2012年3月中旬写真。
スノードロップ。
別名・マツユキソウ(待雪草)、ユキノハナ(雪の花)、ユキノシズク(雪の雫)
英名・Snowdrop
ヨーロッパからコーカサス原産の、ヒガンバナ科の球根植物。
日本には明治期に渡来した。
スノーフレークと名前は紛らわしいが、花そのものはさほど似ておらず、開花時期も異なる。
ヨーロッパでは馴染み深い花のようで、「アダムとイブが雪降るなか楽園を追われたとき、憐れんだ天使が雪をスノードロップに変えた」という伝説があるらしい。
またドイツでは「天地創造のとき雪にだけは色を与えられず、花に分けてもらうようにいわれた雪にどの花もつれなくする中、スノードロップだけは自分の色を分けあたえ、以来雪は冬の間中この花を守り春一番に咲けるようにした」という類型的な話も伝わる。
いくつか種類があり、日本で主に普及しているのはGalanthus elwesiiだという。
スノードロップの代表格でcommon snowdropと呼ばれるGalanthus nivalisは、内花被の先端のみに緑色の模様が入る。
(写真はおそらくGalanthus elwesii、ここではまとめてSnowdropとする)
草丈は5~20センチ、早春にスイセンのような先の丸い葉を2枚出し、夏までには枯らして長い休眠に入る。
まだ雪の残る1~3月ごろ、葉とともに出す花茎の先に、俯いた花を1つだけ咲かせる。
花は3枚の白い外花被と、やはり3枚の緑の斑紋が入る内花被からなる。
あまり流通はしていないようだが、八重咲き品種も存在する。
花は夜や曇天時には閉じ、雫のような形状になる。
「スノードロップ」という名前もそこに由来するように思えるが、実際のところはっきりしないらしい。
16~17世紀当時にドイツで流行したイヤリングから、というのが一説。
ヒガンバナ科 ガランサス属
属名のGalanthusは、ギリシア語のgala(乳)とanthos(花)が由来で、乳のように白い花から。
花言葉は「希望」