どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ねずみのよめいり(絵本)

2021年06月03日 | 昔話(日本・外国)

     ねずみのよめいり/田中尚人・再話 アンヴィル奈宝子・絵/玉川大学出版部/2021年

 インドにつたわるおはなしとあります。

 立派な相手を探して、太陽、雲、山、ねずみと、探していくお馴染みの話。この原典は、インドの「パンチャタントラ」といいますが、再話でどこまで原典に沿ったものかはわかりません。

 ねずみと同行者が、探し当てていくというのが多いですが、この話では、ねずみが娘に姿をかえています。

 なぜ、ねずみが娘になったのかが、冒頭部にでてきます。

 ”せんにん”が、タカに襲われたねずみを助け、ねずみを人間の女の子に変えて育て、としごろになると結婚相手を探します。

 タカはネズミを助けようとする”せんにん”にいいます。「ひとが むぎや こめを たべるように、ねずみが むしを たべるように、いきものには それぞれの たべものが きまって いるのですよ。それなのに、あなたは わたしが たべものを つかまえるのを じゃまするのですか」

 タカの言い分は、ほかのものにはみられません。

 擬人化された太陽、雲、山の表情、いかにも”せんにん”らしい人物の描き方、むすめの民族衣装などの色合いにも注目です。

 

      ねずみのけっこん/マヤ族の昔話/ジュデス・デュプレ・文 ファビリシオ・ヴァンテン・ブレイク・絵 晴海耕平・訳/童話館/1994年

 絵本ですが、メキシコマヤ族の昔話です。
 太陽、雲、風、壁の表情が楽しい。



      ねずみのよめいり/小澤 俊夫・再話 金井田英津子・絵/くもん出版/2007年

 ちょっと渋い?大人好みの絵本でしょうか。

 「猫にご用心」の張り紙があったり、最後の満月の日、提灯行列で嫁入りする場面がいいですね。

 本文にはないのですが、大工のおとうさんが、あかんぼうを優しく見つめています。


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