観察 Observation

研究室メンバーによる自然についてのエッセー

木に登ったイグアナ

2014-09-25 20:03:29 | 14
4年 岩田 翠
 私は先日、夏休みを利用してエクアドルのガラパゴス諸島へ行きました。ガラパゴスにはそこにしかいない多くの生き物が生息しています。私も実際に海イグアナや陸イグアナ、フィンチなど様々な生き物を見ることが出来ました。
 そこで見たのが、ある1匹の陸イグアナです。陸イグアナとは、ガラパゴス諸島に生息し主にサボテンを主食としているイグアナです。このイグアナは木に登ることができないので、サボテンの葉肉や花が落ちてくるのを待つ様子が多く見られます。
 ところが、多くのイグアナが地面にいる中、なんと木に登っているイグアナがいたのです。それもかなりの高さで、研究員でもあるガイドさんはとても驚いて言いました。
「最近の陸イグアナは木に登る個体が確認されているけれども、こんな高く登っているのを見るのは初めてだ」


木に登ったイグアナ

 島にあるサボテンは陸イグアナに食べられないよう葉が高いところについています。ガラパゴスは乾燥地ですから、サボテン以外の植物も少なく、食べ物はほとんどありません。地面に近いところには食べ物がないので食べ物を目指して木に登ったのかもしれません。
 この時私は、生き物が環境に合わせて変化していくこととはこういうことなのかと思いました。この変化が次世代に受け継がれ、残っていくことを考えるとなんだか自分が貴重な現場に居合わせた気がして、わくわくしました。こういった生き物の変化をテレビや授業などで見たり聞いたりすることはありましたが、実際に見る事ができるとは思ってもみなかったので驚きました。生き物の力はすごいなと感じさせられるそんなひと時でした。

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