傍食

2012年03月10日 | その他植物
2011.8。


2009.7。




2009.9。

 カタバミ(傍食、片食、酢漿草)。
別名・スイモノグサ(酸い物草)
英名・Yellow Sorrel、Creeping Wood Sorrel


日本中の道端や畑などで広く見られる、カタバミ科の多年草。

オキザリス(カタバミ)属は800種以上を擁する大きな属で、観賞価値が高く園芸植物として導入されるものも少なからずあるが、このカタバミはもっぱら雑草扱いされる。

身近な草だけに親しまれてもいるようで、そのハートを3つ合わせたような葉は、家紋の図案によく取り入れられている。
ただ近年見かける、ハートを4つ重ねたデザインは4つ葉のクローバーをカタバミと混同しているだけで、知識以前に常識の欠如。

根出葉はクローバー状の3小葉で小葉はハート形、丈は地上5センチにもならないが匍匐枝を伸ばしてところどころから根を張り広がっていく。
春から秋まで黄色い5弁花を咲かせる。
花、葉とも夜になると眠るように閉じる。


花後の実はオクラを小型にしたような形状で、触れるとはじけて種をまき散らす。


カタバミの根。
地上部には不釣合いに深く、途中で切れても地中に残った根から発芽する。
くわえて草に軽く触れただけでも種がはじけ飛び、一度はびこると根絶は困難。

「傍食」は、小葉の端が食べられたように欠けていることから。
「酢漿草、酸い物草」は、茎葉にシュウ酸をふくみ酸味があることから。昔はこの草を金属を磨くのに用いたという。


 カタバミ科 オキザリス(カタバミ)属
属名のOxalisは、ギリシア語のoxys(酸っぱい)が由来で、植物にシュウ酸を含み口にすると酸っぱいことから。
種小名corniculataは「角のある」。
花言葉は「輝く心」