
いきなり写真です。私はめったに嘘をつきません。左が枝で右が蛾です。どうみても折った枝でしょ?折れた部分のなんと材のようなことか。これが要するに蛾の頭です。
その仲間にムラサキシャチホコというのがいるようですが、これがまたおかしいというか、あきれたというか、まるで枯れ葉です。枯れ葉にまねるというのにもいろいろあるでしょうが、ナラなどの葉が乾燥して巻いていることを表現しています。枯れ葉の表面ではなく、「巻いたようす」を表現して、葉の鋸歯のようす、裏側とそこにある葉脈、表の濃いようす、「巻いた葉が作る陰」まで表現しています。この写真でいうと枯れ葉の表がこちらを向いていて、反り返った裏側が見えていますが、中央のへこんだようにみえる部分は、この蛾の翅の凸部であって、逆なのです。蛾は葉を巻いていますが、こっちは舌を巻きます。

ムラサキシャチホコ
同じ仲間ということはもともと同じのが分化したことになるのですが、枯れ葉と枝の共通の祖先というのはよくわかりません。「おれ、枯れ葉やるからお前枝をやんなよ」などと談合したわけでもないでしょうに。
シャチホコというのはおかしな名で、この2種をみていてもわかりませんが、幼虫がおどろおどろしい形をしていて、背中をのけぞらせてお尻の部分を上に持ち上げたようすがまるで名古屋城のシャチホコみたいだからのようです。ちなみにタイトルの鯱鉾がシャチホコで、もちろんこんな字、書けません。入力したら出てきました。
どちらの蛾も珍しくないそうですから、見ていても気づかないでいるに違いありません。これは気づきませんよね。
蛾といえば、神津牧場の実習に行ったとき、電灯に集まっていた蛾をみていたら、いろんな奴がいました。




