小川原湖自然楽校だより

~親子自然体験、環境教育、森のようちえん、防災教育~

自分に合うスキンカヤックを作ろう

2016-11-03 | スキンカヤック
こんには。スキンカヤックでグリーンランドスタイルロールを練習している、まりもです
※最新の様子はこちら → ※グリーンランドスタイルカヤック『目指せ!一回転への道』(5)

現在、自然楽校には製作中のものも含めると、6艇のスキンカヤックがありますが、乗り手の体型に
合わせて作られるスキンカヤックは、その形や大きさが様々です。

午後、メジャーを持った隊長が自分のスキンカヤックと、工作室に展示しているフレームのコックピットの
深さを計っていました。

 

:隊長、何やっているんですか?
:フレームの状態と完成形を比べてるんだよ。寸法的にはおらでも入りそうだなぁ。
と呟き、ちょっと入ってみることに。

 

:あ、入らない 
膝があたり、これ以上奥に入っていけなかった模様。ん~残念 ちなみに、私は・・・

 

すっぽり収まったものの、横幅が少し広めで、カヤックを傾けると、お尻が動いてカヤックとの間に
隙間ができてしまいました。(写真右:バランスブレイスという技のかたち)

自分にピッタリ合うカヤックは、やっぱり自分で作るしかありません。
このフレームは、製作者より譲り受け、隊長サイズに作り直します


極北に暮らすイヌイットの人々は、苛酷な自然環境の中、限られた資源(海獣の皮・骨・腱など)で
カヤックやパドル、チュイリック※などを作り、海に出て狩猟をしていました。冷たい海で転覆しても
カヤックから離れることなく(沈脱せずに)カヤックを漕ぐ体制に戻れる技(Gロール※)を身に付け、
カヤックを体の一部のように乗りこなしていました。
スキンカヤックは、生きるために必要な道具であり、海で生き抜くために乗り手の体型に合わせて
作られるのです。また、体型以外にも、水の上での安定性や喫水(船舶が水に浮いているときに船体が沈む深さ。
船体の一番下から水面までの垂直距離のこと)
なども考慮して作られます。

※「Gロール」・・・グリーンランドスタイルロールの略。Gロールの技の数々については、こちらをご参照下さい→QajaqJPN,HP『Skills』
※「チュイリック」・・・艇の中に海水が入らないようするためにカヤックを漕ぐ際にイヌイットが身に付けていたものです。
(本来は海獣の皮で作られていましたが、現在はネオプレン等で作られています。)

    
【画像】QajaqJPN, HP<Gears>より抜粋            GUTS2016に参加した際の写真



ん~ 知れば知るほど奥深く、イヌイットたちの生きるための知恵と技術の凄さを感じます。
スキンカヤックの作り方も、Gロールのやり方も、設計図やマニュアルのようなものはなく、口承によって
受け継がれてきました。遥か遠くの民におもいを馳せ、ますますMyカヤックが作りたくなりました。


 

小川原湖自然楽校では、スキンカヤックの製作(随時)や、スキンカヤックのワークショップ(不定期)も
行なっています。自分だけのMyカヤックを作って、漕いでみたい!という方は、お気軽にお問合せ下さい




まりも



 小川原湖自然楽校 
  Tel:0176-50-8611 Fax:0176-50-8612 メール:s-canoe@viola.ocn.ne.jp 
 HP → http://ogawarako.yu-yake.com/
 Face book → https://www.facebook.com/Ogawarako.Nature.School/#

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