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どこまてが個性でどこからが障害?

2011-06-24 21:28:18 | インポート
 その人がパーソナリティ障害かどうかについて、精神疾患の分類と診断の手引き(DSM-IVーTR)では、診断基準として、その人の行動や考え方、受け止め方、対人関係の対応の仕方がその人の属する文化から著しく偏っていて、それが青年期前後にあらわれ、持続的であり、社会生活や職業生活に支障をきたしている場合と定義しています。
 この定義は、社会が健全であることを前提にしています。しかし、私たちの育つ場所はじつに多様で、社会もすべてにわたって健全とは限りません。言葉や音楽、絵画等の表現手段を持ち、それが社会的に認知されている場合、社会生活の価値観と違った行動パターンをしても個性的であると評価されます。
 しかし、感受性が強く、他の人とは違った認知や行動パターンを持っていても、表現する手段がなければ、奇人変人扱いとなり、ときに障害者と呼ばれます。
 多様な価値観を受け入れる成熟した社会ならば、個性として許容されても、余裕のない均一的な価値観の社会では障害とされてしまう場合もあります。
 20世紀初頭のドイツの哲学者フリードリッヒ・ニーチェの「善人は常に終わりの始まりである」という言葉を20代の時に読んでから、ずっとその意味を考え続けています。
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