どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

おいせまいり わんころう

2020年08月18日 | 長谷川善史

      おいせまいり わんころう/あおきひろえ・文 長谷川善史・絵/ブロンズ新社/2019年

 

 すごろくじたての わんころうの伊勢参り。

 ふりだしは、大阪船場の米問屋「すごろくや」。

 米俵をかついだまんま しりもち ついて腰を痛めただんなさんの回復祈願のため、娘のこいちゃんにたのまれて、わんころうは ほな、いてさんじますと伊勢へと出発。

 おいせまいりのめじるしは ひしゃく。首には銅銭、巾着の中には、こいちゃんのつくってくれたおまもりと準備万端。

 くらがりとおげをこえ、ふるいちのやど青銅屋で一息。

 お伊勢参りの一行と歩いて歩いて・・・。

 森の中で わんこうのおしっこが しちどぎつねの あたまにかかったから、さあたいへん。肥溜めに落ちるわ、がいこつにおわれるわ、うわばみ、ろくろ首、大入道がでてるわとえらいめにあいながらも こいちゃんのためにと 先を急ぐわんころう。

 くしだがわでは、川に落っこちた備前屋のぼんを ひっしのパッチで助け、ごちそうやおどりでもてなしをうけた わんころう。

 やっと伊勢神宮についたとおもったら、犬畜生は通せないと門番にとおせんぼされたわんころうの前に、あまてらすおおみのかみがあらあれ、やっと、参詣ができ・・・。

 舟で大阪に着くと、こいちゃんのにおい。みんながそろって おでむかえ。米問屋「すごろくや」の だんなさんも わんころうのげんきなすがたをみたくて、すっくとたちあがりましたから、腰もよくなっていました。

 表と裏の見返しの、出発前とお伊勢参りから帰ったわんころうの姿にも注目です。

 いくまえ「そんなこといわれても・・」「なんぎやなあー」

 かえってきたとき「あー やれやれ」「はー しんど」

 こっちが本音かな?


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