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【ゲームクエスト】ビューポイント

2010-11-30 20:09:53 | ゲームクエスト
ビューポイント(ネオジオ)

2007年8月2日掲載、もちろん現在ネオジオは運搬済み

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 親元に置いてあったネオジオ(ROM)を自宅に持ってこようと画策しています。置き場に悩んでいます。妻の目が気になります。

 ネオジオはいいマシンです。ネオジオのゲームは非常にゲームらしいです。その理由としては、半アーケード機であるためゲームに集中できる作りになっていること、割り切った画面設計によってグラフィックにゲーム的なクセがあること、特定個人の「クリエータ」を感じさせないこと、ROM版ソフトでは基本的にデモや音楽の全てをネオジオ本体が生成するため「借り物」がないこと、などが個人的には挙げられます。

 あのバカでかいROMカートリッジの中にゲームのバックグラウンド全てが詰まっている、という感覚があるのです。ネオジオを今さらオススメされても皆さん困るでしょうが、財力と、家族や世間の眼差しに耐える胆力と、ゲーム棚の広さに自信のある方はROM版を購入しても良いかと思います。私はいずれも自信がありませんが、まあなんとかなるでしょう。何かを犠牲にすれば。

 ネオジオには格闘ゲームマシンというイメージがありますが、実はシューティングにも名作が多いのです。本作「ビューポイント」もマイナーながら名作であり、クリアできた者は尊敬を集めるという硬派なシューティングです。ROM版は希少価値もあるらしいですが、私は幸運にも発売直後に購入できました。

 「ビューポイント」の名のとおり視点が特徴的で、クォータービューの斜めスクロールで、右上に進みます。一見すると3Dのゲームのようですが、内容は2Dです。オールドゲーマーには、「ザクソン」というよりは「メルヘンメイズ」に近い、と言えばわかるでしょう。ショット、溜め撃ち、無敵のオプション、3種のボム(ファイヤーウォール、ホーミング、ショックウェーブ)を駆使して全6面を戦い抜きます。

 画面はポリゴン風のドット絵です(ネオジオにはポリゴン表示能力はありません)。これがまた見事な存在感といい動きをしていて、まるでラジコン同士が戦っているような操作感覚を伴います。音楽は洒落たハウステクノで、ポップな画面にマッチしています。グラフィックも音楽も、職人技と共に遊び心が込められたものであり、全く古さを感じさせません。

 ゲームの攻略としては、「ちょっとだけ溜め撃ち」と「オプションによる弾消し」が有効です。敵の攻撃はシビアですが、敵の出現を覚え対応を考えていけば確実にうまくなります。ボムを使う順番とタイミングも重要です。私は以前は修行の末にノーコンティニュークリアできていましたが、今となっては全く忘れていることでしょう。まあ、また攻略が楽しめると思えば、むしろ得した気分です。

 ところで、クォータービューによる斜めスクロールによって、どのようなゲーム性が獲得できたのでしょうか。本作のシューティングゲームとしての内容は縦シューのものと同様ですが、足下から敵や障害物が出現するというギミックが特徴的です。このような仕掛けは縦シューでは表現が難しく、横シューの得意分野です。本作は文字通り「縦シューと横シューを足したもの」なのです。

 また、私はゲームの操作感には2種類あると考えています。それは「一体感」と「リモートコントロール感」です。これらの相反する要素のブレンド具合によって、ゲームの操作の面白さが特徴づけられると考えています。本作のクォータービューには客観性があり、先ほどラジコンと書いたようにリモートコントロール感が卓越しています。シューティングとしてはあまり類を見ないものです。

 私がゲームで最重要視する2つの要素である「ゲーム性」と「操作感」に対して、本作の持つクォータービューはこのように大きな寄与をしているのです。これが、私が本作をこよなく愛する理由なのです。

 本作の開発にはエイコムというチームが関わっているようです。ネオジオでは本作を含めてシューティングを3作リリースしています。いずれも感嘆するほどの作品ですので、皆さんも周囲の救えないゲームマニアをそそのかして買わせてみてはいかがでしょうか。ネオジオCD版もありますよ。


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