岩八手

2012年03月26日 | その他植物









2009&2010年5月上旬写真。

 イワヤツデ(岩八手)。
別名・タンチョウソウ(丹頂草)


中国東北部から朝鮮半島の渓谷など湿った場所に自生する、ユキノシタ科の耐寒性多年草。
日本には明治期に渡来とのこと。
知名度は低いが観賞用に栽培される。

山野草的な植物で半日陰の湿り気のある場所を好む。
ただ写真の株は4車線道路脇の街路樹植え込みで、非常に丈夫であるらしい。

草丈は15~30センチほど、根茎からヤツデのような掌状に裂けた葉を出す。
4~5月ごろ、葉とともに花茎を伸ばし、白花を集散花序に多数咲かせる。

展開していない蕾は赤みがかるとのことで、「丹頂草」の別名は、伸ばした花茎を丹頂鶴の首に見立てたものと思われる。
「岩八手」はヤツデに似た葉を持ち岩場に生えることから。


 ユキノシタ科 ムクデニア属 もしくは アケリフィルム属
属名のMukdeniaは、原産地である満州の奉天の読みから。
Aceriphyllumは、Acer(カエデ属)とギリシア語のphyllon(葉)からで葉の形状から。
種小名rossiiは「(イギリスの植物採集家)Rossの」。