里の酒造所! 連絡もせずに訪れたのにも関わらず、おばあちゃまと幼馴染みの先代が迎えて下さって、昔話に花が咲き、先代が昔の遊び歌まで歌って聞かせてくださったこと!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/c3/a61aa9def3b92dc3f5494182d11470f1.jpg)
【思いがけないドライブの余禄の記念写真】
…本当にさまざまなエピソードが、泡盛調査の記録・資料の数に比例して残っています。それらのエピソードは、私にとって、記録や資料と同じくらいに大切なものです。そして、そんな蓄積が泡盛文化探求の面白みをさらに深め、私の探究心はどんどん膨らんでいく一方です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/62/b5e72630723dcbdb67269aadf2e69877.jpg)
【調査・エピソードの数だけ思い出深い写真も残っています。これらは、ほんの一部】
泡盛をとおして学べたことは、沖縄の歴史・文化のみには止まりませんでした。お話を聞かせていただいた方々のライフヒストリーからは、生き方について学ばせていただくことも多く、また、多くの方々のあたたかいお気持ちや、ご協力のもとに私の調査が進んだことから、人の縁のありがたさや大切さを、とても感じさせられました。
ブログというものの性質上、写真と共に出せる内容を選ぶ必要があったり、ご紹介したくても、割愛せざるをえなかった題材は多くありましたが、こうして、みなさんに泡盛の魅力の一部分をご紹介する機会をいただくことができたことも、本当に幸せなことだと思っています!
みなさんの気持ちの中に、小さくても、泡盛の魅力のつぼみがふくらんでいてくれると、とても嬉しく思います。
読んでくださったみなさん、コメントをくださったみなさん、本当にどうもありがとうございました!!
text:稲垣千明
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/a0/f5ae8052ccf6bda381176ca4ebe10895.jpg)
★沖縄観光の旅行雑誌を作る会社が素顔の沖縄を紹介するサイト
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/49/a619314f589533b05b897f42ed614303.jpg)
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【歴史の証人たる泡盛たち】
そういえば、今さらながら、ブログタイトルの「泡盛百花」の由来については、ご説明したことがありませんでしたよね。
「泡盛百花」の「百花」は、「百花繚乱」「百花斉放」の「百花」から付けたのですが、いろんな科目・学科を意味する「百科」という語も、ちょっぴり掛け合わせさせていただきました。
「百花」は、たくさんの花・いろんな花という意味の言葉ですが、泡盛の魅力の花々が、いろんな分野で咲き誇っていることを、ご紹介できれば…という思いを込めたタイトルだったのです。
このブログを書かせていただくにあたって、ブログタイトルには、特に頭を悩ませました。不特定多数の方の目に触れるかもしれないブログですから、そのタイトルとなると、名前を名乗るくらいに(いえ、もしかしたら、それ以上に!)大切なのでは…と思うと、まるで子どもの名前を考える親の心境でした。
「名は体を表す」と言いますが、はたして、この「名前」は、体を表すことができていたでしょうか? ちょっと、名前負けしちゃっていたでしょうか…?
私が泡盛の世界に本格的に引き込まれたのは、修士論文のテーマとして泡盛にまつわる文化を探求しようと決めてからでした。
論文の資料収集で県内各地を巡って聞き取り調査をするところから始まったのですが、調査に出るにあたっても、ご協力くださる方がいて下さったり、行く先々でも、いろんな方々との出会いや、思いがけない展開がありました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/1e/b4b77acc800995e0fb52ff29c3bb17ea.jpg)
【先輩方と久米島で開催された「焼酎・泡盛文化フォーラム」に参加するため、船旅をご一緒させていただきました】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/6e/bdcf264250e4eadd09f85fd65d83c214.jpg)
【泡盛の世界での大先輩にして大恩人。『醸界飲料新聞』の仲村征幸さんと「うりずん」店主・土屋實幸さん(左より)。お二人が琉球泡盛賞を受賞された際の写真】
お話をうかがわせていただきたいと思っていた方、もしくは、そうして実際にお目にかかった方が、偶然にも私の友人・知人とつながりや面識を持っていた、なんていうことは、けっして珍しいことではありませんでした。
アポイントを取ろうとしていたのに、どうしても連絡が取れずにいた離島の酒造所代表の方と、偶然、同じ船に乗り合わせていて、下船と同時に、それがひょんなきっかけで判明して、そのまま、その方が直接、酒造所までご案内下さったこと! (結局、島を離れる直前まで、その方には、すっかりお世話になりました)
現在は酒造所が存在しない離島で、特に期待もせず、ただ泡盛の流通についてでも、お話を聞かせていただければ、とお訪ねしたお宅で、かつては、その集落を含む二集落で泡盛が造られていたことを教えていただくことができた上に、なんと、そのお宅の庭の片隅には、かつて別の集落での酒造に用いられていた甕まで置かれていたこと!
南洋群島・テニアンで、戦前、泡盛の製造をなさっていた一族の方々と、調査を通じてお近づきになり、ドライブをご一緒させていただいた際、その一族のおばあちゃまが、昔馴染みの場所に立ち寄りたいとおっしゃって、向かった先が首里の酒造所! 連絡もせずに訪れたのにも関わらず、おばあちゃまと幼馴染みの先代が迎えて下さって、昔話に花が咲き、先代が昔の遊び歌まで歌って聞かせてくださったこと!
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【思いがけないドライブの余禄の記念写真】
…本当にさまざまなエピソードが、泡盛調査の記録・資料の数に比例して残っています。それらのエピソードは、私にとって、記録や資料と同じくらいに大切なものです。そして、そんな蓄積が泡盛文化探求の面白みをさらに深め、私の探究心はどんどん膨らんでいく一方です。
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【調査・エピソードの数だけ思い出深い写真も残っています。これらは、ほんの一部】
泡盛をとおして学べたことは、沖縄の歴史・文化のみには止まりませんでした。お話を聞かせていただいた方々のライフヒストリーからは、生き方について学ばせていただくことも多く、また、多くの方々のあたたかいお気持ちや、ご協力のもとに私の調査が進んだことから、人の縁のありがたさや大切さを、とても感じさせられました。
ブログというものの性質上、写真と共に出せる内容を選ぶ必要があったり、ご紹介したくても、割愛せざるをえなかった題材は多くありましたが、こうして、みなさんに泡盛の魅力の一部分をご紹介する機会をいただくことができたことも、本当に幸せなことだと思っています!
みなさんの気持ちの中に、小さくても、泡盛の魅力のつぼみがふくらんでいてくれると、とても嬉しく思います。
読んでくださったみなさん、コメントをくださったみなさん、本当にどうもありがとうございました!!
text:稲垣千明
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