医科歯科通信  (医療から政治・生活・文化まで発信)



40年余の取材歴を踏まえ情報を発信

和風スナック「歌舞伎町」

2014-09-08 23:11:43 | 創作欄
和風スナック「歌舞伎町」は取手市内では異彩を放つネーミングであった。
「ママは、元東京・新宿の歌舞伎町で名を馳せたスケバンの“みどり”だ」と老人は言っていた。
「スケバンですか?」利根輪太郎は興味を覚えた。
店に入りまず驚いたのは高校生の女の子たちが4人も居たことだ。
「いらっしゃ」と笑顔で挨拶した一人に輪太郎は見覚えがあった。
ヤンキーのバイクの後ろにヘルメットもなく跨っている地元取手の女子生徒だった。
疾走するバイクの後ろで長い髪が風になびいているのを何度か見ていた。
横顔を見るとなかなかの美人であり、輪太郎好みの太ももであった。
「何にしまうか?」と聞きながら2人の女子校生が黄色いおしぼりを持ってきた。
「まずは、ビールだな」と老人は言いながらおしぼりを受け取る。
ママさんは赤く染めた髪をアップに結っていた。
濃紺の作務衣姿であり、豊満な胸をしていた。
左頬に5cmほどの傷があるが目花だちがハッキリしていてなかなかの美形である。
10人くらいが座れるカウンター席の他、奥は座敷になっていた。
老人は「ママの太ももを見てみたいものだ。それで通ってきているんだ」と輪太郎の耳もとで囁くが、ママさんはモンペを履いていた。
午後5時前であるが先客は3人居た。
一番右端にいた客がトイレに立った。
眼光が鋭い。
「今の男が、ママのこれだ」と老人は右手の親指を立てた。

「夢みるこども基金」が今年20周年を迎えた

2014-09-08 22:22:31 | 夢みる子ども基金
平成7年(1995年)にスタートした「夢みるこども基金」が今年20周年を迎えた。
九州デンタルショーに参加した時に、「夢みるこども基金」の存在を知った。
あれから20年の歳月が流れたのである。
基金がスタートした時は、主催が読売新聞社で、事務局は読売新聞社西部本社福岡総本部社会部にあった。
「社会部の記者たちの協力を得ての立ち上げであった」と基金の常務理事で事務局長の古市悟さんは当時を振り返る。
福岡県歯科医師会が協力し、それが日本全国の歯科医院の協力を得ることとなった。
基金の理事長には日本歯科医師会の会長が就任した時期もあった。
思えば、20年の歳月は感慨深いものがある。
これまでのイベントに参加した子どもたちは社会人、大学生になったのである。
結婚し家族もった人もいる。
送付されてきた「基金だより」を読んだ。
また、CD[みんなの森]を聞いた。
作詞は濱屋江里さんイベントに参加した元子どもである。
そして作曲したのは高校時代から自活という厳しい環境から独学で東京芸術大学に進んだ元ホテルマンの立原勇さん。
しみじみと「みんなの森」のCDを聞いた。
作詞にあった「みんなでつくる この森は」「みんなでつくった この森は」
「みんなですごした この森は」「みんながあつまる この森は」が脳裏に浮かんできた。


http://www.yumemirukodomo.jp/


コーヒーが歯周病予防に役立つ可能性! ポリフェノールの抗炎症作用に期待

2014-09-08 10:10:14 | 歯科

[2014/09/04]

歯周病学専門誌『Journal of Periodontology』に発表されたところによると、コーヒーを飲むと歯周病の予防になる可能性があることがわかったそうです。

ボストン大学の研究では、1968年から1998年までの間、元軍人たちが3年に1度受けた歯科検診データを分析。平均年齢48歳の男性1152人のデータをもとに調べたところ、コーヒーを飲む人は、飲まない人に比べ、歯槽骨(歯を支えるあごの骨)の損失が少ないことが明らかになったとのこと。 このことから、研究では、コーヒーの摂取が歯周病の予防に役立っている可能性があるとしています。

コーヒーにはポリフェノールが含まれており、ポリフェノールには、抗酸化・抗炎症作用があることが知られています。そのため、これまでにもリオデジャネイロ連邦大学の研究チームが、「ブラックコーヒーは虫歯予防に効果がある」という研究結果を発表しています。

研究チームは、抜けた乳歯に、唾液から採取した細菌を付着させ、細菌バイオフィルム(歯垢)を培養。そしてコーヒー三大原種のひとつである「ロブスタコーヒーノキ」からとれた豆で淹れたコーヒーに、細菌バイオフィルムがついた歯を浸けておいたところ、コーヒーが、細菌バイオフィルムを分解し始めたのだそう。まだまだ研究は必要なものの、このことから、研究チームは「少なくとも特定のコーヒーが、歯垢の分解に有効であるのではないか」とみています。

とはいっても、これらはあくまでも砂糖の入っていないブラックコーヒーの場合。また、コーヒーの飲み過ぎは歯の着色にもつながることも、覚えておきましょう。

2週間以内に対抗措置 武田薬品、巨額賠償命令で

2014-09-08 09:56:24 | 医療と介護
共同通信社 2014年9月5日(金) 配信
 武田薬品工業の糖尿病治療薬「アクトス」に関する製造物責任訴訟で、米南部ルイジアナ州の連邦地裁から60億ドル(約6300億円)の懲罰的損害賠償の支払いを命じられた武田薬品は4日、判決が確定する2週間以内に法的な対抗措置を取る方針を明らかにした。
 SMBC日興証券の中沢安弘(なかざわ・やすひろ)シニアアナリストは「米訴訟の推移を冷静に見守る必要がある」と話し、経営への影響がはっきりするには時間がかかるとの見方を示した。
 訴訟はアクトスの投与を受けてぼうこうがんになったと主張するニューヨーク出身の男性が起こした。ルイジアナ州の連邦地裁の陪審はことし4月、60億ドルの懲罰的損害賠償を命じる評決を出した。
 中沢氏は「米国には陪審評決から150日以内に判決を出すルールがあり、期限は今月4日だった。今回は仮の判決とも言える」と話す。
 一審判決から2週間以内に不服を申し立てなければ判決が確定する。このため、武田薬品は判決確定前に「判決執行停止期間の延長」を申し入れる準備を進めている。
 一方、武田薬品は「再審理または懲罰的賠償の大幅な減額」を6月、地裁に申し入れている。地裁が認めれば「判決が修正される」(武田薬品広報)という。
 アクトスは1999年に発売し、全世界での売上高が2兆円を超えた武田薬品の主力商品。大半は米国で販売した。武田薬品によると、米国では7月中旬の時点でアクトスをめぐる訴訟が6千件以上起きている。

大臣補佐官は民間人 恭久厚生労働相は活用方針

2014-09-08 09:54:00 | 厚生労働省

共同通信社 2014年9月5日(金) 配信
 塩崎恭久厚生労働相は5日の記者会見で、新設される「大臣補佐官」に関し、菅義偉官房長官から民間人の登用が基本だとの説明があったと明らかにした。塩崎氏は「官邸主導の政策決定をする一つの手段だ」として、自らも大臣補佐官を活用する考えを示した。

安倍政権の医療制度改革

2014-09-08 09:51:47 | 厚生労働省

「父・龍太郎に近づく」、橋本岳氏が新厚労政務官
新副大臣、政務官4人が就任あいさつ

2014年9月5日(金) 池田宏之(m3.com編集部)

 第2次安倍改造内閣の新しい厚生労働副大臣と厚労大臣政務官が、9月4日に決定した。医療・介護などを担当する政務官には、厚生大臣も務めた故・橋本龍太郎元総理の息子で、自民党の衆院議員、橋本岳氏が就任した。労働・子育てなどを担当する政務官は、看護師資格を持つ自民党参院議員の高階恵美子氏となった。
 副大臣は、医療・介護担当が自民党の衆院議員の永岡桂子氏、労働・子育て担当は、公明党の参院議員、山本香苗氏が就任。全ての副大臣の中で、女性が3人しかいない中、2人が厚労省を担当する。


 橋本岳氏は、9月4日の初登庁のあいさつで、医療や介護の社会保障改革の道筋を示したプログラム法に触れ、「地域医療計画の策定をはじめ、決まったことを、きちんと迷惑かけないように具体化するのが課題」と述べ、医療保険制度改革のための法案成立に意欲を見せた。 橋本岳氏の父・龍太郎氏だけでなく、祖父の橋本龍伍氏も厚生大臣を務めている。この点について、橋本岳氏は、「父・龍太郎も最初は厚生大臣の政務官からだった。(厚労行政に携わるのは)祖父や父の影響もあると思うので、(2人に)一歩近づくことができたかなと思うし、また近づけるようにがんばりたい」と述べた。
 医療・介護担当の副大臣に就任した永岡氏は、あいさつで「社会保障制度は厳しさを増していると思うが、生活が充実して安心して暮らせる制度を目指せるように取り組む」と話した。労働・子育て担当の副大臣となった山本氏、政務官の高階氏は、あいさつの中で、ともに新厚労相の塩崎恭久氏のもとで、全力を尽くす考えを示した。





医師不足解消に基金20億円 沖縄県、北部・離島医療支援へ

2014-09-08 09:50:14 | 医療と介護
琉球新報 2014年9月5日(金) 配信
 県は4日までに、県内の医師不足を解消するため、20億円規模の基金を創設する方針を決めた。本年度を含め5年間の基金で、産科医や脳外科医など慢性的な医師不足に悩む本島北部や宮古・八重山地区で勤務する医師を安定的に確保するのが目的。県は基金創設を含めた補正予算案を県議会9月定例会に提出する。
 基金を使った施策の具体案は県病院事業局を中心に基金創設後に検討していく。複数の県幹部によると、協力医療機関が北部・離島地区に診療と研究を兼ねて医師を派遣した場合には、研究費を派遣元に拠出したり、県立病院の負担軽減のため同地区で産科医が開業する際の支援をしたりするなどの施策実施に向けた調整を進める。
 医師不足は地域住民の生活に大きな影響を与えている。北部地区では産科医不足から、同地区に住むリスクの高い妊婦らは本島中南部での出産を余儀なくされている。離島の県立病院では脳外科や耳鼻科などの診療を制限している。
 北部・離島地区での勤務は高度医療技術の習得の難しさや生活環境への不満から医師に敬遠されがちだ。従来は多くの医師をへき地・離島に派遣していた大学病院も、医局員の減少で医師を派遣する余裕がない現状もある。
 県幹部は「人が足りないところには、人はなかなか来ない。基金を使って人を確保することで、安定的に医師を確保できるようにしたい」と説明した。

和風スナックの「歌舞伎町」

2014-09-08 01:12:03 | 創作欄
利根輪太郎は取手競輪で出会った老人に誘われ、和風スナックの「歌舞伎町」へタクシーで向かった。
昭和56年は輪太郎にとっては忘れられない年となった。
5月5日の日、64歳の母親が肺がんで亡くなった。
「おふくろ、タバコ止めなよ」と輪太郎は度々注意をしてきた。
看護婦(当時)をしていたおふくろは、未婚の母であった。
おふくろは元従軍看護婦として戦争にも参加している。
赤十字の旗を掲げて船で中国大陸に渡っている。
その旗が掲げていなかったら日本軍の船団とともに、アメリカ軍によって撃沈され日本海の藻屑と消える運命にあった。
戦後、おふくろは武蔵野日赤病院で働いていた。
「看護婦はストレスが溜まるの。タバコくらい許してよ」大学生のころおふくろは言っていた。
おふくろがタバコを吸うと輪太郎は、冬でも窓を開けた。
タバコの煙は輪太郎にとって耐えがかかったのだ。
タクシーに乗ってしばらくして、老人は輪太郎に「タバコを吸ってもいいかね」と尋ねた。
輪太郎は「窓を開けもらいますから、どうぞ」と言った。
「タバコが迷惑になるなら、止めよう」と老人はタバコをスーツの内側ポケットに納めた。
この日、老人と輪太郎は、最終レースの2-3の車券を的中させ、払い戻しの列に並んでいた。
5-7が一番人気で、オッズを見ると130円の配当だった。
輪太郎は本命を買わないのが心情であり、一番人気薄の2-3ラインに着目した。
それほど深い根拠があるわけではなかった。
5-7の本命ラインに別線ラインの9-1ラインがからみ先行争いの展開になれば、一番弱い8-2-3ラインが勝負に浮上する場面もありえると想った。
断然人気の5-7ラインの力量は抜けていたので、8-2-3ラインはまさに淡い期待であった。
だが、何が起こるか分からないのが競輪であり、5-7ラインと9-1ラインが牽制している間に、8-2-3ラインが思い切り逃げて、2-3になったのだ。