医科歯科通信  (医療から政治・生活・文化まで発信)



40年余の取材歴を踏まえ情報を発信

医療需要つかめるか―地域医療構想に懸念

2015-02-28 16:28:40 | 医療と介護
【政策解説】
(全国保険医新聞2015年2月25日号より)

都道府県では4月から、2025年の医療提供体制を見据えて地域医療構想(構想)を策定する。医療需要の将来推計などをもとに、2次医療圏ごとに医療機関の病床機能を高度急性期、急性期、回復期、慢性期の4つに転換、整理する。厚労省で検討中の構想策定のガイドライン案から、構想の問題点が見えてきた。

不正確、過少な見積もり
 構想策定の要は、医療需要の推計だ。DPC病床などでの投薬、検査、処置などの医療資源投入量をもとに、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の4つの病床機能ごとの患者数を推計する。
 検討会では、「入院基本料相当分を除くと、実際の人員の傾斜配置などが反映されず、高額薬剤に偏った分類となる」、「療養病床にも急性期患者は一定数いる」など、急性期病床の必要量が不正確、過少に見積もられかねないとの懸念も出ている。

病床削減で患者が行き場失う
 慢性期の需要については、在宅医療の推進で入院患者数が一定低下するとして、現在、療養病床の入院受療率(*)が高い地域には、全国の最小から中央値の間を目標に低下させるよう求める。
 受療率の格差は、都道府県間で最大5倍、2次医療圏間で最大20倍以上。検討会の資料では、入院受療率が高い背景に高齢単身世帯が多い点が示されている。また、がんの化学療法など、都市部なら通院できるが、交通手段の未整備や豪雪などにより、入院せざるを得ないケースもある。
 地域ごとに事情が異なる中、強引に病床削減を進めれば、行き場をなくした患者や、「老老介護」や「認認介護」の増加につながる。
 全国知事会も「地方の実情に応じた現実的な措置や地域性を踏まえた推計を補正する仕組み」を強く求めている。
(*調査日における人工10万人に対する推計患者数)

知事に指示、要請の権限
 医療提供体制の再編に向けて、病床を有する医療機関は毎年10月、自院の病床機能等の分布とその将来の意向を報告する。このデータと推計された医療需要をすり合わせ、2025年のあるべき医療提供体制に向けて、病床の機能転換、削減を進めていく(図)。

図 地域医療構想の策定プロセス




構想の実現は、医療機関の自主的な取り組みと相互の協議を基本に進める形である。しかし、協議が調わない場合などには、知事は医療審議会の意見を聞いて、医療機関に不足している病床提供を指示、要請できるほか、正当な理由なく稼働していない病床の削減を命令、要請できる。病床が非稼働の事情として、「患者需要はあるが医師、看護師不足で病床が稼働できない」、「医学部地域枠の卒業生を待っての休眠状態」なども指摘されており、各都道府県の対応が注視される。医療機関が知事の命令、指示、要請に従わない場合、医療機関名の公表、補助金の不交付、管理者の変更命令などが可能とされる。

医療充実の政策に転換を
 国は、医療費の低い県を目標に設定して、構想を運用するよう求める構えだ。今後、構想を地域の医療を充実させるものに転換させていく取り組みが重要になってくる。また、構想策定を手掛かりに、医療・社会保障の充実を、4月の統一地方選挙の争点に押し上げることも必要だ。











地域包括ケア病棟入院料の「看護補助者配置加算」の経過措置

2015-02-28 16:23:37 | 医療と介護
(2015年3月)終了のお知らせ2015年2月27日
 地域包括ケア病棟入院料・地域包括ケア病棟入院医療管理料の「看護補助者配置加算」については、2015年3月31日で「看護補助者の最小必要数の5割未満を、みなし看護補助者とすることができる」取り扱いが終了します。
 これに伴い、次の取り扱いとなりますので、ご注意ください。
(1)2015年3月までに地域包括ケア病棟入院料・地域包括ケア病棟入院医療管理料の「看護補助者配置加算」を届け出ている場合
 2015年3月までは、看護補助者の最小必要数の5割未満を、みなし看護補助者とすることができますが、2015年4月からは看護職員を看護補助者とみなすことはできません。
 ○現行の様式9-3自動計算機能付Excel表を使用できるのは、2015年3月分までとなります。
 ○2015年4月分以降は、新たに公開する様式9-3自動計算機能付Excel表を活用ください。
(2)2015年4月以降に地域包括ケア病棟入院料・地域包括ケア病棟入院医療管理料の「看護補助者配置加算」を新たに届け出る場合
 2015年4月以降に地域包括ケア病棟入院料・地域包括ケア病棟入院医療管理料の「看護補助者配置加算」を新たに届け出る場合は、看護職員を看護補助者としてみなすことはません。2015年4月に届け出る場合の2015年3月実績分も看護職員を看護補助者としてみなすことはません。
 ○現行の様式9-3自動計算機能付Excel表は、使用できません。
 ○新たに公開する様式9-3自動計算機能付Excel表を活用ください。
※ 保団連では、3月第3週(3/16日からの週)に、新しい様式9-3自動計算機能付Excel表を公開する予定です。
現行の様式9-3自動計算機能付Excel表と、新しい様式9-3自動計算機能付Excel表の違いは下記の通りです。
現行の様式9-3自動計算機能付Excel表
看護補助者配置加算を届け出る場合に、当該病棟に配置すべき看護職員数を超えて配置している看護職員を看護補助者とみなして計算(看護補助者の最小必要数の5割未満に限る)

新しい様式9-3自動計算機能付Excel表
看護補助者配置加算を届け出る場合に、看護補助者のみで計算

地方創生へ「道の駅」応援

2015-02-28 16:07:49 | 政治・社会・経済問題
都内41の多彩な取組み選定

公明新聞:2015年2月27日(金)付
 
観光、雇用で活性化の核に
授与式に太田国交相
地方創生を推し進めようと、国土交通省は26日、一般道の利用者が立ち寄る休憩施設「道の駅」のうち、地域活性化の拠点として特に優れた全国モデル「道の駅」6カ所と、将来性の高い重点「道の駅」35カ所の選定証授与式を都内で開いた。これには太田昭宏国交相(公明党)が出席し、地域のにぎわい創出へ決意を述べた。




1993年に制度が創設された道の駅は、1月時点で全国1040カ所に広がっている。主に市町村が設置し、特産品の直売や観光情報の提供で、雇用創出や地域経済の活性化を担う。

近年は高齢者の買い物支援など特色のあるサービスを提供する施設も登場。地方創生を進める上で、生活サービスを集約し、交通手段を確保して周辺集落を結ぶ「小さな拠点」のモデルとしての期待も高まっている。

今回選定された全国モデル「道の駅」6カ所は、その特色により、地域外から活力を呼ぶ「ゲートウェイ(入り口)型」(3カ所)と、地域の元気を創る「地域センター型」(同)に分類された。

「ゲートウェイ型」の一つで人口約3700人の群馬県川場村にある「川場田園プラザ」には、年間約120万人が訪問。「農業プラス観光」を掲げ、朝採り野菜やブルーベリーといった地域資源を生かし、果物狩り体験などを通じて利用者と村民の交流機会を提供している。利用者の7割が繰り返し訪れるリピーターだ。

「地域センター型」の一つに選ばれた山口県萩市の「萩しーまーと」は、漁港に隣接して新鮮な海産物を並べている。地元加工業者と連携して、値が付かなかった雑魚「ヒメジ」から人気商品を開発するなど、漁業者らの所得向上にもつなげている。

一方、優れた企画を持つ重点「道の駅」は合わせて35カ所で、地元の高校と連携し、インターンシップを実施する広島県尾道市の「クロスロードみつぎ」など、多彩な取り組みが並ぶ。

地方創生を後押しするため、全国モデルと重点「道の駅」を合わせた41カ所には、国交省や農林水産省などの補助を優先的に配分する。26日の授与式で太田国交相は、道の駅が「地域と来訪者が交わる接点であり、観光のゲートウェイだ」と強調。各地の取り組みが全国に広がれば「地域の魅力で人は呼べると、多くの地域の自信につながる」と語り、道の駅を地域の核として支援していく考えを示した。

公明党はこれまで、各地で道の駅の整備や事業の充実を求めてきた。地方創生に向けては、中山間地域を中心に「小さな拠点」の形成に取り組む方針を掲げており、道の駅も活用した地域活性化を推進していく。

重点「道の駅」一覧
【地域センター型】
(1)当別(北海道当別町)(8)いなわしろ(福島県猪苗代町)(9)常陸太田(茨城県常陸太田市)(11)瀬替えの郷せんだ(新潟県十日町市)(12)あらい(新潟県妙高市)(15)つどいの郷むつざわ(千葉県睦沢町)(17)田切の里(長野県飯島町)(19)大野(岐阜県大野町)(22)すさみ(和歌山県すさみ町)(24)但馬のまほろば(兵庫県朝来市)(26)にちなん(鳥取県日南町)(27)ゆうひパーク浜田(島根県浜田市)(30)ゆすはら(高知県梼原町)(31)かわうその里すさき(高知県須崎市)(34)うきは(福岡県うきは市)

【ゲートウェイ型】
(2)あったか・あいろーど(北海道石狩市)(3)ニセコビュープラザ(北海道ニセコ町)(4)高田松原(岩手県陸前高田市)(5)象潟(秋田県にかほ市)(6)あ・ら・伊達な道の駅(宮城県大崎市)(7)よねざわ(山形県米沢市)(10)那須高原友愛の森(栃木県那須町)(13)あおき(長野県青木村)(14)発酵の里こうざき(千葉県神崎町)(16)伊豆道の駅ネットワーク(静岡県伊豆地域)(18)どんぐりの里いなぶ(愛知県豊田市)(20)結の故郷(福井県大野市)(21)たいじ(和歌山県太地町)(23)神戸北(神戸市)(25)神話の里白うさぎ(鳥取市)(28)クロスロードみつぎ(広島県尾道市)(29)しまなみ海道周辺「道の駅」(愛媛県今治市)(32)蛍街道西ノ市(山口県下関市)(33)小国(熊本県小国町)(35)鹿島(佐賀県鹿島市)

※今後着工するものを含む

後藤浩輝の冥福を祈る

2015-02-28 11:41:00 | 未来予測学研究会
競馬好きの人に贈ります。

後藤浩輝は本を書く騎手でした。
好きな騎手の一人でした。

昔読んだ後藤浩輝のことを書いてあったブログを思い出したので、
探して内容を添付しました。
もう一度読むと、明るい騎手でしたが、こんな陰の部分があったのか
と思います。

自殺する人は大概、心に闇を抱えている、孤独である、といいますが…。
涙が出そうなくらいシビアな人生だったのですね。
冥福を祈ります。



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JRA後藤浩輝騎手が自殺
歴代16位の1447勝


25時間前 Yahoo!ニュース

JRAの後藤浩輝騎手(40)が26日夜、茨城県阿見町にある自宅で首をつり自殺した。 同騎手は大ケガにより長期間戦線離脱していたが、昨秋に復帰。以後順調に勝ち星を積み重ね全盛期の輝きを取り戻しつつあった。先週土曜(21日)の東京GIIIダイヤモンドS(リキサンステルス騎乗)で落馬しヒヤリとさせたが、頚椎捻挫の診断。大事には至らず日曜(22日)の京都競馬には予定通り騎乗。2勝をあげるなど変調は感じさせなかった。 26日も夕方まで家族と普通に過ごしてお ... 続きを読む













『後藤浩輝の戯言』

2015-02-28 11:37:11 | 社会問題・生活


お馬の寺子屋番外編 2004年8月の日記

■ 2004/08/25(水) 『後藤浩輝の戯言』、『意外に大変。』を読んで①
 “後藤浩輝”というジョッキーのことを、もっと早く知るべきだった。先日、彼が執筆・編集を行った一冊の単行本『後藤浩輝の戯言(たわごと)』(東邦出版)を手に取った。同書は、現役ジョッキーである彼が、レース中の騎手の駆け引きや戦術、レースのアヤなどをイラストつきで解説するという画期的な内容。ローエングリンとゴーステディとで激しくやりあい、物議を醸し出した昨年の秋の天皇賞などについて語っている。目に見えないジョッキー心理や独特なレースの見方は、毎週毎週レースを見ている競馬ファンであっても参考になる。むしろヘビーな競馬ファンほど一読すべき大変面白い内容だ。

 それ以上に感心したのは、次章につづられている彼の自伝である。物語は、彼が2年前に出版した自伝『意外に大変。』(東邦出版)の続き。中央のGⅠ初制覇となったアドマイヤコジーンの安田記念のことから書かれている。
 彼には自信があった。アドマイヤコジーンという馬は、「1200mのあとに1600mを使うといいリズムで走れる」という記述は興味深かった。だから「本番の距離には全く不安はなかった」と。無我夢中で追いまくった最後の直線、本能のままのガッツポーズ。涙で顔をグシャグシャにしたまま検量室前に現れた彼の姿は今でも印象に残っている。
 余談になるが、同馬のオーナーである近藤利一氏は当時を振り返り、ある雑誌でこう述べていた(確かこんなニュアンスであった)。「彼(後藤浩輝)がこれまで中央のGⅠが未勝利だとは知らなかった。知っていたら乗せなかったかもなぁ(笑)」「でも、あんなに喜んでくれて、こちらももらい泣きしそうになったよ」。本人が聞いたら苦笑いしてしまいそうなコメントだが、いずれにしても02年の安田記念は非常にエピソードが詰まったレースであった。
 その他には、伊藤正徳調教師が管理するローエングリンとのこと、外国・地方ジョッキーが押し寄せる現在のこと、今後の自分自身のあり方─。普段はパフォーマンスなどでおちゃらけているイメージもあるが、彼は真剣に競馬のことを考えている。そして、「もうパフォーマンスはやめたい」とも。
 本書の文中に一つ非常に気になるキーワードがあった。それは「伊藤正徳調教師との確執と和解」という言葉だ。前述したローエングリンとのことにも起因しているのだが、恥ずかしながら自分はその内容について全く知らなかった。いや、内容どころかその事実も曖昧なものだった。実は自分は、彼が書いた本を読むのは初めてであり、前作の『意外に大変。』を読んでいなかった。後藤浩輝と伊藤正徳調教師の間にいったい何があったのか? それが知りたくて、翌日すぐさま前作『意外に大変。』を購入した。

 一気に一晩で読破した。競馬サークルの人間であるならば、おそらく全員が知っている事実であろう。後藤浩輝は伊藤正徳厩舎所属の騎手としてデビューした。が、2年後に早々とフリーに転身。すぐさまアメリカに単身武者修行。良い悪いはともかく、デビューして間もなく、実績もない見習い騎手がやる行動ではない。前例がないし、誰がどう見てもおかしいと映ったはずだ。その原因は、師匠と確執、決別だった。詳しい内容は本書で、ということにするが、とにかく伊藤正徳調教師は非常に厳しい方であったようだ。仕事から私生活までありとあらゆる面で。弟子とはいえ、勝ち負けできる馬をポンポンと与えてくれたりはしなかった。だから彼は自厩舎の馬での勝ち星はほとんどなかった。もっとも、当時はまだ彼自身の腕が未熟であったこともある。同時に、若き日の彼は、日本の競馬サークルのシステムそのものが理不尽で相容れないものであるということにも気づいてしまう。

 時は進み、例の木刀事件が起きた。その詳細については触れていなかったが、当時の彼の心境についてはうかがい知ることができた。ちなみに、事件当時はまだ彼と伊藤正徳調教師との関係は修復されていなかった。絶縁状態である。「騎手免許を剥奪されてしまうかもしれない…」。そう思い悩んでいた彼だったが、結局4ヶ月の騎乗停止処分を受け渡された。騎乗停止期間としては最も重い処分だったが、最悪の事態だけは免れた。そして、彼はJRAの裁定期間中に師匠がとった行動を、別の人から聞いて絶句する。師匠は、決して弟子を見捨ててはいなかったのだ。涙もののエピソードである。
 それを機に、彼と師匠との仲は修復された。これからはお互いに協力して生きていくことを誓い合った。「お前がうちの馬に乗って海外のGⅠを勝つことが夢だ」。伊藤正徳調教師は、そう彼に言った。

 ずいぶん時間がかかってしまったが、自分はようやく分かった。03年の中山記念、彼は1番人気のローエングリンに騎乗し、鮮やかな逃げ切り勝ちを演じたのだが、ゴール後に何故あんな派手なガッツポーズをしたのかを。自厩舎の馬での初重賞制覇─。12年間閉ざされた重い扉を開けた貴重な一勝であったに違いない。
 同年の9月、彼はローエングリンとのコンビでフランスのムーランドロンシャン賞に参戦。結果は惜しくも2着だったが、師匠に最高の恩返しができるところまでようたくたどり着いた。
《つづく》
■ 2004/08/26(木) 『後藤浩輝の戯言』、『意外に大変。』を読んで②
 ジョッキー“後藤浩輝”を強く意識したのは、アドマイヤボスで参戦した01年の産経大阪杯だった。当時、無敵の強さを誇ったテイエムオペラオーの年明け緒戦である。休み明けとはいえ、断然の1番人気。後藤は4コーナー手前から激しく仕掛け、テイエムオペラオーを外から被せにかかった。テイエムオペラオーにとっては非常に厳しいレース展開となり、4着に敗退。前年からの8連勝が途絶えた瞬間だった。勝ったのは伏兵トーホウシデン、2着はエアシャカール。今になってみれば展開のアヤで生じた結果だ。仕掛けたアドマイヤボスは、ある誤算が生じ、強引にオペラオーを潰しにいった形となり3着に敗れてしまう。自分は確かアドマイヤボスから馬券を買っていたと思う。敗れはしたが、テイエムオペラオーに対して勝ちいった姿勢には感心した。面白いレースを観たと思った。

 彼は「意外に大変。」の中で、同レースのことについても言及している。要約するとこんな趣旨である。「あのメンバーの中で、テイエムオペラオーの力が一番強いのは間違いない。自分の馬(アドマイヤボス)の能力を100%引き出せても、オペラオーに100%の力を出されたら間違いなく負けてしまう。そして、あのレースの道中、このまま流れで進めば100%の力を出されてしまうと察知した。他の騎手は誰も動かない。ならば自分が動くしかない。そこであのような騎乗になったのだが、そこである誤算が生じた」。
 断然人気で4着に沈んだオペラオー陣営はカンカンだった。岩元調教師らは、彼の騎乗ぶりを批判した。たしか竹園オーナーも怒りをあわらにした発言をしていたはずだ。しかし、一ファンの立場から言わせてもらえば、そんな批判を相手ジョッキーに浴びせるのはお門違いである。レースに勝ちにいくのは当然のこと。そのためにライバルを負かしいくことも当然の手段だ。アドマイヤボスの騎乗方法がどんなに荒っぽく見えても、インターフェア(妨害)と指摘されていない以上、公に非難することなどできない。

 リーディングで上位を張るようなジョッキーは、みんなやっている。武豊、蛯名正義、アンカツ、外人・地方ジョッキー…。性格的に柴田善臣ぐらいだろうか、あまり目立たないのは。先月の七夕賞にしても、後藤はカゼニフカレテで強引なマクリをかけていた。それによって結果にも影響を及ぼした。自分の馬券だって…、また外れた。結果的には、カゼニフカレテは勝てなかったからあのような騎乗がベストとは言えないだろう。01年の大阪杯の結果について彼は、「オペラオーを負かすことが目的ではない。ただ、オペラオーを負かせば1着になれると思った。オペラオーに先着することはできたが、3着では何の意味もない。僕らジョッキーにとっては、1着以外は何着でも同じ。どんなレースでも勝つことしか考えていない」と語っている。
 当時自分は、竹園オーナーの発言に対してひどく憤慨した。「そんなこと言っているからジョッキーが皆横並びになる。ぬるま湯体質のレースなんかいらない」のだと。

 大阪杯後、アドマイヤボスを管理する橋田満調教師、近藤利一オーナーは後藤浩輝を同馬からすぐに降ろすようなことはしなかった。結果はでなかったが、彼のあの騎乗方法に対し、尊重の意を示した。それがなかったら翌年の安田記念制覇はきっと叶わなかったはずだ。「いつでも全力で勝ちに行く」という、基本的なプロフェッショナルの姿勢が、後藤浩輝に見えた瞬間だった。
《つづく》
■ 2004/08/28(土) 『後藤浩輝の戯言』、『意外に大変。』を読んで③
 「あれは生涯最高のレース。ゴール100m前までは…」。後藤浩輝が「思い出したくもない」と憂鬱に語るレースは、01年の京都大賞典である。彼はステイゴールドに騎乗していた。レースの内容・結果は競馬ファンならば誰でも知っているだろう。ステイゴールドは、現役最強馬テイエムオペラオーを内からすくい、直線抜けだして勝利目前のところで悲劇は起きた。ステイゴールドは突然左にヨレ、ナリタトップロードに騎乗していた渡辺薫彦騎手を落馬させてしまったのだ。ステイゴールドは完全に1頭抜け出していた。あのまま真っ直ぐ走っていれば間違いなく先頭でゴールを駆け抜けていたはずだ。GⅡとはいえ、格上であるテイエムオペラオー、ナリタトップロードを破っていれば金星と評価されるレースだった。

 レース前、後藤浩輝は神妙な面持ちに駆られていた。「ステイゴールドの真実を知りたい」と。ステイゴールドという馬は、非常に難しい馬であったらしい。彼以外に騎乗したことがあるジョッキーも皆、口を揃えて「どこまで本気で走っているのかがわからない」と言っていたらしい。京都大賞典では、彼はテン乗りではなかったが、同様のイメージを持っていた。過去何度か騎乗していたが、勝利をあげていなかった。
 だが、ステイゴールドの主戦である武豊は違った。同年のドバイシーマクラシックでエミレーツの王者・ファンタスティックライトを破る大金星をあげた。さらに遡れば、2年8ヶ月にわたって勝ち星に見放されていた同馬に目黒記念(初重賞制覇)をプレゼントしたのも武豊であった。

 自分が勝たせることができなかった馬に、別のジョッキーが乗って勝つ。その逆でもいい。勝っていた馬に自分が乗ることになったものの、勝たせることができなかった。ジョッキーにとってみてば、これほど悔しいことはないはずだ。比較対象が、自分より上手な武豊であってもだ。だから、後藤浩輝は思っていた。「ステイゴールドを勝たせることができるのは、武豊しかできないのか?」と。
 このままでは本気になったステイゴールド強さは、武豊しか知らないことになる。武豊は何をして同馬の力を引き出したのか? 同馬は武豊の何を感じとって走っていたのか?後藤浩輝は、「ステイゴールドの隠された力を知りたい」という一心にかられた。そこで彼がとった作戦は『武豊になる』ということだった。
 このあたりのことは騎乗している本人にしかわからないことだろう。ましてやジョッキーではない、一般のファンには理解なかなかできないことだ。
 「それは同じジョッキーとしてプライドを捨てることかもしれない。それでも結果を出してしまえば、自分の結果になる。感情、性格、緊張感、そして自信─。武豊だったらこうするだろうな。すべて武豊になり切ろうと思った」と彼は語っていた。
 だから、この強力メンバーの中でも彼は本気で勝てると信じていたに違いない。今まで勝ったことがない現役最強馬が相手であってもだ。そして、おそらく彼の意とするすべてが、あの日のステイゴールドに伝わったのだ。

 ステイゴールドにはもともとヨレる癖があった。だが、あのような結果になってしまったのは彼の騎乗ミスによるものだと、本人も認めている。落馬させてしまったトップロード陣営、渡辺ジョッキー、失格にさせてしまったステイゴールド陣営、そしてファンに対する罪悪感は想像を絶するものであった。レース後は、巨大な喪失感に襲われた。「もう死にたい…。自分には騎手の資格はない」。本気でそう思う日々が続いた。
 周囲の声は否応無しに聞こえてくる。当時、オペラオーの竹園オーナーも批判の声をあげていた。今度ばかりは、それも甘受しなければならない立場であった。なかには「レースにはそういうものもつきものだよ」と慰めてくれる人もいた。だが、この失格はそんな言葉で片付けられるものではなかった。それは、本当ならベストレースになるはずものが、ワーストレースになってしまったからだ。自分が大切にしていたもの、最高になるはずものをすべて台無しにしまったからだ。
 ひどい罪悪感に苛まれていた彼を救ったのは、ナリタトップロードを管理する沖芳夫調教師の言葉だった。「そうやって後藤くんが落ち込んでいるのを喜ぶ人はいないよ」。幸いにもトップロード自身は、ケガを負わずに済んだこともよかったのかもしれない。それと、あのあと渡辺ジョッキーが無事にレースに復帰できたことも。

 その年の暮れ、ステイゴールドは武豊騎乗で香港国際ヴァーズを勝った。それも勝ち方が凄まじかった。絶望的と思える位置取りから驚異的なの末脚を発揮しての差し切り勝ちだった。そして、引退レースが初GⅠ制覇という、劇的な勝利だった。今思えば、後藤浩輝がステイゴールドの真実を知りたいと思った理由がわかるような気がする。あの馬のどこにあんな力が眠っているのかと。相手云々という問題は確かにある。だが、あの勝利は自分も本当に素晴らしいと思った。
 ステイゴールドの最後の勇姿は、「僕の心の負担を取り払ってくれた」と彼は語っている。残念ながら、後藤浩輝自身の手ではステイゴールドに勝利をプレゼントすることができなかった。だが、あの京都大賞典で見せた脚は紛れもない真実であったと思う。勝利の喜びという形には結びつけることはできなかったが、きっと彼の心の中では、「自分にも感じた。ステイゴールドの力を引き出すことができた」という自信と誇りはあるに違いない。ステイゴールドの真実を知っているのは、「武豊騎手と自分しかいない─」のだと。
《つづく》

■ 2004/09/02(木) 『後藤浩輝の戯言』、『意外に大変。』を読んで④
 自伝『意外に大変。』の中で、後藤浩輝はプライベートなことについても赤裸々に語っている。果たしてこんなところまでカミングアウトしていいものなのだろうか? それは、読み手にそう思わせるほど衝撃的な内容であった。
 彼が小学4年生の時、両親は離婚してしまう。当時、彼には姉がいたが、これがきっかけで離れ離れに過ごすことになる。母親は姉を引き取り、彼は父親に引き取られることになる。両親が離婚に至った原因については書かれていなかったが、おそらく父親にとっては本意ではなかったと思われる。離婚後まもなく、母親は別の男と再婚している。しかし、彼にとってはたった一人の母親だ。家族がバラバラになっても、母親への思いは変わらない。

 息子と二人きりで暮らすことになった父親の生活は荒み、心身ともに衰弱。ついには首をつって自らの命を絶とうと決意する。だが、父親の自殺行為は未遂に終わる。父親の行為を目の当たりにした後藤浩輝は、激しい衝撃に襲われた。涙を流しながら父親に哀願する。「自殺なんて考えないでくれ」と、彼はひたすら泣き続けた。
 父親は反省し、普段の生活を取り戻しかけたかにみえた。だが、父親の精神状態は治まらなかった。ある晩、父親は寝ている息子の首に手をかけてしまうのである。後藤浩輝は睡眠中に突然、息苦しさを覚えた。だが、恐怖で身体が動かない。あの一件があったので、彼は父親が何をしようとしているのかとっさにわかった。あの時、父親が思いとどまっていなかったら…彼は今、この世にいなかった。
 言葉が出ない─。

 一命はとりとめたが、もう元に戻ることはできなかった。実の父親に殺されかけたのだから無理もない。その後、彼は母親に引き取られることになった。だが、それで万事解決とはいかなかった。そこには受け入れ難い事実が待っていた。家の玄関の表札が『後藤』ではなくなっている。そして、自分が知らない男が、父親になっていたからだ。彼はグレた。一般的には反抗期の一歩手前の時期であるかもしれないが、グレるには事欠かない材料があまりにも多すぎた。
 その後も紆余曲折あった。ここでは書き切れないほどの出来事があった。新しい父親との決別、異父弟の誕生、前の父親と母親の復縁、別居…。幼い後藤少年にとっては、あまりにも重過ぎるつらい現実が次々と重なった。
 この思いは一生消えることはない。とりわけ10歳年下の弟に対する気持ちは複雑だ。母親は同じとはいえ、自分が一度も馴染む事ができなかった父親との幻影が脳裏に浮かぶ。後藤浩輝が競馬学校に入学したということもあり、どこか他人のような感覚はなかなか拭うことはできなかった。それに、弟は後藤家の真実を知らない。おそらく弟は彼のこの著書によって、すべてをはじめて知ることになるのだろう。

 人の性格や価値観、考え方を形成するのは身の回りの環境によるところが大きい。とりわけ幼少時代の家庭環境によって植えつけられたものは、その後の人格形成に大きな影響を及ぼす。この時期のコミュニティーの場は、“家族・家庭”が大部分を占めている。そして人間関係というものを学ぶのは自分の両親、つまりは夫婦仲ということになる。
 後藤浩輝は特殊な家庭環境で育った。それによって、彼は心の傷を抱えたまま生きなければならなくなった。もしも彼が人並みの家族の温かさを実感することができていれば、違う人生が送れたかもしれない。そういった思いがコンプレックスとなり、今の彼を支えている。家庭のことだけではない。身体が小さいということも昔からのコンプレックスの一つであった。身体が小さかったからジョッキーになれたのだが、競馬場から出ればただの男。彼は、今でも身体的なことに関しては重荷に感じている面があるようだ。

 完璧な人間なんてそういるものではない。誰しも不安を抱えたり、コンプレックスを感じたり、他人に嫉妬したりする。そこでどうするかは人それぞれだ。妥協したり諦めたり、押しつぶされたりすることもあるかもしれない。しかし、コンプレックスがあるからこそ、頑張らなければという強い意志も生まれる。
 後藤浩輝は騎手である以上、リーディングジョッキーを目指し日々努力をする。そのためには、自分に障害となるものは排除にしなければならないという意識も働く。例の木刀事件※が起きたきっかけは、おそらく彼のそういった潜在意識がもたらしたものであったのであろう。悪く言えば、自己中心的。見方を変えれば、それが後藤浩輝の人間的な強さなのかもしれない。
※レース前の輪乗り中に自分の馬に蹴りを入れた吉田豊に怒り、美浦の騎手寮で木刀で殴った事件。4か月間の騎乗停止処分を受けた。

 彼は武豊ら、日本を代表するトップジョッキーの実力を認めている。一方で、自分には「武豊のような才能はない」ということも認めている。いわば器の違いと言うものなのだろうか。自分が一生懸命やってもできないことを、サラリとやってのける他人を見た時、悲しいかな資質の違いというものを否応無しに痛感させられる。だが、それでも人は何かをしなくてはならない。自分に足りないものが永久に埋められないかもしれないとわかっていても…。
 
 なんだかずいぶん長くなってしまったようだ。こうして書いてみようと思ったのは、非常に共感できる部分が多かったからだ。色々な面で自分を駆りたてた。自分と彼との年齢は一つしか違わない。お互い全く違う世界に生きているが、同世代の人間の生き様を知ることは素晴らしいと思った。
 元来、アスリートというものは現役時代に自分の多くを語ることは少ない。そんな中、これほどまで語って(書いて)くれた彼には感謝したい(文章・表現方法も上手)。単なる目立ちたがり屋なのかもしれないが、競馬ファン、ひいては自分にとって貴重な存在であることは間違いない。
《おわり》

化粧品のポーラが歯ブラシを発売

2015-02-28 11:19:23 | 歯科
「オーラルホワイト歯ブラシ」

J-CASTニュース 2015年2月26日 配信

■歯と歯の間の汚れもスッキリ落とす
(株) ポーラ(東京都品川区)は、歯と歯の間の汚れをスッキリ落とす「オーラルホワイト歯ブラシ(8本セット)」を3月3日から発売する。
ブラシ部分は特殊な三角ヘッドを採用。山型形状の毛先が歯と歯の間にフィットしやすく、狭い隙間に入り、汚れをスッキリと落としてくれる。また、毛先部分に段差を作る「段差植毛構造」によって、三角の先端部が歯と歯ぐきの境目の汚れも見逃さない。
軽く動かすだけでアプローチ可能。毎日の歯みがきで口内環境を整え、気になる口の悩みをケアしてくれる。
全国のポーラレディ、コスメ&エステショップ「ポーラザビューティ」約620店を含む、約4800店でカタログ販売で取り扱う。
価格は8本セット3456円(税込)。

赤川安正奥羽大学学長が日本歯科医学会会長賞を受賞

2015-02-28 11:10:20 | 歯科
平成26年度日本歯科医学会会長賞

羽大学 2015.02.24 奥羽大学ホームページ掲載
 赤川安正学長が、2月23日(月)に歯科医師会館(東京都千代田区)において、平成26年度日本歯科医学会会長賞(研究部門)を受賞いたしました。


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大学プレスセンター 2015年2月26日 配信
奥羽大学(福島県郡山市)の赤川安正学長は、このたび「平成26年度日本歯科医学会会長賞(研究部門)」を受賞した。これは、口腔インプラント学や高齢者歯科学で、世界をリードする優れた先端的研究を進めたことが評価されたことによるもの。平成27年2月23日に行われた、日本歯科医学会第92回評議員会において受賞された。

 「日本歯科医学会会長賞」は、日本歯科医学会の中で最も名誉ある賞。専門分科会、認定分科会、歯科大学(歯学部)、日本歯科医師会からの推薦を得て選考されるもので、
(1)「歯科医学・医術の研究に成果を収め歯科医学・医療の向上に対する特に顕著な貢献があった(研究)」、
(2)「歯科医学教育に30年以上従事して特に著しい功績があった(教育)」、
(3)「地域歯科医療に30年以上従事して指導的な役割を担い歯科保健衛生の向上に著しい功労があった(地域歯科医療)」、
の3部門がある。

 赤川安正学長は一般社団法人日本補綴歯科学会から推薦され、(1)の研究部門で受賞した。歯科補綴学の新しい領域である、「口腔インプラント学」や「高齢者歯科学」で世界をリードする優れた先端的研究を進めたことが、特に顕著な貢献と認められた。

 口腔インプラント分野においては、インプラント体埋入のための骨増生を確実にする線維芽細胞増殖因子・ゼラチン複合体の生体徐放材料や、骨増生用細胞治療の先駆けとなる骨芽細胞導入人工骨を開発した。さらに、骨増生とインプラント体埋入をパッケージ化したインプラント・連通多孔性アパタイトを考案、国際特許を取得して普及に努めた。
 高齢者歯科学分野においては、義歯装着により「誤嚥性肺炎のリスクを減らすこと」「転倒防止や低栄養を改善できること」などを、臨床疫学研究を通して世界で初めて明らかにした。また、舌圧測定用デバイスの開発や、舌運動により口腔機能リハビリテーションの基礎が作られることを発表。歯科補綴が健康長寿に大きく貢献できることを、世界に先駆けて提示した。

 この受賞を機に、これら先端的研究が奥羽大学を中心にさらに進むことが期待される。

◆赤川安正学長
 広島県出身。広島大学教授として活躍後、平成25年4月1日に奥羽大学学長に就任。アメリカ補綴学会ゴールドメダル、国際歯科研究学会(IADR)「歯科補綴学・インプラント研究」最優秀科学者賞を受賞。専門は歯科補綴学。
(参考):赤川安正氏が2013年4月1日 奥羽大学学長に就任――抱負を語る
 http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=5189

厚労省検討会、遺族への報告書交付で対立

2015-02-28 11:07:29 | 厚生労働省
「激論、4時間強」、“事故調”結論出ず

m3.com 2015年2月26日(木) 配信 橋本佳子(m3.com編集長)

 厚生労働省の「医療事故調査制度の施行に係る検討会」(座長:山本和彦・一橋大学大学院法学研究科教授)の第6回会議が2月25日に開催されたが、異例と言える4時間強にわたる議論でも、取りまとめには至らなかった。

 最も意見が分かれているのは、医療機関が行った院内調査の報告書の取り扱い。遺族への交付義務化、あるいは遺族の希望に応じて交付する旨を記載するかどうかだ(『「事故調査で医師自殺」を回避せよ、大磯教授が提言』などを参照)。そのほか当初、第6回会議で議論を終了する予定だったため、今後の議論の進め方についても意見が対立、二転三転した議論を経て、一時は座長に一任する形で打ち切る案も出たが、結局、次回開催の予定を決め、その間にメールベースでやり取りし、取りまとめに至れば開催は見送り、至らなければもう一度、開催することで落ち着いた。
 山本座長は、そのほか、いまだ意見が分かれている点として、(1)院内調査の方法における匿名性の確保、(2)院内調査報告書の取り扱いに関する当該医療者への教示内容、(3)院内調査報告書について、当該医療者に意見がある場合の対応、(4)医療事故調査・支援センターによる調査結果についての医療機関および遺族への報告内容(院内調査報告書が含まれるか否か)、(5)センター調査において、個別の調査報告書および内部資料について、「法的義務のない開示請求に応じないようにする」と制限する是非、(6)医療機関がセンターに報告する「予期しない医療事故」の定義――などを挙げた。院内調査報告書の問題以外にも、実は意見が食い違う点が多々あることが分かる。
 一方、これまでの会議では、院内調査と、第三者機関である医療事故調査・支援センターの調査の報告書に、「再発防止策を盛り込むか否か」についても意見が分かれていたが、厚労省は院内調査については「調査において再発防止策の検討を行った場合、管理者が講じる再発防止策については記載」という表現とするなど、いずれについても記載は義務化しない案を提示、第6回会議でもなお意見が出たものの、この形で落ち着いた。
 今後の議論の進め方について、「座長一任」という案も出て、支持する意見も出た。山本座長をはじめ、少なからずの構成員が、「もう1回、開催しても、出てくる結論は同じではないか」と見るからだ。その中で、「本制度は、医療安全のための仕組みだが、医療安全とは関係ない話が混在している。WHOドラフトガイドラインや厚労省の『医療事故調査制度に関するQ&A』に則って取りまとめるのであれば、一任する」と求めたのが、日本医療法人協会常務理事の小田原良治氏。弁護士・医師の田邉昇氏も、院内調査報告書の遺族への交付を義務化する規定になるようであれば、問題だとした。
 山本座長は、小田原氏の問いかけに対し、「その認識だ。ただし、何が医療安全の目的かについて、またそこに至る道程などに、意見の食い違いがあった。検討会で出た意見全体を踏まえて取りまとめを行う」と回答。小田原氏は、検討会で出た意見の中に、医療安全以外の議論が紛れていることを問題視しているにもかかわらず、この点を理解しない答えであったことから、座長一任は流れた。
 10月からスタートする医療事故調査制度については、厚労省は今年度末に省令等を出す予定で進めていた。検討会の結論が出た後、約1カ月間パブリックコメントを求めるため、スケジュールに遅れが出ている(『“事故調”検討会、来年2月の取りまとめへ』を参照)。
■報告書の取り扱い、事前資料から変更
 過去の議論を踏まえ、厚労省は、院内調査報告書の取り扱いについて、(1)遺族への説明については、口頭(説明内容をカルテに記載)、または書面(報告書または説明用資料)、もしくはその双方の適切な方法により行う、(2)調査の目的・結果について、遺族が納得する形で説明するよう努めなければならない――という案を提示。以前の会議から、遺族への交付義務化を求めているのは、弁護士の宮澤潤氏、南山大学大学院法務研究科教授・弁護士の加藤良夫氏、「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」代表の永井裕之氏ら。一方、義務化に反対してきたのは、田邉氏、小田原氏、昭和大学病院院長の有賀徹氏らであり、この対立の構図は第6回会議でも変わらなかった。
 そもそも構成員に事前に配布された資料では、(1)について「適切な方法を管理者が判断する」、(2)では「遺族に対して分かりやすく説明する」となっているなど、当日の資料では変更された点を問題視したのが田邉氏。その上で、遺族の納得を得るのは難しく、「遺族が理解する形」への変更を提案。厚労省医政局総務課医療安全調査室長の大坪寛子氏は、「先週まで未定稿として示していたものは,第5回までの議論をいじらない形で記載していた。過去の意見をもう一度見直し、修正した。法律上も管理者に方法を委任しているわけではないので,適切な方法で行うことでいいと考えている」と説明、「納得する形」とは「納得する方法」の意味であるとした。
 一方、宮澤氏は、厚労省案は別の箇所で「報告書は、センターへの提出および遺族への説明を目的としている」と記載しているにもかかわらず、「報告書を遺族に交付しないのは矛盾している」と指摘。山本座長は、「要らない人にも渡すのか」と問い、求める人には交付するという意味で、「納得する形」になっているとした。
 日本病院会会長の堺常雄氏は、同会会員に昨秋実施したアンケートの結果を説明。院内調査の報告書について、73.9%が「匿名性に配慮した上で、当然手渡すべき」と回答し、「説明を十分に行うので、渡さなくてもいい」は13.2%だったと紹介(892施設が回答。回答率37.2%)。「報告書を渡すことに、現場は前向きに考えていることを理解してもらいたい」(堺氏)。
 座長代理の早稲田大学法科大学院教授の和田仁孝氏は、患者への説明責任(アカウンタビリティー)は、医療安全とは別であり、報告書交付を義務とすると、医療安全を目的とした制度が成り立たなくなると指摘。ただし、実務上は報告書を交付することもあり得るなどの見方を示し、「患者説明用の文書と報告書を一緒にすることも、あるいは文書を別に作ることもできる。これまで議論を重ねて、苦渋の中で、この文章になった。現実的な可能性と制度の規範的枠組みを考えた場合、最終的な落とし所は厚労省の文章になる」とコメント。
 日本医師会副会長の松原謙二氏も厚労省案を支持、小田原氏も「遺族が理解する形」の方がいいとしつつ、「諸手を挙げて賛成ではないが、手打ちする」と発言。
 それでも、患者側からは、「宮澤氏が言ったのは、我々の強い要望だった。報告書をもらって検証したいこともある。遺族が強く要望したら、交付してもらいたい」(永井氏)、「要らない人に渡す必要はないが、欲しい人に渡さないのが不自然」(加藤氏)などの発言が相次ぎ、議論は収まらなかった。
 これに対して、田邉氏は、やはり「納得」はハードルが高いとし、医療法上の記載を基に「理解」という言葉を用いた表現に変更するよう譲らなかった。有賀氏も、報告書には、病院管理者と現場の医療者の利益相反的な要素が含まれていることは否めないとしたほか、医療安全というサイエンスの世界に、「納得」という心の問題を入れることなどを疑問視。
 その後もさまざまな意見が相次ぎ、山本座長は何とか取りまとめを図るため修正案を出したりしたものの、異論が出て、意見の集約は図れなかった。遺族に報告書を交付するかの判断が、遺族側にあるのか、あるいは病院管理者側にあるのか、その解釈や表現について、構成員間で意見の相違があるからだ。
 いったんは議論を終え、別のテーマの検討に移ったものの、会議の最後になり、議論全体の取りまとめを図るため、松原氏は「最大の問題は、報告書の件」とし、「遺族が希望する方法で説明するよう努める」という案を提示。小田原氏は「(報告書の交付は)強制ではない、ということで、ギリギリ賛成」としたものの、田邉氏は「報告書の強制開示を求める規定であれば、いかなる文言であっても、反対。希望したら、出さなければいけないなら問題」、宮澤氏は「文言としてはいいが、『希望しても渡さなくてもいい』などと付記するなら反対」と譲らなかった。
■内部資料も匿名化で作成を
 そのほか冒頭に紹介した論点のうち、(1)の「院内調査の方法における匿名性の確保」を求めたのは、浜松医科大学医学部教授の大磯義一郎氏。調査報告書だけでなく、調査をする段階で、連結可能匿名化をし、ヒアリング結果の書面として「A医師」などと匿名化するよう求めた。「(裁判所からの)文書提出命令に対し、医療者を保護するためにはどんな方法があるかを考えた」(大磯氏)。大坪室長は、「その点は内部の判断でいいのではないか。最終的に報告書が匿名化されていればいい」と答えたが、小田原氏や有賀氏、自治医科大学メディカルシミュレーションセンターセンター長の河野龍太郎氏も、大磯氏の意見を支持。有賀氏は、自らの経験でも匿名化して院内調査をした経験があるとし、「職員の立場などを守るために必要だった」とコメント。
■調査に当たって医療者に何を教示すべきか
 大磯氏は、(2)の「院内調査報告書の取り扱いに関する当該医療者への教示内容」についても発言。「報告書は、センターへの提出および遺族への説明を目的としたものであることを記載することは差し支えないが、それ以外の用途に用いる可能性については、あらかじめ当該医療従事者へ教示することが適当である」というのが厚労省案。大磯氏は、具体的に「民事裁判や刑事裁判で使われる可能性について教示する」旨を書くべきと主張。
 これに異議を唱えたのが、東京大学大学院法学政治学研究科准教授の米村滋人氏。「本制度は、医療安全のための原因を明らかにすることが目的。にもかかわらず、民事裁判や刑事裁判に用いられる可能性がある、と書くと、そうしたもめ事を厚労省が容認していると受け取られ、制度が誤解されるきっかけになるのではなか」と指摘し、厚労省の原案を支持した。
 松原氏は、院内調査は、病院と医師らが信頼関係を持って行うものであるとし、教示の部分自体も不要とし、「報告書は、センターへの提出および遺族への説明を目的としたものであることを記載することは差し支えない」までにすべきと主張。
 さらに大磯氏は、(3)の「院内調査報告書について、当該医療者に意見がある場合の対応」についても提言。病院側が、院内調査報告書をまとめる場合、当該医療者が、訂正や異議を申し立てたり、同意しない場合にはその旨を記録に残すなどすることが必要だとした。
■センターにおける院内調査報告書の取り扱いは?
 (4)の「医療事故調査・支援センターによる調査結果についての医療機関および遺族への報告内容(院内調査報告書が含まれるか否か)」について、院内調査報告書が含まれると主張したのは、宮澤氏。厚労省案は、「センターが報告する調査の結果に、院内調査報告書等の内部資料は含まれない」だった。大坪室長は、この意味について「センター調査は、院内調査とは独立して行うものであり、その際、院内調査報告書は一つの資料として使うが、センター調査の報告書は、あくまでセンターの名前で出す」などと説明。
 小田原氏は厚労省案を支持。有賀氏も、院内調査報告書の取り扱いは、あくまで各医療機関の問題であり、センターにとって、報告書は調査のための一つの材料にすぎないとした。
 これに対し、宮澤氏は異議を唱え、センター調査は、院内調査報告書の検証などを行うため、その基となる院内調査報告書も、当然、遺族に渡されるべきと主張した。永井氏、加藤氏も宮澤氏を支持。
■開示請求制限にも疑義
 (5)のセンター調査において、個別の調査報告書および内部資料について、「法的義務のない開示請求に応じないようにする」と制限することに、疑義を呈したのは米村氏。医療事故調査制度以外の法律への関与は、厚労省の権限外であるとの理由からだ。「民間の第三者機関であるセンターに、厚労省が通知で何かを指示するのは権限外」(米村氏)。
 これに対し、田邉氏は厚労省案を支持。厚労省医政局総務課長の土生栄二氏は、医療法上、一般社団法人のうち、一定の基準に合致した法人を厚労大臣がセンターとして指定することになっているため、「業務上、適切に運営するために規定する権限」が、厚労省にはあるとした。
 それでも、米村氏からは、「法律は、各省が所轄している。他が所管する法律について、(厚労省の立場としては)言えない。本制度は、医療安全が目的であることに留意すると、『応じない』と言い切ってしまうのは問題」との意見が出た。
■「予期しなかったもの」とは?
 (6)の医療機関からセンターに報告する医療事故のうち、「管理者が、死亡または死産を予期しなかったもの」とは、(1)患者等に対し、医療の提供前に、死亡または死産が予期されることを説明、(2)医療の提供前に、死亡または死産が予期されることをカルテ等に記載、(3)管理者が、当該医療者への聴取等で、提供前に死亡または死産が予期されていると認めた――という3項目の「いずれにも該当しないもの」だ(『事故調査、「個人の責任を追及せず」』を参照)。
 加藤氏は、(3)について、「該当するケースがあまりに膨らむと、センターに報告するケースがかなり限定されてしまう。『特段の理由があった』という形で、縛りをかける必要がある」と指摘。この意見を永井氏も支持、明確化し、限定するよう求めた。
 これに対し、有賀氏は、(3)に救急が当てはまるものの、問題となるのはそれ以外であるとした。「実際問題として、事故調査を実施していると、実にさまざまなことがあり、医学的プロセスをどう理解するかが難しく、カルテの記載も困難な場合がある」とし、実際には(3)に該当するケースも多いと指摘。田邉氏や小田原氏も、(3)に該当するものを、「例示」するのはいいが、限定列挙的に記載するのは避けるべきとした。
資料:医療事故調査制度の施行に係る検討会 構成員名簿 五十音順(敬称略)
有賀 徹  全国医学部長病院長会議「大学病院の医療事故対策委員会」委員長
今村定臣  公益社団法人日本医師会常任理事
大磯義一郎 浜松医科大学医学部教授
小田原良治 一般社団法人日本医療法人協会常務理事
葛西圭子  公益社団法人日本助産師会専務理事
加藤良夫  南山大学大学院法務研究科教授・弁護士
河野龍太郎 自治医科大学メディカルシミュレーションセンター センター長
堺 常雄  一般社団法人日本病院会会長
鈴木雄介  鈴木・村岡法律事務所弁護士・医師
瀬古口精良 公益社団法人日本歯科医師会常務理事
宮眞樹  公益社団法人日本精神科病院協会常務理事
田邉 昇  中村・平井・田邉法律事務所弁護士
土屋文人  公益社団法人日本薬剤師会相談役
豊田郁子  新葛飾病院医療安全対策室セーフティーマネージャー
永井裕之  患者の視点で医療安全を考える連絡協議会代表
西澤寛俊  公益社団法人全日本病院協会会長
福井トシ子 公益社団法人日本看護協会常任理事
松原謙二  公益社団法人日本医師会副会長
宮澤 潤  宮澤潤法律事務所弁護士
柳原三佳  ノンフィクション作家
◎山本和彦 一橋大学大学院法学研究科教授
山本隆司  東京大学大学院法学政治学研究科教授
米村滋人  東京大学大学院法学政治学研究科准教授
○和田仁孝 早稲田大学法科大学院教授
(◎座長 ○座長代理)

病院内パワハラ、賠償命令 

2015-02-28 11:06:03 | 医療と介護
 上司の看護師長が「過度に威圧」
共同通信社 2015年2月26日(木) 配信

 北九州市小倉北区の新小倉病院で、上司の看護師長からパワーハラスメントを受けて適応障害となり、退職に追い込まれたとして、30代の女性看護師が、病院を運営する国家公務員共済組合連合会(東京都)と看護師長に計約310万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁小倉支部は25日、計約120万円の支払いを命じた。
 北村久美(きたむら・くみ)裁判官は判決で「看護師長の言動は弱い立場にある部下を過度に威圧するものだった」と認定。「病院運営の中で行われたことであり、病院側は使用者責任を負う」と判断した。
 判決によると、看護師長は2013年4月から、女性に「もう休めないでしょ」「いつでも首にできる」などと発言した。同年11月、女性は別の病院で診察を受け、適応障害と診断され休業。14年3月末に退職した。
 同共済連の担当者は「判決文を見て対応を検討したい」と話した。














見過ごせない!安倍首相のヤジ

2015-02-28 11:03:59 | 医療と介護
首相のヤジ問題

毎日新聞 2015年02月26日 東京夕刊/特集ワイド

 国民のリーダーたる首相が国会論戦で「日教組!」などとヤジを飛ばし、しかも事実誤認で、後日訂正と謝罪−−。安倍晋三首相のヤジ問題は西川公也前農相の献金疑惑と辞任騒動の陰に隠れてしまったかのようだが、実は重大かつ深刻な問題なのではないか。識者たちに聞いた。
 ◇国会に「ネトウヨ」的言論−−安田浩一さん(ジャーナリスト)
 安倍首相が「日教組、日教組!」と連呼するのを見て、「ネット右翼(ネトウヨ)」と呼ばれる人たちが好んで使う罵倒の言葉を思わず連想しました。
 ネトウヨの人たちやヘイトスピーチに参加する人たちの世界では、特定の相手を敵と認定し、皆で攻撃するための負のキーワードが存在します。それが「反日」「売国奴」「在日」などです。「日教組」もそんなキーワードの一つです。私自身、彼らから関係もないのに「日教組」と言われたことがあります。そう口にするだけで相手の言論を封じ込め、問答無用でおとしめ、自らが優位に立てると、彼らは信じているのです。
 安倍首相は西川前農相の献金問題を追及する民主党議員に対し、唐突に「日教組!」とヤジを放った。それで相手をたじろがすことができると考えたのなら、ネトウヨ的発想に近いものを感じます。
 ある選挙中、首相が秋葉原で演説するのを見たことがあります。日の丸の小旗を持った支持者たちが最も熱狂したのは、首相が日教組とマスコミを批判した時でした。「日教組」と言えば多くの人の共感を得られると思っているのかもしれません。
 今、社会では、相手を敵か味方かに分け、敵と認定すれば皆で寄ってたかってたたく風潮が広まっています。「反日」「売国奴」など、何の議論も対話も成立しないような根拠のない罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせかける風潮もあります。
 今回はそれがとうとう、国会の議論の場にまで持ち込まれてしまった。まして一国の首相の手によって。そのことが最大の問題ではないでしょうか。【聞き手・小国綾子】
 ◇マスコミよ、もっと怒れ−−吉永みち子さん(作家)
 ちょっと失礼ですが、言わせていただきますよ。あのやりとり、大人じゃない。安倍さん、野党の批判は批判として粛々と受け止めればいいのに、なぜそれができないのでしょうか。批判があってこそ議論が生まれ、物事がより良くなっていくはずなのですが。
 歯がゆいのは「首相の品格」の問題に矮小(わいしょう)化されてしまったこと。本当なら、政治とカネの問題をとことん突き詰めるべき場面だったのに。これは民主党もだらしないよ。安倍さんがヤジった時点で「総理、それはどういう意味ですか」と、逆に民主党側の土俵に引きずりこむ好機だったのに、ストレートに怒っちゃった。やり方が稚拙です。
 この問題を大きく報じているのは一部の新聞です。安倍政権の広報紙みたいな新聞は当然として、テレビもあまり取り上げない。私が心配するのはそんな今の日本の空気感です。
 このヤジ騒動、ニュース番組やワイドショーのおいしいネタのはずですよ。民主党政権時代、原発事故を巡る閣僚の失言がありましたが、どこも特集組んで放送していたじゃない。イスラム過激派組織「イスラム国」(IS)の事件でも、政府対応が正しかったのか検証が必要なのに、それを言うと、なぜか「テロに屈する」などと言い出す。議論のすり替えなのに、みんな黙っている。安倍政権からクレームがくるのが怖いのでしょうか。
 なぜ戦前の日本人は政府・軍部の愚かな暴走を許したのか、不思議でしょうがなかったんです。でも今の日本を見ていて「ああ、そういうことだったのか」と得心します。杞憂(きゆう)に終わればよいのですが。【聞き手・吉井理記】
 ◇昔なら内閣が吹っ飛んだ−−森田実さん(政治評論家)
 安倍首相の言動に、1953年2月の衆院予算委員会を思い浮かべた。右派社会党の議員の質問に当時の吉田茂首相が小声でつぶやいた「バカヤロー」という言葉を偶然マイクが拾った。懲罰動議が可決され、さらに内閣不信任案の可決に発展、いわゆる「バカヤロー解散」の引き金となった。
 首相の発言はそれほど重いということだが、今回は面と向かって、しかも事実誤認であり、より悪質だ。本来は内閣が倒れるような問題なのに、直後に起きた西川前農相の辞任問題に世間の視線は向いてしまった。
 首相がヤジで言及した日教組の組織率は既に2割台だ。そんな組織への敵がい心に凝り固まっているとすれば、あまりに古い思考と言わざるを得ない。国会で政府を点検するという正当な行為を首相自らが妨害するのを許せば、行き着く先は弾圧だ。
 感情を抑制できず表に出してしまったことも問題だ。むきになる姿勢は国内政治に限らず外交的にもマイナス。それでなくても関係良好とは言えない中国や韓国が、敵がい心が強く感情的な首相の言動を信用するだろうか。
 一方、民主党の対応は残念だ。次の質問者が直ちに取り上げるといった臨機応変さが必要だった。首相への懲罰動議も提出すべきだ。国民と政治を結ぶという議会人としての自覚がもっと欲しい。
 「高慢は常に破滅の一歩手前にあらわれる。高慢になる人はもう勝負に負けている」とはスイスの思想家ヒルティの言葉だ。民主党議員を見下した首相の姿勢が目に付く。だが、それは自ら終えんに近づいているということだ。【聞き手・庄司哲也】
 <安倍首相ヤジ問題の経緯>
 19日の衆院予算委員会で民主党議員が西川氏の献金問題を取り上げた際、安倍首相が「日教組(日本教職員組合)はやっているよ。日教組どうするの」と閣僚席からヤジを飛ばした。首相は20日の同委でも「日教組は(国から)補助金をもらい、(日教組関連団体の日本)教育会館から献金をもらっている民主党議員がいる」と主張。だが、日教組が国から補助金を受けた事実はなく、民主党議員が日本教育会館から献金を受けたこともなかった。首相は23日、同委で「私の記憶違い」「遺憾で、訂正する」と発言を撤回、陳謝した。ただ同日も民主党議員の名を挙げ「日教組からダイレクトに献金をもらっていた」などと批判を続けた。


※この首相どうかしていますよ。
公明党もこんな人が総裁の政党と組んでいては、党の歴史の汚点になるのではと思います。
公明党の首脳たちも頭を抱えていると思いますが…
最近はまったく自民党を制御しきれていません。

インフルエンザワクチンは打たない方がいい?

2015-02-28 11:01:52 | 医療と介護
インフルエンザワクチンの情報は正確か?

日経メディカルOnline 2015年2月9日 配信 記者の眼(増谷 彩)

 昨年末、筆者は友人から突然「インフルエンザワクチンは打たない方がいいって本当?」という質問をLINEで受け取った。彼女は現在妊娠中で、病院でインフルエンザワクチンの接種を勧められたが、ネットで調べたところネガティブな情報ばかり出てきて不安になったのだという。

 「だって調べれば調べるほど陰謀論が出てくるんだもん」と彼女が驚きの発言をするので、試しに彼女が使用した検索エンジンYahoo!の検索窓に「インフルエンザワクチン」と打ち込み、検索してみた。

 すると、厚生労働省の「インフルエンザQ&A」よりも上位に、インフルエンザワクチンの接種をやめようと訴えるウェブページが出てきた(図1)。漠然と疑問を持ってインターネットで検索してみた人が、真っ先に目にするのがこのような情報だとは……。筆者は今回初めて知ることになった。
図1 http://medical.nikkeibp.co.jp/mem/pub/eye/201502/closeup/540645_innhul3.html
図1 検索エンジンYahoo!の検索窓に「インフルエンザワクチン」と打ち込んでみた結果

「~はいけない!」記事は力強く分かりやすい
 インフルエンザワクチンを否定する趣旨の文章は、断定調で分かりやすい。はっきりと「~は嘘」「絶対に~してはいけない」「~は常識」と説明している。それではと出典を見てみると、数十年前の発言だったり、現在では否定されている内容だったりする。

 一方、エビデンスなどを紹介しながらインフルエンザワクチンを肯定している場合は、彼女にとっては言い訳がましく感じるのかもしれない。結論も「~な可能性がある」とか「~と考えられている」とかいまいち煮え切らない……と思ったのかもしれない。

 しかし、打った場合も打たなかった場合も多少のデメリットが存在し、「インフルエンザに絶対にかかりたくない!」という要望を満たす手段は今のところないという事の性質上、どちらのリスクを取るかは自分で判断するしかない。

 さて、彼女の疑問に正確に答えるためには、ワクチンの原株と製造株と流行株の一致率の話や集団免疫の話など膨大な情報提供をしなければならないかもしれないが、そんなに情報を与えられても処理に困ることが想像される。
 
 「気になることは主治医に聞いてみてね」と前置いた上で、「感染自体はワクチンでは防げないけど、発症を抑えたり重症化を防げる可能性がある」こと、「特に重症化しやすい妊婦や高齢者などは接種が望ましいとされている」ことなどを伝えた(それでもメッセージアプリでやり取りするには十分に長文になった)。どの程度理解してくれたか本当のところは分からないが、「もう一度考えてみるね」と言ってくれた。

 今年の1月ごろ、「WHO、インフルエンザはワクチンで予防不可と結論 病院は巨額利益、接種しても感染多数」と題して某出版社が運営するビジネスサイトに掲載された記事が話題になった(現在は「追加取材中につき一時的に非公開」として本文が閲覧できなくなっている)。

 内容は、インフルエンザワクチン接種の目的を無視して「ワクチンでは感染が防げない」と述べ、ついでに季節性インフルエンザと高病原性鳥インフルエンザをごちゃ混ぜにした、誤報と言うべき内容だった。さらに「WHOもインフルエンザワクチンでは感染を防げないし有効とするデータもないと言っている」という「都内内科開業医」のコメントも掲載されていた。筆者の周囲には医療者をはじめ医療リテラシーの高い人が多いため、この報道に対し「とんでもない誤り」と反応する人が多かった。

ワクチン接種が自閉症を招く?
 しかし、この記事に対するインターネット上の反応を調べてみると「やっぱりそうだったか」「だから私は何年もワクチンを接種していない」「ワクチンは製薬会社の儲けのための道具だ!」というリアクションも少なくなかった。今は取り下げられたその記事にリンクを貼り、「やっぱり私の感覚は正しかった」とコメントしているブログもあった。ブログ執筆者が、リンク先の記事が既に取り下げられていることに気が付く可能性は低いだろう。

 ワクチンの誤報に関連していえば、1998年に大きな物議を醸した、幼児へのMMRワクチン(麻疹・流行性耳下腺炎・風疹混合ワクチン)接種が自閉症を招くとした論文がある。親たちが子どもへの予防接種に懸念を示す原因となったが、結局は内容に虚偽があるとして、その論文を掲載したLancet誌が「完全に抹消する」と決断して幕を閉じた(参照記事:Lancet誌がMMRと自閉症の関係を示唆した論文を抹消)。しかし、論文抹消後もその風評は一人歩きし、この論文によって幼児へのワクチン接種に悪い印象を抱いたままの人も多いようだ。

 一度誤まった情報を流してしまえば、取り消したとしてもたまたま目にして読んでくれた人の記憶まで修正することは難しい。報道の役割と意義を認識しつつ、正しい情報提供の継続を心掛けたい。
 

医師2876人に聞く「電子たばこの認知度」

2015-02-28 10:59:49 | 医療と介護
増える電子たばこ、8割以上は詳細を知らず
一方で1割は「患者から質問されたことがある」


日経メディカルOnline 2015年2月19日 配信 (高志昌宏)

 本サイト記事「電子たばこの規制に動く欧米、遅れる日本」にあるように、欧米では電子たばこが爆発的に売り上げを伸ばしており、ニコチンを含有する製品については紙巻きたばこに準じた社会的規制が導入されつつある。わが国での普及も時間の問題とされていることから、日経メディカル Onlineの会員医師を対象に電子たばこの認知度を尋ねた。

 その結果、「知らない」との回答が3割で、「存在程度(売られていることは知っている)」も5割を超えた。一方で患者から質問されたことがあるとの回答は1割近くに上った。患者の質問に的確に答えられるように、臨床医は正確な情報の収集が急務といえそうだ。
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 アンケートではまず、電子たばこについての知識の程度を、「詳細な知識がある」「簡単な知識はある」「売られていることは知っている」「ほとんど(あるいは全く)知らない」の4つから選んでもらった。「詳細な知識」とは、製品名、価格、吸引する溶液のフレーバーの種類、わが国における販売上の規制などと例示した。また「簡単な知識」とは、ニコチン溶液を蒸気状にして吸引するという電子たばこの仕組みや購入法と例示した。

 回答した医師2876人中、最も多かった回答は「そういう製品が売られていることは知っている」の1543人(53.7%)だった。以下、「ほとんど(あるいは全く)知らない」の907人(31.5%)、「簡単な知識はある」の349人(12.1%)、「詳細な知識がある」の77人(2.7%)の順だった。
 「知らない」との回答は3割であることから、残り7割は少なくとも存在は知っているとの解釈も可能だ。だが、電子たばこは紙巻きたばこの代用品として禁煙補助具にもなるとうたわれているだけに、患者の健康をあずかる臨床医は、患者の質問に正しく答えられる十分な知識が要求される。そのためには「簡単な」以上の知識が必要だと考えれば、この条件を満たす医師は14.8%にとどまることになる。

 次に、電子たばこの実物を見たことがあるかを聞いたところ、「ある」との回答は643人(22.4%)だった。他人が使っているものを見たという経験だけでなく、ドラッグストアなどの店頭で販売されているものを見たという人も多いと考えられる。既に販売チャンネルは多様化していることを示しているのかもしれない。
 実際に使用経験があるか聞いたところ、「ある」との回答は124人(4.3%)だった。日本医師会によれば、医師の喫煙率は2012年の調査で男性12.5%、女性2.9%という。同じ年の医師・歯科医師・薬剤師調査が報告している医師の性構成比率(男性80.3%、女性19.7%)に基づいて合算すると、男女を合わせた医師の喫煙率は10.6%となる。電子たばこの使用経験があるという回答は、その半数に迫る値となった。

 もちろん、今回の調査では現在の喫煙状況を尋ねていないので、それとの関連は不明だが、現在喫煙者であり海外のウェブサイトから直接個人輸入している(したことがある)という医師も、この4.3%の回答の中にはかなりいるのではないだろうか。
 患者から「依存性はないのか」「使っても大丈夫か」「禁煙補助具になるのか」といった質問を受けたことがあるかについて聞いたところ、264人(9.2%)が「ある」と回答した。

 今後、わが国でも入手が容易なニコチンを含まない電子たばこについて、安全性や禁煙補助具になるかという患者からの質問が増えることは間違いない。臨床医は電子たばこについて、一定の関心を持って情報を収集する必要がある。

 そのためには、これまで紙巻きたばこの害や禁煙の啓発を行ってきた公衆衛生当局や関連学会が、電子たばこについても正確な情報を積極的に提供していくことが望まれる。
 最後に、電子たばこについて「知りたいこと、規制対象とすべきか否か」といった意見を求める自由記述欄に寄せられたコメントを紹介する。今回、具体的な記述は、「規制すべき」という立場からのものが多数を占めた。
 その一方で、「電子たばこについてよく知らないので判断できない」という主旨のものも多く、医師や社会にまだ十分な情報が伝わっていないことを感じさせた。
・ニコチンが入っている、いないにかかわらず、ニコチン依存、たばこ依存の治療阻害になる製品であり、普通のたばこと同等の規制をかけるべき。機内で吸う人が出てくれば、何のためのたばこ規制かわからない(ニコチン依存の治療阻害の典型)。(一般内科医)

・たばこはたばこ。規制が必要。(整形外科医)

・肺癌・COPDを起こすか知りたい。海外で規制が考慮されているというニュースを見たことがあるが、肺癌・COPDを起こさないのであれば、規制は必要ないのではないかと考えている。(循環器内科医)

・電子たばこによる本人および周囲への健康被害などを明確にすべきである。禁煙治療とは異なる点を明確にすべきである。(整形外科医)

・いわゆる電子たばこによる禁煙成功率は、きわめて低いと考えています。口までたばこ類似物を持っていく動作が、最後まで抜けないからです。(総合診療科医)

・以前、外出不可の入院患者さんに「病棟で電子たばこなら吸ってもいいか」と聞かれ、病棟内全体で話し合いになったことがありました。結局は「一部の電子たばこでは有害物質が含まれている」「周囲の患者から見れば、電子たばこであっても結局は病棟内で喫煙をしているように見えてしまうので、誤解を与えうる」といった意見があり不可としましたが、詳細な情報や知識が普及すれば、患者さんのストレス解消やニーズに応えることのできる良いツールになるかもしれません。(一般内科医)

・禁煙のため一時期よく吸ったが禁煙効果は無かったし、たばこの代用とは程遠いものと感じた。電子たばこを吸った後に本当のたばこを吸いたくなることが多かった。(精神科医)

・ニコチン依存症の解決にはならないが、タールなどは少ないので、普通のたばこよりはましという認識。ただし、禁煙したい人には当然ながら勧めない。(呼吸器内科医)

・未成年の濫用を招かないような規制が必要と考える。(小児科医)

・自分はニコチンなしのものを使用して禁煙に成功しましたので、肯定的な立場です。(一般内科医)

・ヘビースモーカーの患者さんが、「電子たばこに替えているから、大丈夫!」との主張をしてくる。患者さんを全否定するのでなく、禁煙への第一歩を患者さんが自発的に進めたことを評価して、当面は温かく見守ることにしている。(一般内科医)

・吸入成分についてある程度の規制がないと、危険ドラッグと同じことになると思います。(呼吸器内科医)


※調査概要
日経メディカル Onlineの医師会員を対象にオンラインアンケートを実施。期間は2月3~9日。有効回答数は2876人。診療形態は勤務医(病院)が2033人(70.7%)、勤務医(診療所)が387人(13.5%)、開業医が401人(13.9%)、その他が55人(1.9%)。診療科は多い順に一般内科761人(26.5%)、循環器内科218人(7.6%)、小児科155人(5.4%)、消化器内科154人(5.4%)、精神科148人(5.1%)など。

平兵衛じいさん

2015-02-28 01:17:45 | 創作欄
輪太郎はアメリカが嫌いであった。
このため英語の授業にはこっそりと漫画本を読んでいるか、上の空で過ごしていた。
輪太郎は漫画家を目指していてクラスの生徒の似顔絵や教師の姿などをノートに描いていた。
鬼畜米兵、輪太郎は近所の元日本兵の坂田平兵衛の影響を受けていた。
平兵衛は日露戦争に従軍した当時の話を輪太郎たちに聞かせていた。
平兵衛の孫の勝治と輪太郎は小学校の同級生であった。
「アメリカに日本は負けたが、精神は日本の方がずっと米兵より上等なんだ」平兵衛は日露戦争に軍曹として従軍していた。
そして乃木将軍を崇拝していた。
思えば平兵衛じいさんは、顎ヒゲも口ヒゲも乃木将軍を彷彿させ威厳が漂っているように映じた。
桜坂下にあった駐在所の巡査が進駐軍のジープに跳ねられ死んだ時は、平兵衛じいさんは一人憤っていた。
若い日本女性を無理やりジープに引きずり込んだ米兵のジープの前に立ちはだかった巡査は跳ねられ即死した。
平兵衛じいさんはそれを目撃していたのだ。

利根輪太郎の母親

2015-02-28 00:44:17 | 創作欄
 利根輪太郎は母親の虐待を受けて育った。
「そんなに、ブッタリ、蹴ったりすると輪ちゃん、死んじゃうよ!」
隣近所に母親のヒステリックな怒鳴り声が響き渡ると何時も飛んで来るのは、戦争未亡人の大曽根貞であった。
母親は躾だと思い込んでいるので始末が終えない。
輪太郎は鼻血を流しているが泣かない。
「何てしぶとい子なんだ」と自分を上目づかいに睨む息子に母親はさらに怒りを爆発させ往復ピンタを食らわせる。
輪太郎は6歳であり、4歳の近所の精神精薄児の清水洋鋤を連れて蒲田駅まで映画を観に行ったのだ。
当時、目蒲線は初乗り50銭。
2人は大人の後を着いて行くのでタダ乗りをした。
映画館も同様で大人の後を密着して入るのでタダ見であった。
映画を見てから繁華街をウロウロしていたら日が暮れてきた。
当然、清水洋鋤の母親は騒ぎだした。
「洋鋤と輪ちゃんが一緒に桜坂で遊んでいるのを駐在所の奥さんが見ているので、2人は一緒だと思うの。どこへいったのかしら?何かなければいいのだけれど」清水洋鋤の母親が深刻な顔で訴えるのも当然である。
清水洋鋤の母親も戦争未亡人であった。
結局、2人は午後7時に戻ってきた。
真夏なので、まだ外は明るかったが幼児2人が約5時間も行方知れずになっていたのだ。

「社会人基礎力育成グランプリ 2015」の受賞者が決定しました!

2015-02-27 23:33:29 | 医療と介護
関東地区代表:創価大学 経済学部
「きめ細かい学生視点の活動で個々の人の思いがつまっていた」と評価本件の概要
経済産業省は、2月26日に拓殖大学において、大学の授業を通じてどれだけ社会人基礎力が伸びたかを学生チームが発表し、その成長度合いを競う 「社会人基礎力育成グランプリ2015」を開催し、
大賞1件、準大賞2件を決定しました。
1.受賞大学(詳細の取組は別紙参照)
【大賞(経済産業大臣賞)】
関東地区代表:創価大学 経済学部
発表テーマ:
男女が共に働き、共に育む社会へ
~学生の学生による学生のための情報サイト、イクメン通信簿プロジェクト~
取組内容:
男性の育児参加による女性の社会進出の活性化をテーマに活動を実施しました。企業・行政・NPO法人の計43名にインタビューを行い、男性社員としては制度利用に対する負担やリスクが大きく、経営者は社員に取得させる動機が弱い構図があるという課題を抽出しました。その解決策として、東証1部上場1812社の男性の育児参加状況や各社の取組を通信簿という形でデータベース化し、学生にとっては就職活動時の情報ツール、企業にとっては他社との比較が出来るよう、ホームページで公開しました。
受賞のポイント:
学生の視点を活かしながら、1812社の取組をデータベース化するという難しい目標に対して、高いモチベーションを維持し、達成したことが評価されました。また、個々の強い想いを活動に反映し、困難を乗り越えたことが社会人基礎力の育成に繋がりました。
【準大賞】
近畿地区代表:大阪工業大学 知的財産学部
発表テーマ:
イクメン商品で自社ブランドを立ち上げる!
~知財力を活かしたマーケティング戦略の展開~
九州・沖縄地区代表:福岡女学院大学 人文学部
発表テーマ:
大学生の授業改革 近頃問題となっている大学の授業
・・・地方女子大生がアクティブラーニングの授業改善へ挑む
2.「社会人基礎力」とは?
ビジネスを取り巻く環境や若者が育つ環境の変化に伴い、現代の社会人には「新しい価値創出に向けた課題の発見」「解決に向けた実行力」「異文化と融合するチームワーク」といった、どの職種にも共通する基礎的な能力が求められています。経済産業省ではこのような能力を「社会人基礎力」と定義し、その育成や普及に取り組んでいます。
※社会人基礎力に関するサイト
・経済産業省 HP 社会人基礎力ページ
http://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/index.html
担当
経済産業政策局 産業人材政策室
公表日
平成27年2月27日(金)
発表資料
• 「社会人基礎力育成グランプリ 2015」の受賞者が決定しました! (PDF形式:392KB)
• 社会人基礎力育成グランプリ2015決勝大会 出場チーム紹介(PDF形式:1,508KB)
関連リンク
• 社会人基礎力育成グランプリ2015(社会人基礎力協議会事務局(幹事:創価大学))
• 社会人基礎力育成の取組(経済産業省HP) http://www.meti.go.jp/press/2014/02/20150227001/20150227001.html• ダウンロード(Adobeサイトへ)