医科歯科通信  (医療から政治・生活・文化まで発信)



40年余の取材歴を踏まえ情報を発信

追いかけて 追いかけて 追いかけて 夢みる

2014-09-03 23:36:29 | 創作欄
立川競輪2日目(9月3日)
1レース
昨日、捲り不発でファンに迷惑をかけた三好 恵一郎 選手が果敢に逃げ切り1着。
1着三好 恵一郎
2着大山 誉史
3着佐野 恭太
配当金は以下
2単6-5=1万7600円
3連単= 21万86530円

自称競輪研究家の利根輪太郎は21万円をゲツトした。


さらに、
2レース
1-5
3レース
1-4
4レース
1-7
1-7-6の3連単配当:13万8400円
出目作戦で4レースは1が軸であった。

当然、1の軸流し。
1-7-6もゲット。

あくまで、創作の世界でるが・・・


競輪は、記憶が重要であり、失敗の要因を忘れずに次に生かすことが不可欠。
多くのファンは、負けたことに対してあまりも蛋白すぎる。
悔しさをどこまでも、引きずることが重要。
執拗なまでの過去への拘わりがツキ、幸運を呼び込むはず。

本命選手が足を緩めて惨敗

2014-09-03 11:07:30 | 創作欄
自称「競輪研究家」として、利根輪太郎は競輪場へ出向いて行く。
これまでの一ファンの立場でなく。
あくまでレースの流れを客観視する。
つまり、視点を変えたのである。
研究であるから、分析する立場でレース展開を読み、レースが終われば振り返る。
そして何度もビデオテレビのモニターで確認する。
本命選手のラインの敗因を分析し、勝った選手のラインの勝因を確認する。
例えば、7番選手を本命にしたレース結果。
3-7の並びであるので、7-3を勝負車券にして、別線の6-2ライン、さらに9-5ラインを押さえにする。
買い目は7-3 7-2 7-5 7-9の4点である。
ところが、7が大きく車間を開けた。
3が楽に逃げる展開となる。  
3(車間約10㍍)  この後を7-4-6-2-9-5-8-1が通走。
すでにゴールも近いのに3の番手のはずの7が離れている。
7は3を逃がして追走しない。
7がレースのスピードを緩めているので、後続選手は追い込みやすい。
結局3-2の穴となる。
3-の後ろを走っている7が絶対的に有利のはずだが、車間を開けたために、7番が逃げているのと同じレース展開になる。
結果的に7番選手は4着となる。
本命の7番が3連単車券にも絡まないのだ。
これはファンを馬鹿にしているレース運びなのだ。
圧倒的多数の人が各上で実績のある7番を絡ませて車券を買っているのだから、裏切り行為であり7番選手の走行について厳重注意をして叱るべきだ。

逃げている練習仲間を1着か2着に残してやりたい、との思惑、人情も分からないわけではない。
あるいは明日もお世話になるのだから、残ってほしいと目論むのも否定はできないのだが・・・。


女性選手専門の外来診療

2014-09-03 10:36:14 | 医療と介護
順大、スポーツ研究センター設立

共同通信社 2014年9月2日(火) 配信

 順天堂大は1日、女性アスリートのコンディション管理に関する研究拠点として「女性スポーツ研究センター」を8月1日付で設立、10月ごろから全ての女性選手を対象に専門の外来診療を東京都文京区と千葉県浦安市の付属病院で開始すると発表した。大学によると、日本では初の取り組みとなる。
 同研究センターは整形外科医や産婦人科医のほか、メンタルトレーナーや栄養士らと連携し、女性選手の競技力向上を目的に総合的な研究を進める。診療では無月経や生理不順、疲労骨折などの症状のほか、妊娠、出産に関するサポートも行い、長期的に活躍できるよう手助けしていく。
 診療データ、研究結果を基に体調不良を予防するプログラムの作成なども目指して多角的に取り組む予定。センター長の小笠原悦子教授は「多くの選手が常にベストコンディションで競技に臨めるようにしたい」と話した。


講演 鳥越俊太郎さん「がんになり生と死に向き合えた」 長野・茅野で

2014-09-03 10:35:14 | 医療と介護
毎日新聞社 2014年8月31日(日) 配信

 元毎日新聞記者で「サンデー毎日」編集長を務めた鳥越俊太郎さん(74)の「がんとの上手な付き合い方」と題した講演会が30日、茅野市内であった。ステージ4の大腸がんや、肺、肝臓への転移による4度の手術を経験し「早期のがんはほとんど自覚症状がないので、検査がとても大事。がんになったことで自分の生と死に向き合えた」と振り返った。
 9月のがん制圧月間に合わせ、地域がん診療連携拠点病院の諏訪赤十字病院(諏訪市)が「市民公開がん講演会」として開いた。
 鳥越さんは「私はキャスターとかジャーナリストとか呼ばれるが、長年考えてたどり着いた結論は『ニュースの職人』」などと約600人の聴衆を笑わせながら本題に。65歳の時に血便が出て「これはやられたかもしれないな」と直感し、大腸がんの手術をした。その後、転移した両肺、2009年2月には同じく肝臓を手術した。
 今年2月10日、最後の肝臓手術から5年生存を達成した過程を「ニュースの職人」の目で分析。「がんになって自分の残り時間に限りがあることを実感し、心が豊かになった」と話し、「皆さんも、どう生きてどう死んでいくかを1回は考えてみてほしい」と呼び掛けた。【宮坂一則】

印首相、山中伸弥所長に血液疾患治療で協力要請

2014-09-03 10:33:49 | 医療と介護
読売新聞 2014年8月31日(日) 配信

 日本を訪問中のインドのモディ首相は31日、京都大学iPS細胞研究所(京都市)を視察し、ノーベル生理学・医学賞受賞者の山中伸弥所長から幹細胞研究の説明を受けた。モディ氏は、「インドでは血液疾患に苦しむ子供が多い。インドでもiPS細胞の研究を進め、治療に役立てたい」と協力を求めた。
 インドでは、治療法が確立されていない鎌状赤血球貧血症という遺伝病が多数報告され、対応が課題となっている。インド政府筋によると、モディ氏は、医療分野での技術向上や開発促進につながる日本の協力に強い期待を寄せており、自ら山中所長との面会を希望したという。
 モディ氏はこれに先立ち、安倍首相とともに、京都市の世界遺産・東寺を訪れた。帝釈天や不動明王などの仏像を見て回り、中央に安置された大日如来像の前で、2人並んで手を合わせた。東寺は、インドから中国に渡った密教にまつわる彫刻などで知られる。

岩手県歯科医師支部が復活 「自民回帰」の兆しか

2014-09-03 10:30:39 | 歯科


岩手日報 9月3日(水)Webnews

 県歯科医師会(箱崎守男会長)の有志は20日、自民党県連の下部組織である県歯科医師支部の設立総会を盛岡市内で開く。民主党政権の2012年に一時解散していたが、支部長の箱崎会長ら135人で再結成する。衆参両院で自民党が安定勢力を築く中で、かつての有力支持組織の職域支部復活は「自民党回帰」の兆しと言えそうだ。
 同支部は1982年に設立。自民党の国政選挙を支えたが、旧来の組織や財務運営を一時清算する目的で民主党政権時代の12年6月に解散していた。解散当時の党員は248人。
 同支部の党員は解散後、自民党県連の市町村支部に個人で参加してきたが、同支部として再結集することにより歯科医療の政策提言の窓口にもなる。
 同会の政治団体、県歯科医師連盟(会長・箱崎会長)は同党の有力支持組織だったが、民主党への政権交代後、10年参院選岩手選挙区で自主投票とするなど自民党と一定の距離を置いた。だが、自公両党が政権復帰後の昨年の参院選は一転して、同選挙区で自民党の新人候補を推薦した。

医療維新:医療機関の消費税問題

2014-09-03 09:03:10 | 医療と介護
「医療界の意見一本化重要」今村日医副会長
一から分かる消費税問題、インタビュー編(1)
m3.com 

2014年9月2日(火) 聞き手・まとめ:橋本佳子、池田宏之(m3.com編集部)

 医療界に生じている控除対象外消費税の問題。消費税率10%時の抜本的解決を目指して、医療界の意見を9月上旬にまとめるべく、医療界では調整を続けている。消費税担当の日本医師会の今村聡副会長に、考え方や取り巻く政治状況などについて聞いた(2014年8月12日にインタビュー)。

――「原則課税」を求めてきた日医ですが、現状の案には「非課税」が入り、日医の方針転換と受け止める声があります。
 日医は、医療機関の控除対象外諸費税が生じない仕組みへの変更を求めているのであり、原則課税の方針は、今でも変わりませんし、日医としての理想を言えば、「課税ゼロ税率」か、それに準ずる免税制度の導入です。何も変わっていません。4月以降、色々な意見を示したのは、医療界から多くの意見が出たので、全ての意見を示した上で、「原則課税」を求める方針となった過程を示しただけです。その中で、現時点で、「課税ゼロ税率」「課税軽減税率」「非課税全額還付」「非課税一部還付」の4つが残っている状況です。

日医の今村聡副会長は、政治による問題解決のたなざらしを恐れて、医療界の意見の一本化を強調した。
――絞り込みの考え方を教えてください。
 (国民に見えない形での負担を強いる)診療報酬での補填は、抜本的解決ではありません。抜本的解決となるのは、(還付の対象を巡って)条件が付けられる可能性のある「非課税一部還付」以外の3つです。3つとも、控除対象外消費税が発生しない形になります。
 ただ、それぞれ問題があります。「非課税全額還付」は、現状では存在しない制度ですので、ハードルが高いと思います。税務署からしても、約10万ある医療機関の全てに対応することになり、交渉ごとである以上、税務署の考え方も無視はできません。
 病院団体は、「税制上の問題は、税(の財源)で解決すべき」として、非課税制度にとどめおくことに反対していますが、「社会保障」という大きな枠組みで考えるとあり得ないことではありません。公的病院の税制措置の問題もあり、病院団体の論法では、税制上の優遇措置は全ておかしいという話になります。
 一方で、課税転換の場合のハードルは、国民と政治家です。軽減税率にした場合でも、「現状の非課税の仕組みを、課税に転換する」というのは、負担増と受け止められてしまうはずです。「現状でも、診療報酬で補填していて、その分の負担が無くなる」と説明したところで、理解を得るのは難しいと思います。政治家も、口には出しませんが、同じことを考えているでしょう。
 ただ、大きな話として、10%の税率は、軽減税率を考慮せずに設定されているので、医療の制度設計次第では、他の業界にも影響し、政府の税収全体に影響を与える可能性もあります。
――日本歯科医会は、非課税制度にとどめ置くことを主張しています。
 歯科の診療報酬は、消費税対応で上乗せされた点数が、医科と違い残っているため、課税転換した場合、現状で診療報酬への上乗せ分の引きはがしの影響が大きいです。さらに、小規模医療機関の事務手続き負担軽減のための、四段階税制が無くなる危惧も考慮していると思います。
 一方で、設備投資などで大きな影響を受けている会員の多い病院団体は、四段階税制は関係がありません。設備投資の消費税負担を減らすのが目的です。利害が、みなそれぞれ違います。ただ、社会保障を充実するはずの消費税で、提供者の一翼が倒産するような皮肉な結果を回避するのは当たり前です。
――最大の懸念は何ですか。
 問題は、医療界の意見が分かれることです。医療界で意見が割れれば、政府から「意見が違うと強引に進められない」となって、今までのような診療報酬上の手当てになる可能性があります。医療界の意見の一本化に、苦労している状況です。
――解決を求めている「消費税10%時」とはいつのことですか。
 「10%時」の解釈は、消費税率が10%に上がると同じタイミングではなく、10%になってから、次の引き上げの間までが、ずっと入ることになります。自民党が考えているのは、税収への影響が計算できる「(10%の)次の税率が決定するタイミング」ではないかと感じています。
――現状の選択肢では、いずれも税制改正が必要です。2015年10月に間に合うのでしょうか。
 2015年10月に間に合えばベストですが、これは、財務省の解決する意思の問題です。(官邸や経済界から強い要望がありながら、なかなか実現しなかった)法人税の引き下げの方針決定の経緯を見ても、抜本的解決は、簡単に実現できるとは思えません。
 ただ、難しいようならば、最終的な解決方法を提示してもらうと同時に、そこに近づけるような過渡的なアイデアを見せてほしいと思っています。最終的なゴールを見せてもらえない状態で、2015年10月を迎えるのは困ります。
――2015年10月に抜本的解決できない場合、どのようなやり方が考えられるのでしょうか。
 一番困っているところです。病院団体からすると、(2014年度の診療報酬改定で先送りされた)設備投資の問題があります。保険料での補填を避けたい保険者も含めて、消費税財源でやってもらいたいと考えていますが、この場合、新しくできた地域医療充実のための基金を使うように求められかねない危惧もあります。いずれにせよ、抜本的解決が2015年10月に難しい場合、医療機関の設備投資における負担への手当ては、議論せざるを得ないでしょう。
――今後は、どのように進めるのですか。
 9月上旬までに医療界の意見をまとめて、12月まで要望活動します。結果がどうなるか分かりませんが、何もやらずに、なりゆきで決まらないように全力を尽くします。まとめ方は、タイミングや解決方法について、納得できる表現を探すしかないと思います。2015年10月に間に合わなかった場合に備えて、設備投資の条件も書き込むことになると思います。実際の制度設計は、要望でなく、交渉ごとですので、医療界が割れていない形を示さないといけません。
――控除対象外消費税の問題は医師の間で理解が深まっているのでしょうか。
 ある程度深まったと思います。ただ、100人くらいを対象にした講演会で、理解している人を聞くと、5人くらいしか手が挙がらないことがあります。実際には、広く薄く理解が広まったというより、よく勉強している人がするどい追求をしている感じです。

さらば、吉野家

2014-09-03 09:01:25 | 政治・社会・経済問題
ミスター牛丼、最後の独白

日本経済新聞2014年9月1日 7:00 電子版

 「ミスター牛丼」と呼ばれた吉野家の安部修仁がきのう、経営の第一線を退いた。店のアルバイトから社長に上りつめ、牛丼一筋の42年。経営危機からの再生と「牛丼御三家」の攻防、そして吉野家がない街でスタートさせた第2の人生……。最後の独白を聞く。


■「吉野家のない街」で
 JR東京駅にほど近く、日本を代表するビジネス街の大手町。安部は、その一角にそびえる高層オフィスビルの一室に事務所を置いた。最近まで通勤した吉野家の本社は埼玉県に近い東京都北区の赤羽。8月26日、入居して間もないオフィスに安部を訪ねた。
 「大手町のオフィスには、8月に引っ越してきました。毎日、午前中の2時間はここで過ごしています。午後はあちこちに行っていますよ」
 安部は牛丼事業会社の吉野家の社長を8月31日付で退任したが、持ち株会社の吉野家ホールディングスの会長職にはとどまっている。それなのに、なぜ、「吉野家の街」を出て行ったのか。カジュアルなライトブルーのジャケットを羽織った安部は、自分に言い聞かせるように語り出した。
 「同じビルで働いていると、習慣でコミュニケーションを取ってしまう。それは、あまりプラスにならないと思いました。吉野家はこれから新しい体制でやっていくのに、僕がいると邪魔しかねない。持ち株会社の会長と言っても、実は名前だけです。取締役は5月に外れています。会長という肩書は『経営に関与している』と社内外に誤解を与えかねないけど、経営にタッチする気なんて全くない。でなきゃ(本社から離れた)大手町に引っ越しませんよ」
 安部と吉野家の出合いは高度成長期の末期である1970年代のはじめだった。安部は高校卒業後に故郷の福岡県から上京したが、もともとはミュージシャン志望。たまたまバイト先に選んだのが、賄い付きの吉野家だった。
 「吉野家は(1980年に適用を申請した)会社更生法の下での再建など特異な歴史を持っています。いま、その過去を知らない社員が多くいる。そして、彼らは知りたがっている。なぜそうなったか、起こったことにどうアクションしたか、その結果どうなったか。僕は臨場感を持って語れるはずです。それを社員に伝えていきたい。『語り部』ですね」

■「競争相手は、まんまマネだから」
 退任後の仕事は、経営破綻の前後の社内外の動きをありのままに伝えることだという。この破綻こそ、「ミスター牛丼」と呼ばれる安部の原点だからだ。
 「最初から牛丼を商売にしたいというわけではなく、巡り合わせでオヤジ(吉野家の実質的な創業者である松田瑞穂)、そして吉野家の牛丼に出合いました。吉野家の牛丼はたぐいまれな発明品ですよ。ほかの牛丼屋さんは吉野家の牛丼から派生しているだけです。入社して牛丼に触れれば触れるほど、『これはとんでもないものだ』とつくづく思いました。ずっと携わることができたのは、この上ない幸せでした。単品でも成立するビジネスモデルが牛丼という商品の個性です。単品で1000店規模のチェーンが成り立つ。こんなビジネスは地球上にありません」
 吉野家が大切にしてきたはずの牛丼への強いこだわり。それが揺らいだことが、かつての倒産の一因だった。当時の吉野家は店舗拡大を急ぐあまり、乾燥肉を使い、粉末のタレに頼ったのだ。顧客にそっぽを向かれ、会社更生法の適用申請に追い込まれた。吉野家の経営が行き詰まると、「牛丼の時代」は終わったとも言われたが、安部らの働きによって品質を取り戻す。1987年、吉野家は更生計画を終えた。

(写真)吉野家は1980年、会社更生法適用を申請して経営再建に取り組んだ。保全管理人を務めた増岡章三弁護士と安部氏=中央後ろ
 「社内で『戦前』と言うと、『倒産前』、つまり会社更生法の適用を申請する前を指します。会社更生の期間中も、ためらわずに食材を売ってくれた取引先や支援スポンサー、保全管理人の弁護士の先生らに支えていただきました。もちろん、身内の社員たちにも、です。その後も逆境はたくさん味わいましたが、変わらないのは牛丼の持つ奥深さでした」
 「僕はアルバイトから始まり、入社して店長見習い、店長、『スーパーバイザー』と呼ばれる指導役、とステップを経るごとに、牛丼の奥深さが分かっていった。すごいものだとね。だから、コンペティター(競争相手)たちは吉野家を嫌いなくせに、マネをする。まんま、マネだから。そのぐらい優れたものなんです」

■「うまい・安い・早い」を変える
 安部は原点回帰で吉野家を再生させた。だが、社長として最後の仕事は、「吉野家にとっての大転換」だった。吉野家のキャッチフレーズである「うまい・安い・早い」のうち、「早い」の軌道修正だ。昨年12月、専用コンロに載せて提供する「牛すき鍋膳」を売り出した。
 「『早い』はなくなるわけでありません。クイック(早い)サービスは維持・継続するし、高めていきますよ。『うまい・安い・早い』は供給側の価値を表現しています。これとは別にお客様が『ごゆっくり』できる状況をつくろうとしているわけです。おいしくて、リーズナブルで安い商品をゆっくり食べるというお客様が吉野家に求める価値を、『うまい・安い・ごゆっくり』と表現しました。『うまい・安い・早い』の看板は決して下ろしませんが、お客様にごゆっくりしてもらうというのは吉野家にとって大転換でした。吉野家の常識からすると『ゲー』ってなものでしたよ」
 牛すき鍋膳は、女性やシニアにも支持されて大ヒット商品になった。吉野家は後発のゼンショーホールディングスの「すき家」に店舗数で抜かれていたが、吉野家を牛丼戦争で浮上させる原動力になった。そして、期せずして、ゼンショーを追い込んだ。ゼンショーは吉野家を追随したが、通常の牛丼より手間がかかるメニュー導入を急いだために現場が混乱。バイトが職場を離れて店舗の休業を余儀なくされる「鍋の乱」に発展した。
 「すき家に限らず、よその経営は分かりませんよ。他人の頭の中、心の中を開いて見られないんだから。僕はかみさんのことだってよく分かりません。それに他社を論評することはおかしいと思っています。ただし、最近の人手不足への対策に奇手はありません。当座できることはいっぱいありますよ。時給を上げるとか。でも、社員もパートもアルバイトも働くことに意義が感じられたり、企業風土に誇りが持てたりするということが大事ではないでしょうか」

■「吉呑み」は変革の象徴
 吉野家では、「人手不足で一時休業に追い込まれた」といったすき家のような事態は起きていない。安部が育てた吉野家の企業風土が強みになっているのだろうか。
 「これは一朝一夕にはできません。我慢してやり続けないといけない。そもそも吉野家に人手が十分にあったことはありませんし、ヒトとモノとカネが3拍子そろっているときなんてありませんよ。何かしら常に欠けている。ヒト不足のときはまだいいんです。外食全体としてはファミリーレストランを中心に売り上げが増えてきた。利益も増益のところが多いんじゃないのかな。そこで起きている人手不足だから、悩みとしてはむしろ楽なほうですよ」
 実は、吉野家は今夏から「缶ビールは1人に3本しか売らない」というルールをやめている。格安居酒屋として話題となった、ちょい飲みスペースの「吉呑み(よしのみ)」は都内などに6カ所あるが、2016年2月までに30カ所に増やす計画も温めている。牛丼を黙々とかき込み、食事を手早くすませる吉野家のイメージを変えつつある。
 「吉呑みを全店でできるかというと、(店舗の広さもあって)必ずしもそうではない。以前の吉野家は『一律に全店』というマスじゃないと取り組みませんでした。それ以外のものは課題にすら乗せませんでした。牛丼という商品の価値を高めるため、サービスならクイックに特化してきたのですが、そこへ食事(を楽しむ)価値もプラスしようと考え方を変えました。商品であれ、サービスであれ、立地や地域の特性に応じてやっていく。吉呑みは、その象徴です。夜にゆっくりアルコールを飲みながら食事を召し上がりたい方に利用してもらおうということです」

■「牛丼のない吉野家」からの教訓
 吉野家の代名詞になっていた「単品経営」を変えていく――。今の吉野家改革が一気に動き出したのは2004年、米国BSE(牛海綿状脳症)問題で米国産牛肉が使えなくなったことかもしれない。他チェーンが豪州産牛肉に調達を切り替えるなか、安部は「吉野家の味が再現できない」と言って牛丼をメニューからはずした。BSE問題発生以降、「牛丼のない吉野家」はおよそ2年半に及び、2年連続の最終赤字に沈んだ。

(写真)安部氏はBSE問題を受けて「牛丼」の販売中止という前代未聞の決断を下す。代わりに「豚丼」で乗り切ろうとした(2004年)
 「BSE問題が発生して、吉野家は『牛丼で一番』のポジションを手放すことになりました。今は、もう一度、ちゃんと吉野家の存在感をつくり直している最中です。一方、2007年につくった持ち株会社の吉野家ホールディングスには、讃岐うどんの『はなまる』、ステーキの『どん』、すしの『京樽』などがありますが、それぞれの分野でトップになってほしい。トップになるというのは価値や存在感でということです。規模で一番というわけではありません。お客様に『あそこが一番いい』、従業員に『同業他社よりはここが一番働きやすい』と思ってもらえるような、ステークホルダーそれぞれが一番に感じられるということです。まだ、どれ一つトップでありません」

■「やりたいことはまだたくさんあるけれど」
 インタビュー中、安部の表情は吉野家で現役バリバリだった頃より、どことなく穏やかに感じた。背負っていた重荷がはずれ、何かから解き放たれたかのように見えた。
 「(他社からの社外取締役の要請は)あるとかないとか言うと、『どこですか』と聞かれるので言いません。現職のうちは、代わる瞬間まで責任も立場もあります。次の人事を考えることはいいことじゃない。社長時代も部下にもそうしつけてきた。僕はね、『カッコマン』なんですよ。格好悪いことが嫌い。吉野家でやりたいことはまだたくさんあるけれど、人は年とともに衰えるものです。そうなってからは格好悪いでしょ。すべては9月から。おいおいやれることを考えるかもしれません」
 安部は、アルバイト出身という同じ境遇から出発した吉野家ホールディングス社長の河村泰貴に、吉野家社長の仕事も引き継いだ。しかし、まだ64歳。現役で働ける年齢だ。
 さらば、ミスター牛丼。彼に次が待っているのなら、どんなニックネームがつくのだろうか。 (黒井将人)
=敬称略






第三者委に調査を依頼 認知症研究で東京大

2014-09-03 08:59:46 | 医療と介護
共同通信社 2014年9月1日(月) 配信

 アルツハイマー病に関する大規模な臨床研究「J―ADNI」で不適切なデータ管理があった問題で、東京大は29日、データ改ざんがあったかどうかの調査を、弁護士や他大学の教授などで構成する第三者委員会(委員長・伊東卓(たかし)弁護士)に委託したと発表した。
 厚生労働省が同日、東大に対し、研究成果に疑念が生じないようにするため、外部の有識者による調査を要請。関係する医療機関などにも協力を求めた。
 研究には国内の38施設が参加し、アルツハイマー病の発症に向かう過程で脳に起きる変化を調べていた。東大は6月、データに不適切な修正があったが「悪意のある改ざんとは断定できない」などとする内部調査結果を公表、田村憲久厚労相はさらに詳細な調査が必要との認識を示していた。

糖尿病新薬で脳梗塞12例、使用注意呼びかけ

2014-09-03 08:58:53 | 医療と介護
読売新聞 2014年8月30日(土) 配信

 今年4月以降に相次いで発売された糖尿病治療薬「SGLT2阻害薬」で様々な副作用が報告されている問題で、日本糖尿病学会は29日、報告された副作用件数は、今月17日までに脳梗塞12例、低血糖114例、皮膚症状が500例以上に達したと発表した。
 新薬は、腎臓で尿に出た糖を再び取り込むのを妨げる働きがあり、体重を減らす効果がある。一方、服用後は尿の量が増え、体内の水分が減るため、脱水への注意が必要とされている。

社会保障の高齢者負担増「やむを得ず」3割 厚労省調査

2014-09-03 08:57:48 | 医療と介護
朝日新聞 2014年9月1日(月) 配信

 社会保障を維持するために高齢者の負担が増えるのは仕方がない――。3割の人がこう考えていることが、厚生労働省が8月末に発表した「高齢期における社会保障に関する意識等調査」で分かった。
 調査は6年に1度。今回は2012年7月、20歳以上の1万1614人から調査票を回収し、97%から有効回答を得た。
 少子高齢化が進む中で社会保障を維持するには、「高齢者の負担増はやむを得ない」と答えた割合は30・4%。前回の06年調査から7・8ポイント上がった。「現役世代が負担すべき」は27・0%で3・2ポイント下がった。
 老後の生活について、「子と同居したい」は15・7%で、83年の46・1%から調査ごとに減っている。「子が近くにいれば別居でもよい」は38・3%で、83年から17・6ポイント上がった。
 「何歳から老後と考えるか」の質問は、「70歳から」が32・0%(06年32・8%)、「65歳から」が28・6%(06年28・5%)だった。重要と考える社会保障分野は「年金」が71・1%で最も多かった。(石松恒)

寝たきり患者宅で窃盗容疑 訪問診療のクリニック院長

2014-09-03 08:56:45 | 医療と介護
共同通信社 2014年9月1日(月) 配信

 寝たきりの患者宅に訪問診療し、クレジットカードを盗んだとして、警視庁昭島署は29日までに、窃盗の疑いで、拝島駅前クリニック(東京都昭島市)の院長で医師の西田茂史(しげひと)容疑者(52)=東京都板橋区=を逮捕した。
 昭島署によると、西田容疑者は「カードを使い、ホームセンターやデパートでペット用品やお茶などを買った」と容疑を認めている。
 逮捕容疑は7月9日午後2時ごろ、昭島市に住む男性患者(80)の自宅からクレジットカード1枚を盗んだ疑い。
 男性が買い物に出られる状態でないにもかかわらず、支払いの請求が相次いだため、家族が昭島署に相談。西田容疑者の姿がカードを使った店のレジにある防犯カメラに写っていた。

寄付金最多は第一三共

2014-09-03 08:54:01 | 医療と介護
13年度、製薬4社が公開

共同通信社 2014年9月1日(月) 配信

 製薬大手5社のうち武田薬品工業、第一三共、アステラス製薬、エーザイの4社は29日、2013年度に医療機関や医療関係者に提供した研究費や寄付金などを公開した。第一三共が最も多く約332億円。武田は約279億円、アステラスとエーザイはともに約187億円だった。
 業界団体の日本製薬工業協会のガイドラインに基づく情報公開。各社のホームページで閲覧できる。
 最大手の武田は12年度から約121億円減と大幅に減った。臨床開発費の削減が主因。第一三共は約34億円減だった。
 製薬各社は昨年、寄付金などの公開を開始。今回公開した13年度分では、医師別に講演の謝礼金などの合計金額を開示項目に加えた。
 ただ、医師の名前や謝礼の金額といった細目は、閲覧者が氏名や住所などを入力しないと確認できない。情報のダウンロードや印刷も制限されている。
 大手のうち残る大塚製薬は9月中旬以降に開示する予定。ほかの製薬会社も秋までに順次公開する見通しだ。

今は「哲学なき時代」である

2014-09-03 08:26:03 | 受けとめる力
★「わかる」ことは「かわる」ことである。
★受けとめる力は、閉ざされていた心の扉を開くことだ。
★人間の心は、縁に触れて揺れ動くものだ。
悪縁もあれば、良縁もある。
悪縁に紛動されるのは愚かである。
★今は「哲学なき時代」である。
生命軽視の傾向にあるなか「新しい思想」「力ある哲学」が渇仰されている。
★不幸の流転を幸福と希望へと転じていく。
そのために「変革の哲学」「逆転の思想」が不可欠だ。
★どんな苦難に直面しても、歓喜の躍動をもって立ち上がるべきだ。
★人生は悩みの連続もあるが、必ず打開できる。その確信が必要だ。
心の弱さを乗り越えていくことだ。
★不幸の渦中にあろうと、心一つで幸福の道へと転じていけるはず。
絶対に負けない生命力を湧き出していくことだ。









「仕事は志事であって、死事ではない」

2014-09-03 07:20:42 | 編集スクランブル
★労災病院の医師として我々が掲げる目標は、実のシンプルだ。
「仕事は志事であって、死事ではない」というものである。
14年間で計6万5000件の相談に1人で答えてきた横浜労災病院の心療内科医の山本晴義さん(66)
職場から自殺者を出さないでほしい。
まずは自らのストレスに気づき、適切な対処を行っていただきたい。
★「人生において情熱ほど大事なものはない」J・Kローリングさん
★子どもの貧困対策
母子世帯の就労による年収は、平均181万円にとどまる。
シングルマザーの8割は働いているが、なかなか貧困から抜け出せない。
★食の充実は即、人生の充実。
★「怖すぎます。人格というか脳の壊れ方が異常なのです」
危険ドラッグは「覚せい剤より、よほど危険」
「もはや国家的な危機」
「夜回り先生」で知られる水谷修さんは警告する。
★フランスの合計特殊出生率は1990年代から上昇し続け、2012年は2・00と先進国ではトップクラスに。
フランスは家庭を大切にする社会で、フランス政府は、家族政策を徹底的に講じた。
また、労働時間を「週35時間」に規制した。
★「政治家の劣化」は、実は日本人全体の劣化を「正しく代表している」にすぎない。
変化しつつある世界情勢に目を向けていないことが劣化の一つの原因。
★日米同盟、現代日本はアメリカ一辺倒。
ヨーロッパの学問の世界にあった教養と人間が軽視され、そこから一般的な「反知性主義」が蔓延し始めた