沖縄Daily Voice

沖縄在住の元気人が発信する

やんばる学びの森だより vol.9 やんばる学びの森スタッフ

2009年12月29日 | 火曜(2009年11~12月):やんばる学びの森
アップで撮ってみました

こんにちは
今回は、学びの森をぶらっと散歩して、目についたものをなるべく
接写してみました。

まず、やんばるで11月ごろから咲きはじめる
リュウキュウツワブキの花を接写してみました。



まわりは、オシベでしょうか、とてもきれいな形と色ですね。
ツワブキの名は、艶のある葉を持つフキからきているそうです。
沖縄では「ちぃぱっぱ」とか「ちーぱーぷ」といわれています。

次は、アカメガシワです。




写真は、新芽です。紅色がなんとも鮮やかですね。
この色はアントシアニンという色素によるものです。
植物の葉のその時々の色は、クロロフィル(緑)、カロチノイド(黄)と
アントシアニン(赤)のバランスで決まるそうです。紅葉の美しさも同様です。
沖縄では、秋の紅葉を見ることができませんが
春の紅葉(新芽)を楽しむことが出来ますよ。
色んな新芽の色があって、けっこう楽しいです。

次に登場したのは、シリケンイモリ
サンショウウオではありません。ねんのため。
沖縄島、渡嘉敷島、渡名喜島の固有亜種です。
沖縄本島の人は、どこにでもいるかの様に思っているでしょうが
これも、希少な生き物です。






今は、繁殖期です。オスは、1日中それこそ、メスのシリを追っかけているように見えます。
オスはメスに近づいて、尻尾を盛んにくねらせて、くねらせた状態で尻尾の先を
細かく震わせます。これがメスにたいするディスプレイです。
うまくいくよりも、ふられることの方が多いようです。



みんなが、メスを追いかけているのに、イモリの世界にも草食系オスがはやっているのか夏の非繁殖期の時ようにだらりとしているものもいました。
なんとなくカワイイので、撮影してみました。



ちなみに指の数を数えてみてください。
前足4本、後ろ足5本ですね。これは、カエルと同じで
両生類の一つの特徴です。

つぎは、ヒリュウシダの新芽、とてもきれいですね。




シダのぐるっとカールした部分、ある楽器に似ていませんか?

バイオリンやチェロのネックの部分です。
バイオリンのネックのデザインはシダをもとにしているのだそうです。

最後です。
イジュの実です。
イジュは国頭村の花木に指定されています。
5月の露どきに花を咲かせ、少し黄色味がかった白い花が、露の雨によく合います。

秋になると、イジュの実が落ちてきます。
種は、天気の良い乾燥して日に、実から飛び出しています。

イジュの実には、仲良しの「おじー」と「おばー」が住んでいるのです。
下の写真がそうです。わかるかなー。びみょー?




向かって左の帽子があって、鼻が高いほうが「おじー」だと、学びの森で決めました。
ことしもあとわずか、1年のさいごは、みんな笑顔で過ごしましょう。

今回が最後のブログになります。
見ていただいた方、ありがとうございます。
これからも、やんばるの自然の大切さをみんなに伝えていきますので
やんばる学びの森をよろしくお願いします。

それでは、みなさんにとって良いお年でありますように!




text:やんばる学びの森スタッフ(山川雄二)





やんばる学びの森の情報はコチラ→http://atabii.jp/




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やんばる学びの森だより vol.8 やんばる学びの森スタッフ

2009年12月22日 | 火曜(2009年11~12月):やんばる学びの森
新しい散策路



やんばる学びの森では、来年5月オープンに向けて、新たにビジターセンターと
バリアフリーの散策路の工事が進められています。

バリアフリーの自然散策路は県内初となるのではないでしょうか。
散策路の傾斜は8%以内に抑えられているので、車イスの方でなくとも、足、腰が
痛いので森に入ることをためらっていた年配の方たちにも、ご利用頂けると思いま
す。
やんばる学びの森は、もともと米軍の訓練場であった所です。
そのため、森の中には、尾根沿いに道が付けられているところが多く、なるべくそ
の様な所をつかって、散策路が造られています。また、木道の基礎工事も鉄筋コン
クリートを使わない工法を採用しているので、必要以上に木を切らなくて済みま
す。



緑のトンネルをぬけていく気分です



オニヘゴの群落は、深い森をあらわしています



傾斜のきつい所は、くねくね曲がりながら進みます


ここで、森を散策するときの楽しみ方をご紹介

森を散策するときには、静かに音を拾ってみて下さい。
「コンコン…コツコツ…」と木をつつくリズミカルな音を響かせるノグチゲラ。せ
せらぎの音に混じり沢沿いの藪や谷合から聞こえる、澄んだ良く透るヒンッ!カラ
カラカラ…」の美声はホントウアカヒゲ。ひときわ太く甲高く、「ケケケッケ…」
はヤンバルクイナ。
ヤマガラ、シジュウカラのせわしない声、尺八の音を思わせるズアカアオバト、鳥
ではなく牛のようなカラスバトの声、空気を震わす大きな波長の羽音はオオコウモ
リ、ガサゴソと餌探しのイノシシ、木のこすれる音などなど!
森にはたくさんの音があって、それぞれが物語を秘めています。
この音に気付いた人にだけ、それを披露してくれるのです。

これからは、散策には最高の季節です。
みんな、森に出かけましょう。






text:やんばる学びの森スタッフ(山川雄二)





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やんばる学びの森だより vol.7 やんばる学びの森スタッフ

2009年12月15日 | 火曜(2009年11~12月):やんばる学びの森
森のクラフト作り

今年は、ドングリが豊作です。
シイ、カシ、ウラジロガシ、マテバシイ、アラカシ・・・
など、色んな種類のドングリがあります。

保育園の子どもたちが、お父さん、お母さんと一緒に
やんばる学びの森に「森のクラフト作り」体験に来ました。



はじめは、材料集めから始めです。
やんばるの森の約60%が、しいの木です。
森を歩いていると、低い木だと、ドングリが付いているのが見えるし
地面にもいっぱい落ちています。
みんな夢中になって、拾います。
あの形に秘密があるのでしょうか、ドングリ拾いは、いったん始めるとなかなか止めることができません。
途中、みんなで、ドングリを食べてみました。
「あまい」、「おいしい」、「あじがない」人によってそれぞれです。
それでも、みんな始めての体験に大はしゃぎでした。

戻ってきて、森で拾った材料と、スタッフが準備しておいたもので、クラフト作りです。
はじめは、何を作って良いのか、とまどっていましたが、始まり出すとどんどん作品が出来てきます。
いくつか、作品を紹介します。














みなさんも、どんぐり拾ってクラフトを楽しんでみては!
食べる方が好きな人は、クッキーやパン、ご飯にまぜると良いですよ。

でも、取りすぎないで下さいね、リュウキュウイノシシや、やんばるのネズミたち、沢ガニまでもがドングリを食べています。私たちは、おこぼれを少しいただくくらいにしておきましょう。





text:やんばる学びの森スタッフ(山川雄二)





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やんばる学びの森だより vol.6 やんばる学びの森スタッフ

2009年12月08日 | 火曜(2009年11~12月):やんばる学びの森
「生命の誕生」


こんにちは。今回、初めてデイリーボイスを書かせていただきます。大城です。

「やんばる学びの森」スタッフがブログを書き始めてもう1カ月が過ぎました。
気が付けばもう12月!!みなさんはもう衣替えをしましたか?
「やんばる学びの森」のスタッフは、私以外、みぃ~んな冬の服装になりました。
ですが、私はまだまだ半袖!!
決して強がりなわけではないですよ。天気が崩れると少々肌寒い気もしますが(笑)、
まだまだ平気です。
ほら、子どもは「風の子」とよく耳にしませんか!?
まぁ、私はもう大人ですが(笑)
最近のやんばるの夜の気温は、




少し低い気もしますが、本州に比べるとまだまだ夏気分(^^♪
那覇とやんばるの気温を比べると、2℃~3℃ほど、やんばるの方が低いです。
那覇の人たちはもう寒いのかなぁ!?

さて、今回はつい先日の事、夜のやんばるの森を歩いた時の出来事についてお話を
したいと思います。

私は、ある生き物たちに出会うため、夜のやんばるの森を歩いていました。
時間は夜8時過ぎ、今日はいつもより風があり、ひんやりとした風が私の体に当たり過ぎ去っていく。
たぶん、その時の気温は15℃くらい。少し肌寒いのを覚え、20分くらい歩いた
ところ、ようやく目的地の手前までやって来た。
すると、なにやら声が聞こえてくる。少し耳を済ましみると、「キョ キョ キョ・・・」と鳴いている!
一緒に歩いてきた2人も「おっ、これは予想通りの光景が見れるかもしれない」と
いう期待を膨らませ、声のする方に近づいてみる。
近づくにつれ、鳴き声も大きくなる。手に持っている電灯で声のする方をそぉ~っ
と照らしてみると、普段見ることのできない光景が目の前に広がっていた。
私たち3人は、さっそく準備してきたカメラでその光景をカメラに収めた。
それでは、その時の様子をどうぞ!





この写真に写っている生き物、みなさん覚えていますか?
以前、「やんばる学びの森だより vol.2」に出てきたカエルです。
名前はリュウキュウアカガエル。カモフラージュの天才!

このカエルは、冬の時期、ちょうど今頃が産卵時期なのです。
産卵時期になると、オスたちは沢の源流部の水たまりなどに一斉に集まり、
☆可愛いお嫁さん☆探しで大忙しなのです。
産卵は数日間で終わるため、なかなか見ることができないですが、今回は大当たり!!
包接(ほうせつ)と言われるたくさんのカップルたちが目の前で産卵している様子を観察することができました。





ゼリー状の粒一つ一つが卵です。始めは黒い粒が目立つのですが、あとから水を吸
うことよってゼリー状になります。

なかには、こんな面白い組み合わせもいました。







リュウキュウアカガエルのオスが、シリケンイモリに抱きついている写真です。
シリケンイモリはとても嫌がっている様子。振り払おうと一生懸命泳いでいたので
すが、このカエルくんはぎゅっと抱きしめたまま離れません!!
ちょっと、おっちょこちょいな可愛いカエルくん。

そうそう、もし、やんばるの森を夜歩くときはこいつに要注意!\(◎o◎)/!





カエルが大好物なヒメハブ!!カエルの産卵時期になると、必ずと言っていいほど
いるのがこいつです。沖縄のハブやヒメハブは冬眠しないため、冬でも夜の森は
危険(>_<)
もし、やんばるの森を歩くときは十分に気を付けて下さいね。
毒を持っていて、咬まれると、とても痛い思いをする事になりますからね。

やんばるの森では、人と同様、明るい時も暗い時も生き物たちも一生懸命
生きています。
このような、森の生き物たちの住処が、綺麗な状態でこの先
ずぅ~っと残っていてほしいものですね。





text:やんばる学びの森スタッフ(大城勝吉)




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やんばる学びの森だより vol.5 やんばる学びの森スタッフ

2009年12月01日 | 火曜(2009年11~12月):やんばる学びの森
空気のきれいな森を散歩しました


今週は、森を散歩していると、いつも目に入っているはずなのですが、なかなか意
識して見ることのない「ある模様」について紹介したいと思います。

木の表面にまるで、自衛隊の人たちが来ている迷彩服のような模様がありますね。
もしかしたら、迷彩服はこれをヒントにデザインされたのかもしれません。
いろいろ比べて、自分のお気に入りの迷彩服を見つけるのも楽しいものです。




この模様は、木一本一本みんな違っています。
下の模様は、私のお気に入りです。なんとなく、油絵で描いた抽象画の様な
おもむきがあると思っています。表面のぶつぶつもなかなか良い感じです。



これらの模様は、見方によっては、地図のようにも見えます。
また、動物の形に似ているものもありますね。
下の写真は、サングラスをかけた犬(ちょっとイカツイ感じ)の様に見えませんか?



この模様の正体は、「地衣類」と言い、菌類と植物が共生してできています。
植物は光合成によって菌に栄養を与え、菌は植物に住処を与えています。
その様にして年に1mm~2mmほど成長すると言われています。
「地衣類」は空気のきれいな所でしか、生育できないものです。
「地衣類」をどこにでも見ることが出来るやんばるの森は、とても空気がきれいな
所と言えるわけです。
森を散歩するときには、そんなことを意識しながら深呼吸などをすると、普段より
自分が健康になるような気がしますので、これは是非おすすめです。


ところで、雨の後や湿度が高いときに、よく見られるヤンバルヤマナメクジがいま
すね。
大きいサイズになると20cmくらいになります。何をたべたら、こんなに大きく
なるのかと思いますが、実は、主に、この「地衣類」を食べているのです。と、言
うことは、嫌われがちなヤマナメクジも、そこの空気がきれいだと言うことを表し
ているのだと思えば、少しは好きになれるのではないでしょうか。



少しひんやりとしてきたこれからが、森の散策には適した季節です。
やんばるの森のきれいな空気は、まさにヌチグスイ(命薬)。
いっぱい体にとりこんで、健康県沖縄を目指しましょう!




text:やんばる学びの森スタッフ(山川雄二)




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やんばる学びの森だより vol.4 やんばる学びの森スタッフ

2009年11月24日 | 火曜(2009年11~12月):やんばる学びの森
やんばる学びの森の子どもエコキャンプ

21日から2泊3日の日程で
沖縄本島の小学生高学年の子どもたち28人
が集まって、第3回沖縄県子ども環境サミット
「子どもエコキャンプ」を開催しました。
今年のメインテーマは「水」
3つの分科会(A:森と水の関係、B:ダムの役割、C:海と森のつながり)
に分かれて、やんばる学びの森と周辺で「やんばるの自然と自分の生活の関わり」について学びます。

2日目の日中、「森は緑のダムです。多くの雨を
吸収して少しずつ流すので川が枯れないようになっています」
と言う話をしたら、ある子が、うちのお母さんと同じだと言いました。
理由は、「お母さんは、自分に一度にいっぱいおこづかいを
わたすと直ぐに使って無くなるから、少しずつわたす」と言うことです。
子どもの発想は最高です。
いろんな、楽しいフレーズが飛び交っています。




最終日の3日目は全体発表会と、子どもサミット宣言文の発表です。
国頭村立安田小学校の校長先生に手伝っていただいて、分科会のリーダーたちが、2日間を振り返って宣言文を作りました。






ちなみに、現在の安波ダムの貯水率は約40%(県全体では約65%)です。例年以上に厳しい状況の中、大人の私たちも、「学び」と「実践」が必要ですね。




text:やんばる学びの森スタッフ(山川雄二)




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やんばる学びの森だより vol.3 やんばる学びの森スタッフ

2009年11月17日 | 火曜(2009年11~12月):やんばる学びの森
「ケナガネズミが交通事故にあう(ロードキル)」


仕事が終わっての帰り道、あたりが少々暗くなり、車のライトを点灯させながら
走っていると、ふと目の前を、見たことがない大きな動物が横切りました。
あわてて、車を降りて、その動物を見てびっくり、なんとめったにであうことが
できない幻のネズミでした。その動物とは、「ケナガネズミ」。日本最大、尻尾の長さ
も含めると60cmもの大きさのあるネズミです。このネズミは森に棲み、主に樹上
で生活して、木の実や昆虫などを食べて生活しますが、人前にはめったに出てくる
ことがありませんでした。しかし最近、県内でも非常に多くの目撃例が出てきてい
ます。 
 数日前に、悲劇が起こりました。
道路上で、普段はめったに出てこないはずのケナガネズミが「無残にも轢かれて」発見
されました。実に残念なことですが、これは生息地が、道路沿いでもあるというこ
とを物語っているのかもしれません。また、木の上では、たいへんすばしっこく機
敏な動きを見せますが、地上では実にのんびりと動くことが多く観察されていま
す。木の上ではヤジロベーのように、バランスを保つための機能が考えられている
長い尻尾も、道路上では水平に保ちながら歩くことが観察されました。 なんと
も、不思議な光景です。


木の上にいたケナガネズミ


地上を歩くケナガネズミ


ヤンバルクイナや他の希少な野生動物と同様に、交通事故に合わせないための取り
組みが必要となっています。 
皆さんも、動物を轢かないように、安全に運転することを心がけましょう。




写真提供:村山望氏



text:やんばる学びの森スタッフ(豊口 敬)




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やんばる学びの森だより vol.2 やんばる学びの森スタッフ

2009年11月10日 | 火曜(2009年11~12月):やんばる学びの森
「ある日のやんばるの森散策」


わたしたちは日頃、やんばるの森でガイドをしています。
お客様のご要望はそれぞれ違ってきます。
ヤンバルクイナが見たい!やんばるのカエルたちが見たい!
いろんな植物を教えて!大きなドングリを拾いたい!きじむなあに会いたい!
いろいろです。

そんな、ある日のガイドの中で出てきてくれた生き物たちです。



やんばる一番の美声で迎えてくれたのは、ホントウアカヒゲ。
北部3村(国頭、東、大宜見)の森では、おなじみの人気者ですね。
わたし達が、近づいても飛び立つ様子もなく。この時も色んなポーズをサービス
してくれました。
ときには、川で水浴びをしているのにも出会うのですが、例えば比地川では
毎回同じ場所で見られるように感じます。それぞれ入浴場所が決まっている
のかもしれません。
「カラスの行水」ではありません、ちっさい体でけっこう長風呂で、気持ち良さそ
うで見ている方も楽しくなってくる感じです。




次に出てきてくれたのは、ノグチゲラ!なぜ、地面にいるの?ガサゴソ、ドスン、
ドスンと結構な音です。しばらくして、人の前では落ち着いて食事が出来ないの
か、飛び立っていきました。実はノグチゲラは木に住みつく昆虫や木の実だけでな
く、地上にいる昆虫なども食べているのです。それから、みなさんは、やんばるで
ドングリ拾いをしたことがありますか?今度、ドングリを拾うときには、気を付け
てみて下さい。その中に縦に割れているドングリ(中は空)や、そのドングリが土
にめり込んでいるのがあるかも知れません。それは、ノグチゲラの食事あとです。




ドングリと言えば、これからの季節ドングリ拾いをしていると、周囲で飛び跳ねる
ものがいます。飛び跳ねるが姿は見えずまるで忍者のようです。正体はりゅうきゅ
うアカガエル!今回も出てきてくれました。枯れ葉によく似ているので、分かりづ
らい、カモフラージュの天才です。サングラスを掛けているように目の周辺が黒い
のが特徴です。12月頃が繁殖期でこの時期ヒヨコの様な鳴き声が森で良く聞かれ
ます。

ほかにも、いろいろ出会えました。
シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、サンショウクイ、20cmほどのナメクジなど
など・・
彼らが、いつまでも同じように暮らしていけるやんばるの森であってほしいです
ね。

 

text:やんばる学びの森スタッフ(山川雄二)




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やんばる学びの森だより vol.1 やんばる学びの森スタッフ

2009年11月03日 | 火曜(2009年11~12月):やんばる学びの森
みなさん、こんにちは。

はじめまして。
今週の月曜日からデイリーボイスを「やんばる学びの森」より、お届けすることになりました。どうぞ、宜しくお願いします!

さて、みなさんは「やんばる」って、聞いたことありますか?漢字で書くと「山原」となります。やんばるとは沖縄本島北部一帯を指し、イタジイと呼ばれる照葉樹林が6割程を占める、ヘゴやシダが生い茂った森と400~500mの山々が連なる自然が濃い地域なんですよ。人はというと、3つの村(国頭・大宜味・東)を合わせて、1万人ほどです。
人の数よりも、自然の生き物の数が多い!そんなトコだと思って下さい。ちなみに住んでいる人のキャラクターも、かなり濃いです!



さあ、「やんばる」のイメージがほんの少し湧いてきましたか?キーワードがいくつか出てきましたね。「沖縄本島北部」、「イタジイ」、「3つの村」、最後に「ヤンバルクイナ」! 
 えっ? 「ヤンバルクイナ」は出てきていないって? 地元じゃ、ヤンバルクイナの交通事故が起きると翌日の朝刊には、すぐに取り上げられるぐらいの有名な鳥ですよ。
 やんばるの森の中を通る林道には、ヤンバルクイナやリュウキュウヤマガメなど、この森にしか棲んでいない生き物たちの交通事故防止の看板があるんです。ちょっと紹介!



 森の中にある看板も、その地域の特徴が見えてくる面白いポイントですよ。持ち運びに便利なタイプは、たまに持ち去られることも…。那覇市内で発見された看板もあったとか。
 


 地元の人たちの間でも、早朝に道路脇で減速を呼び掛ける運動も行われています。



 やんばるは、人と自然とがとても密接につながりあっているということが素直に実感できる地域です。それは、林道や海辺の道がこの地域で暮らす住人の利用する生活路となっており、また、そこはやんばるに棲む生き物にとっても生きていく場所なんですね。
 
 デイリーボイスでは、そんな「やんばる」で日々、道中での出会いや出来事を発信していきたいと思っています。

 次回は、いよいよ、やんばるの森が育んできた固有な生き物たちを紹介します。
お楽しみに!






text:やんばる学びの森スタッフ(久高将洋)

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