どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ちび魔女さん

2020年12月10日 | 絵本(外国)

      ちび魔女さん/作・ベア・デル・ルナール 絵・エマ・ド・ウート 訳・おおさわちか/ひさかたチャイルド/2011年

 

 コロチルドは 朝から ごきげんななめ。なんだかいじわるで わがままな 魔女になったきぶん。

 おやつをぜんぶたべ、畑の野菜を ぜんぶひっこぬいたり。

 パパとママから、自分の部屋で反省するよういわれると、カーテンにしがみついたり、ドン ドン! 床を ふみならし 大声で わめきたてたり。それでも だれもきてくれないので夜まで姿をけすことに。ゴソゴソと、布団のなかに、もぐると、そこは真っ暗な穴。

 ああっ! 恐ろしいドラゴンを おこしてしまった。でもちっともこわくないと

 「わたしは こわいものしらずの いじわるな 魔女よ。だから いうことを ききなさい。せかいじゅうを こわがらせに いっしょに いくのよ」と、地球一周。

 ほのおの ダンスおどりのあとは、にらめっこ。ドラゴンが、ゲラゲラわらいころげると、コロチルドは「ガオオー! ドラゴンたべちゃうぞ!」と脅かしますが「ぼくは つよくて きみの 十倍も おおきいんだよ!」と、もっと おおわらい。それをみたコロチルドが、突然「あははは!」と、わらいだし、いえにかえっていきました。

 コロチルドの部屋が とつぜん しずかになったので、ふしぎにおもったパパとママが部屋にはってみるとコロチルドがいません。タンスの中を見たり、カーテンのうしろをみても どこにもいません。知らないふりをするママとパパに、コロチルドは布団の中からでて「いかりくるった ドラゴンを おとなしくさせたんだよ。それから、いっしょに あそんで たのしかった」と、こたえました。

 「よかったわね、ちび魔女さん! それにしても ひどい ちらかりようね」と、ママが つぶやき、「いまから お部屋を きれいにする まほうつかいに へんしんしようか!」と、パパがこえをかけ、まほうのじゅもんを いうのですが・・・。

 

 なんとも愛嬌のあるドラゴン。命令口調でやりたい放題のコロチルドですが、とつぜん ころっと態度が豹変。いっぱい遊んだので満足したのでしょう。

 幼児には、こんな時期もありそうです。子育ては大変ですが、この時期を過ぎると、また別の苦労もまっています。


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