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ハイドライド3 闇からの訪問者

2016-07-16 22:17:24 | ゲーム
 ファミコンのハイドライドシリーズは、初代のパワーアップ版の『ハイドライド・スペシャル』の次はいきなり『3』になっています。『II』はX1版でクリアしておりまして、それ以来のほぼ30年ぶりのシリーズ挑戦になりました。ファミコン版の新古品が600円だったので飛びついて買ったのでした。



 ハイドライド3といえばPC版発売当時に200階建てのタワーが話題になりました。といっても、下の方と上の方の数階ずつしかプレイしないんですけどね。上の写真がそのタワーです。プレイヤーの最初の試練がこのタワーの攻略になります。



 また、三つ首ドラゴンも有名でした。上の写真ではすでに首を二つ倒してしまってますが。



 しかも中盤はいきなり宇宙にまで行ってしまうというスケールの大きさ。このようにPC版発売当時はなかなか豪快な作品だという印象がありました。ファミコン版ではある程度の省略はあるものの、おおよそPC版に忠実な移植のようです。

 さて、従来シリーズは戦闘で攻撃と防御のモードを切り替えながら敵とぶつかって攻撃していましたが、本作では『ゼルダの伝説』のように剣を振って攻撃するようになりました。それはそれでわかりやすくなったと思いますが、『スペシャル』に続いて本作もファミコンユーザーの評判は良くなかったと聞きます。

 というのも本作にはかなり悩ましい縛りがいくつもあるからです。まず前作にもあった善悪の概念。悪くない生き物を攻撃すると心のパラメータが下がってゲームの展開に影響するというもの。昔のPCでのRPGにはよくあるものでした。

 次に時間の概念。宿屋に泊まると翌日の朝7時からゲームがスタートし、昼過ぎには空腹で食料を消費し、夜になるとモンスターが強くなり、深夜になると眠くなるため腕力が落ちるというものです。探索の前にうっかり食料を買い忘れてしまったら、午後にはどんどん体力が低下していく羽目に。また、徹夜の探索はかなり危険なので、移動の魔法を覚える前は帰り道の心配もしなくてはなりません。

 そして何より重量の概念がプレイヤーにとって相当に悩ましいのです。ゲームスタート時には腕力も低く、多くのものを持てません。武器屋で普通に装備を整えて店を出たら、移動速度が通常の1/10程度になってしまい全くゲームになりません。しかもご丁寧にお金にまで重量が設定されているので、ゲーム最初は両替機を探すことになります。さらに重いだけのジョークアイテムの数々。使用するとどうでもいい一言の後に「はははっ、ジョークです」と出るだけで何の効果も価値もないのです。時間と重量制限に追われてヒイヒイしているところにこれをやられたら少々イラッとします。

 このようにいろいろと制限があって自由に冒険できないのですが、その制限があった上でどのように攻略するかというゲームであることを理解する必要があるでしょう。それがわかれば、金や両替機を捨て去ってラストダンジョンに突入するというシチュエーションに燃えることができるでしょう。



 ファミコン版ではラストちょっと前に初代(スペシャル)のボスであるバラリスと戦うことになります。そんなに強くありませんが、それだけにこの世界でのラスボスの全能っぷりを示しているとも言えましょう。



 そして醜悪なラスボスのガイザック。炎の剣がないとかなり苦戦しそう。



 なんとか倒すとエンディングで、この世界フェアリーランドの成り立ちを知ることになります。ガイザックさんってば見かけによらずメルヘンな趣味してたんですね。



 そして妖精さんの謎の決めゼリフ。絵柄がモロに昭和の雰囲気でいいですね。

 というわけでクリアしましたが、従来シリーズと比べてアクションゲーム的なスキルが要求されますが、ゲームの進行速度を遅くすることができるので、うまく使えばアクションゲームが苦手な人でも大丈夫(かも)。朝に家を出て、昼に仕事をし、夜に帰って休む、という淡々としたリズムで攻略していくのはなかなか新鮮でした。これを30年前にプレイしていたら面白さがわかっただろうかと考えると自信がありません。そういう意味で大人向けのゲームだったのかもしれないですね。