大賀ハスのふるさとの会

東京大学からハス見本園の管理を引き継ぎ、観蓮会の開催・ ハス文化の継承と普及を行うため組織されたボランティア団体です

2021年4月3日 活動報告 ハスの植替え準備

2021-04-05 07:04:13 | 日記
今日は気温18度、乾燥した晴れの中での作業となりました。主な作業はハスの植替えでしたが、他にも藻とりと道路まわりの整備を行いました。

クラウドファンディングによる皆様のご支援のおかげで、8枡(マス)のハスの植替えをすることになりました! 

植替え作業に入ったハスは8品種です。
立田蓮、検見川蓮、極楽寺蓮、浄台蓮、舞妃蓮、大酒錦、通糸蓮、紅黄蝶

ハス品種見本園で植替えを行うときの作業工程は、主に6つです。
1.水抜き
2.泥の掻き出しと蓮根の取り出し
3.客土の搬入
4.水張り
5.肥料の搬入
6.蓮根の植つけ

下の写真は、極楽寺蓮の水抜きの様子です。

泥の掻き出しには、まず重機で枡の中心の泥をすくい出します。

すくい出した泥は、どんどんトラックで見本園のそばの穴に持ち出します。

次に、数人がかりで枡に入って蓮根を取り出します。

蓮根は枡の内壁に沿ってグルグルと巻きながら成長します。長い蓮根を壊さず、傷つけないよう取り出すのは、気を使う作業です。
植替えに使える蓮根を選別します。例えば、手前のオレンジがかった蓮根は古くて使えません。

大型のハスの蓮根はやはり大きいですね。

立田蓮の蓮根です。系統保存のためにも、ラベルをつけてまとめておきます。
新しい土と肥料を入れて、水を張りながら重機で土を混ぜる作業も時間がかかりました。


ここまでの準備作業で、夕方5時までかかりました。近日中に実際の植えつけ作業を行う予定です。ボランティアの皆様、泥の中での大変な作業お疲れ様でございました!

なかには、今回10年ぶりに植替えられるハスもあります。ヘドロがたまり、蓮根が腐っていたハスもこれで復活しますように。

下の写真は、3月25日に植替えた大賀蓮の現在の様子です。

4月に入って、見本園ではハスたちが浮葉(うきば)を伸ばしてきました。水の中から巻いて出てきて、赤っぽい葉が開きます。直径10センチ程度、ハスの最初の葉がこの浮葉です。
大空蓮の浮葉です。浮葉のあとは、大きな緑色の葉が次々と伸びてきます。


ハクセキレイが枡の縁にとまって、白い草のようなものをすくって食べていました。
他にはロータリーの奥の道路に落ちた枝葉を取り除きました。
先日、倒れそうになっていて支柱をあてがった一葉(いちよう)が、見事な花を咲かせていました!
となりの御衣黄(ぎょいこう)も、うっすらと黄緑色の花を咲かせています。この桜の名の由来は、花の色が貴族の衣の萌葱色に似ているからだそうです。

活動報告は以上です。

(担当: れい)
コメント (1)
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2021年3月25日 ハスの植え替え作業

2021-04-01 17:14:46 | 日記
3月25日木曜日、活動日ではありませんが、臨時にハスの植え替え作業を実施しました。曇り空の中、大賀ハスのふるさとの会の顧問である南定雄先生が、自ら所有している重機を持って駆けつけてくださいました。ユンボ(ショベルカー)とダンプカーです。

ハスは3年に一度は掘り上げて植え替えないと花がよく咲きません。今年は昨年花が咲かなかったり花付きが悪かったハスを10マスほど植え替える予定です。土などの費用を捻出するために、現在クラウドファンディングを実施中です(4月30日まで)。またこのブログの一つ前の記事もご参照ください。ご協力いただければ、大変うれしく思います。どうぞよろしくお願いいたします。


今日は昨年あまり花が咲かなかった、大事な大賀ハスのマスで作業します。2か所に大小合計4マスあるのですが、たったの2本しか花が咲きませんでした。

B1列の大きいマスです。まず水を抜きます。黄色いカゴはポンプで吸い上げる時に、水と一緒にゴミを吸い上げないようにするために使っています。

だいぶ水が抜けました。土はヘドロ状です。よく見ると、ベージュ色のものがツンツンと立っています。



マスの左上に2本、ベージュ色のものが見えますが、これがレンコンから出ている芽です。また、マスの縁コンクリート、真ん中に小さな栓が見えますが、ワインのコルク栓です。作業をする時に隣のマスから水が入ってこないように、この栓で止めています。

水が減ったら、泥を掻き出します。ユンボの出番です。作業をしているこちらのマスでは、輪郭に沿って新芽がすでに出ているので、全体の一部だけを掘り上げて土の入れ替えをします。


ヘドロ化している古い土はダンプに積んで、奥の雑木林に持っていきます。


B2列7,8,9番のマスも大賀ハスですが、こちらも土を入れ替えます。

B2-7のマスから出てきた古いレンコンです。貧相なレンコンです。うまく育たなかったのですね。


掘り上げた大賀ハスのマスの中に土を入れます。本当は田土とか荒木田土がいいのですがとても手に入らないので、見本園敷地内から土を掘り上げて、小型ダンプでマスに運びます。


小型ダンプで何度か往復しながら、土を運んできました。最後はシャベルを使って人力でマスの中に土を入れました。


さらにユンボで土を平らにならします。この時に少しでもよい花を咲かせるため、肥料、腐葉土、消石灰を混ぜます。




植え付ける大賀ハスのレンコンは、千葉市から分けていただきました。オオガハスは大型種なので、立派なレンコンです。すでに出ている芽を折らないように、慎重に泥の中に植え込みます。


これらを大賀ハスの4つのマスに植えていきます。




ハスは入れ物の縁に沿ってのびていくので、マスの縁に沿うようにレンコンを植えていきます。立派なレンコンです。泥水の中に手でしっかりと植え付けます。




覚悟のこととは言え、土と水で泥だらけ。南先生のユンボもダンプも、スコップもシャベルも、皆さんの手袋も長靴もズボンも、泥だらけです。水で流せるものは、ホースの水をかけてきれいにしました。

ちょうど雨も降ってきました。
大賀ハスの植え替え作業が終わりました。参加された皆さま、本当にお疲れ様でした。

今年こそは立派な花を咲かせてくれますように。

(担当: えむ)














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