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40年余の取材歴を踏まえ情報を発信

H26.9.2(火) 田村厚生労働大臣閣議後記者会見概要

2014-09-04 17:27:25 | 厚生労働省
(10:46 ~ 11:07 厚生労働省内会見室)

【厚生労働省広報室】

会見の詳細
《閣議等について》
(大臣)

 おはようございます。今日は私からは御報告ございませんので、御質問をいただきたいというふうに思います。


《質疑》
(記者)

 デング熱なんですけれども、感染者の数が昨日で22人で、これから感染疑いの人もたぶん入ってくるので、数がこれから増える可能性もあると思うんですが、これまで実は国内でも感染があったのに、気づかなかっただけなんじゃないかという話もあるんですけれども、来年の夏もまた蚊の季節にこういった状態になる可能性はあるわけで、国もデング熱だけではなく、例えばナイル熱とか、これまで国内感染がなかったようなものでも、蚊を媒介としたような感染症の流行というのも考えられるんですけれども、これをきっかけに何か新たな対策ですね、今後の予防についておうかがいします。


(大臣)

 デング熱に関しましては、今回、このような形で症状として、国内、つまり海外渡航歴がない方々が感染されたというような事例が今22例という形で上がってきているわけであります。御承知のとおり、海外からお帰りになられた日本の方々が年間200人ぐらいですね、今までも感染をされてこられておられますし、海外から来られる方で感染して入って来られている方々もいないとは限らない、おられる可能性が高いということで、そういう意味からいたしますと、近年、デング熱は世界中で一定程度流行しておりますが、今年急に流行が広がったというわけではないので、日本の状況が劇的に変わったということではないんだと思います。ただ、今回一例目に発症された方といいますか、かかった方がですね、たまたまみていただいた医師がデング熱の治療といいますか、今までそういうような経験があられるということで、そこで発見いただいたということでございまして、それから今回のようにわかってきたということだと思います。そういう意味からいたしますと、我々も各都道府県を通じて、医療機関にマニュアル等々、もうお示しをさせていただきましたし、これから厚生労働省のホームページにもアップをさせていただいて、そこは周知をさせていっていただきたいというふうに思いますので、今までの潜在化していたデング熱が、来年からといいますか、これから、これぐらい年間日本にいるんだよということが顕在化してくるということは、我々としても予想はできると思います。ただ、それが突然変わったというわけではなくて、今までもそういう状況であったと。そういう意味からすれば、そのような日本にないようなものであっても、日本で実は潜在的にはというような可能性があるものであれば、これから厚生労働省としても検討しなきゃいけないと思いますけれども、各都道府県を通じてなり、このような可能性があるというようなことはお伝えしていくことは検討していかなければならないのかもわかりません。ただ、このデング熱の場合、ヒトスジシマカでありますが、日本の場合媒介するのは、前から申し上げておりますとおり、越冬はしないということで、その蚊の寿命というのはだいたい3、40日ということでありますし、卵で越冬といいますか、子孫はつながっていくわけでありますが、そこにこのデング熱自体が次の世代に引き継がれていくというようなことは、ヒトスジシマカの中では今まで認められておりません。そういうことは、昨日、感染研(国立感染症研究所)の方でもいろいろとお話があったようでありますが、日本の国において、ヒトスジシマカにおいてはそういことはほぼゼロに近いんではないかというような、そのようなお話でございました。あわせて、蚊から蚊にはこれはうつらないので、あくまでも蚊からヒト、そのヒトを刺した蚊が、次のヒトへということでございますので、蚊同士の感染ということはないわけでありますから、そういう意味では我々も注視していかなければなりませんが、爆発的に広がっていくというよりかは、必ず行ったり来たりという中でございますので、どこにどのような方々が感染するか、これはいろいろと御報告いただくことになっておりますので、それをこれから把握をさせていただきながら、今後どのような対策があるかということは考えていかなければならないと思いますが、以前から申し上げておりますように、パニックになっていただくことはないというふうに思います。冷静に対応いただければいいと思いますし、それこそエボラのように致死率が高いというものでもありません。そういう意味からいたしますと、だいたい発症するのが1割から5割ぐらい、その中において重症化される方々が4パーセントぐらいということで、今まで死亡された例というものはほとんどないということでありますが、ただ、気をつけていただかなきゃなりませんのは高齢者でありますとか、お子さん、幼児・乳児でありますとか、そのような方々は一般のインフルエンザと同じように、高熱が出た場合には体力等々の問題で、生命の危機ということもないとは限りませんので、早くデング熱であるということを、治療する場合でも気づいていただいて、デング熱にあわせた治療というものをしっかりやっていただくということが大事であろうというふうに思います。


(記者)

 日本でもどんどん温暖化している、要は、蚊の数も増えていって、先ほども言いましたけれども、ナイル熱みたいな、アメリカのニューヨークで流行したというような事例もあったりするので、そういう蚊を媒介するような感染症の対策というのはこれまで以上にどうなんでしょうか。何かこれをきっかけに。

(大臣)

 注視はしていかなきゃならんと思います。ただ、蚊が増えているかどうかというのは我々も、年によって違いまして、雨が降らないと逆に蚊は増えないということもあるわけで、暑さだけではなくて、近くに水があるかどうかと。こういうこともありますので、そういうことも含めて、もちろん今まで温暖化等々の中において、日本の国自体が今まで生息しない蚊だけではなくて、いろんなものが生息できるようになるという中において、いろんな蚊の感染症も含めて注意していかなきゃなりませんので、それはこれからも厚生労働省としてもしっかりとそういうような問題に関しましては、考えながら検討していかなければならんというふうに思います。


(記者)

 危険ドラッグの立入について、今日の確定値の数字をいただいたのですけれども、27日から30日までの検査の一連の立入で、全国で50件が廃業、若しくは廃業の届け出を出したと。今回の立入の結果について、大臣の評価と、今後、この作戦でしばらく様子を見るというか、続けていくのか、さらに、未承認医薬品の取締りのことも以前おっしゃっていますけれども、今後も。


(大臣)

 129件対象でありました。もちろん、我々が検査に行った時にはもう閉めているというようなところもございまして、全体として廃業届けが出ているものも含めて、50店舗廃業していただくということであります。これは非常に成果、この短期間の間に、成果といいますか、本来売っていただきたくないわけでありますから、そういうところの店がなくなったということは、我々としては評価すべきことであろうというふうに思いますが、まだ残っている店がありますので、そういうところも含めて引き続き対応をしなきゃならんと思います。もちろん、検査命令、販売停止命令というもの、薬事法76条(の6)に則ってもやりますが、もちろん今言われた未承認医薬の販売、これに対するやはり資格のない、もしくは未承認薬ですから売っちゃいけないということでございますので、これも使いながら、これは徹底的に販売できないような状況を作っていくし、販売していただくことは決して割に合いませんよというように御認識をいただいて、これから新しく店舗をお作りをいただくことも自重いただくような、そういうメッセージもしっかりと我々としては発信してまいりたいと。これからもやってまいります。いつとは言いませんけれども、継続してやってまいります。

(記者)

 先日、ノバルティスファーマに対しての業務改善命令に対する改善計画が提出されて、その中で、ノバルティスが2,579件ですか、重篤な副作用を未報告だったという発表をしました。これに対する所感と、今後の対応というものをお聞かせ願えればと思います。


(大臣)

 有害事象の報告に関する報告システムの改善だとか、社内の監査の体制だとか、こういうものを徹底していただくということ。それからMRの研修をしっかりやるでありますとか、そもそも有害事象、これ全てでありますけれども、そういうものに関しましては、見つけた場合にはMRが当然、安全管理または統括部門の方へ報告いただくなどというようなことを、ノバルティスファーマの方も体制整備として、我々の方に申していたわけでありまして、これは当たり前のようにやっていただかなければならないことでありますから、そういうことはやっていただかなかければならないと当然のことだというふうに思いますが、今、おっしゃられた重篤関連性のある、因果関係のあるというような意味で、2,579症例、これはPMDAに報告をされたわけでありますけれども、これは当然、PMDAの中で評価をするんだと思います。どのような中身であったのかということを検証していくと思います。あわせて、残りまだ6,118症例、これは1か月でありますから、8月中に全てしっかりとノバルティスファーマで精査していただければありがたかったんですけれども、症例数が多いものですから、なかなか全てというわけというわけにいかずに、この6,118(症例)に関してはたぶん9月末ぐらいまでの間に精査していただいてもう一度報告をいただけるものだというふうに思っております。いただいたものの中において、重篤な副反応の可能性があるということで報告をいただけたものはPMDAの方で精査しますが、残りのこれは関係ないというものに関しましても、全てかどうかは別にいたしまして、こちらとしてもしっかりと厚生労働省でこれに関して調査をして、本当に因果関係がなかったかということは見ていかなければならないというふうに思いますし、この2,579(症例)、まずはこれは重篤な副反応のということでありますから、この中身の精査の中において、これから、更なる行政処分も含めて、どういう対応をしていかなければならないかということは我々は検討をしていかなければならないというふうに考えてます。

(記者)

 この2,579件という、ノバルティスの発表したこれほどの数の未報告があったというのは国民にとっては驚きなんですが。

(大臣)

 いや、もう遺憾ですね。遺憾ですね。まことに遺憾ですね。だからこそ、こういうものを出させたわけでありますけれども、ちょっと多すぎる、非常に体制として不備であるということを言わざるを得ません。今回、これを受けて、体制を整備をしていただくということでありますから、二度とこんなことがないようにしていただかなければ困ると。ちょっと桁数が違うんでね。

(記者)

 冒頭であったデング熱に関してなんですけれども、デング熱の現状をですね、これは流行しているというような御認識なんでしょうか。


(大臣)

 言い方、言葉は選ばなければいけないんだと思いますが、世界中でデング熱というのは一定程度あるわけです。日本の国には海外からやはり年間1,000万人を超える方々が来られたりだとか、もちろん国内から出て行って帰ってこられているという方々を含めればすごい数の方々が往来している。デング熱が流行している地域にもそういう人たちは行っているわけでありますから、先ほど申し上げたとおり、海外に渡航して海外でうつって帰ってこられた日本人の中でデング熱を発症する方々が200人ぐらいはおられるだろうと。その200人が当然、蚊に噛まれる可能性はあるわけで、そこを媒介しながらデング熱というものが他に感染しているということは十分推測はされるわけであります。突然流行というような、今年急に流行したという話ではないんだと思いますが、一定程度、日本人の中にデング熱というものを患っておられる方々はおられると推測はできるわけで、先ほど申し上げましたけれども、これだけ周知が進んでまいりますと、医療機関を通じて、1年間を通じてということになれば来年になるのかもわかりませんが、どれぐらいのデング熱を日本の中で発症される方々がおられるかということはわかってくると思います。ただ、もちろん、感染しても、先ほど申し上げたとおり、症状に出ない方々もおられますので、どれぐらい感染者がいるかということを示すというのはなかなか推測の域を出ないのかもわかりませんが、一定程度、やはりデング熱というものは日本の中にはある可能性は推測はできると思います。

(記者)

 明日、内閣改造が行われる予定なんですけれども、第二次安倍内閣が発足してから1人の閣僚が替わることもなく600日余りが経過して戦後最長となっています。こうしたことを踏まえてですね、これまでの第二次安倍内閣の政権運営を振り返ってどう評価されるか、また、今後どんな課題があるかとか、所見があればお聞かせください。


(大臣)

 安倍内閣全体の話ですとなかなか難しいところはあるんですが、600日を超えるこの安倍内閣の閣僚といいますか、メンバーが誰も替わらなかったというのは一つ、そういう中において安定して、これは厚生労働行政だけではありません。いろんな行政がなされたという意味では、いろんな意味で、今まで数年間にわたって内閣が不安定であったということから比べれば、いろんな仕事がそれぞれ安倍内閣において進んだというふうには思います。そうはいっても、いつまでも同じ内閣というわけにはいかないいろんな事情がございますので、改造ということになるわけでありますが、それはそれで、また新しい血がそれぞれの役所、また、安倍内閣の中に入るという意味で行政が前に進んでいくということでは、我々も期待をしなければならないというふうに思っています。厚生労働行政という意味からすると、いろんなことをやらせていただきましたが、やはり、安倍内閣の一丁目一番地のうちの一つはやはり経済という問題であったわけでありまして、やはりデフレを退治して、成長する日本の経済を取り戻すと。その大きな要素というものは賃金が上がっていくということでありまして、それは経団連でありますとか、経済団体でありますとか、また、連合等々のいろんな春闘の数字を見ていても、一定程度成果が出つつある。それから、最低賃金というところから見ても、昨年は15円上がって、今年は16円というような形で一応での結論を得て、各都道府県でそれぞれ出してきていただいておるということでありますので、2年連続大幅に最低賃金も引き上がってきているわけでありまして、最低賃金というものは一つの目安でありますから、一つの成果は出つつあるんであろうと。ただ、もちろん継続しなければなりませんし、消費税を上げるという、これは普通の物価上昇とは違う要因があるわけで、そういう意味からいたしますと、まだこれは上げるかどうかはこれから内閣の判断だということになると思いますが、来年の10月に向かって10パーセントに上がると。ここでもまた物価が消費税分上がるわけでありまして、そういう意味からすると実質所得というものは決して上がってないではないかというような御意見もある。もちろん、消費税というのはその年だけの話でありますから、毎年、消費税分だけ物価がずっと上がり続けるわけではないので、特殊要因でありますけれども、そういうものを勘案していくと、これからも賃金がしっかり上がっていくというような労働環境を作らなければなりませんし、あわせて、そこを意識してもあるんですけれども、例の正社員加速プロジェクトというものを打ち上げたというのは、私のそういう思いもあったんですね。正規社員というもの、正社員というものを増やしていく。つまり、(正社員に)なりたい方々でありますけれども、その中において安定して雇用の条件が改善してくる、労働の環境が良くなっていくという中においてやはり経済成長というものを一つ進めていくということもございましたので、それはまだ緒に就いたばかりでございますから、次に大臣になっていただく方がしっかりと引き継いでいっていただきたいなというふうに思います。危険ドラッグに関しましては、一定程度、このような形で進みつつありますので、これも継続をいただきたいなというふうに思っております。いろんな、厚生労働省は所管・所掌が多いものですから、一つ一つ言い出すと、もうたぶん、ここで2時間、3時間、私がずっとしゃべらなきゃいけない問題がありますが、年金の問題が然り、それから医療・介護の法律が通ってこれからそれを一つ一つ積み上げてものにしていかなければならないであります。そういう問題も含めて、それぞれ一つ一つのものは完結できてはいませんが、まずはスタートを切らさせていただいたものは多かったんだろうなというふうに思います。これを継続して行っていくためには、やはり安倍内閣、安倍政権が安定してこれからも進めるべきところをしっかり進めていただくということが重要だというふうに思っておりますので、新しい、明日ですか、内閣改造、新しい安倍第二次改造内閣ですかね。これがスタートするということであれば期待をさせていただきたいと。そして、我々も内閣から離れてもですね、与党という立場でしっかり支えていかなければならないというふうに思っております。


(記者)

 厚労省というと、官邸から抵抗勢力という言われ方をしていて、いろいろ御苦労もあったと思います。その中で大臣を見ていると、官邸の思いといろんな団体さんの思いというのをバランスしていくことに苦慮されたと思うんですが、今後、仮に大臣が継続されることもあり得ると思うんですが、あるいは変わることもあると思う。その中で、この政策は今後、官邸からの圧力というか、厳しいなかなか主戦場になり得るなというものは、例えばどんなものがあるでしょうか。

(大臣)

 抵抗勢力といいますか、動きが速いじゃないかっていって、官房長官からお褒めをいただいたことはいくつかございますので、それぞれうちだけではなくて、各行政、各役所、やはり古い体質もありますし、いろいろとそれぞれの役所はそれぞれの役所としての立つ理由がありますから、そこで民間委員の方々のいろんな御意見を規制改革会議や、産業競争力会議や、経済財政諮問会議や、いろんな会議がありますけれども、そういうところをいただく中において、そこで完全に一致しないことは確かにあると思います。ただ、私のこの1年8か月の経験からもそうでありますが、そういう方々とちゃんと胸襟開いて話し合って、厚生労働省はこういう立場からこういうようなことを申し上げているので、皆様方のお立場で言われていることはよくわかるけれども、そこをどう一致していく、一致点を見い出すかという話をさせていただきますと、どの会議のメンバーの方々も、そこはお互いに前向きに話をする中において着地点を見つけようとうふうにおっしゃっていただきますので、そういう意味では、よく意思の疎通をしていくということ、それからよく御理解をいただくように説明すること。逆に言えば、向こうの御説明もこちらもしっかりと理解をさせていただくことが大事だというふうに思いますので、たぶん、次の大臣の方もそのような形で進めていただけるというふうに思います。


(了)

競輪は力で決まる場合もある

2014-09-04 17:06:05 | 創作欄
競輪はライン(並び)で決まる確立が高いが、力で決まる場合もある。
例えば、9月4日の立川競輪5レース。
選手の力を指数に直すと以下。
3番59
1番57
7番50
4番38
本命は1-5
ところが、勝負どころで1-5は7番手に置かれた。
8-3-6のラインが果敢に先行し、4-2-9で追走したが、4番は4コーナーで出切れないで後退。
1-5-7のラインは絶望的な位置に置かれていた。
だが、3番手の7番が空いた内側の経済コースを切り込んで2着となる。
8番選手が機関車役なので番手(後ろを走る)3番選手に絶対有利な展開となる。
1着3 藤田 和彦
2着7 岩橋 則明
3着6 岡崎 徹


3-7の車単は4680円の配当
3-7-6の配当は7万4290円の配当。
利根輪太郎は本命の1-5は買わない。
そして3-1、3-7、3-4を5000円単位買う。
3連単は買わなかった。
払い戻したのは、23万4000円であった。
5000円も買えば3連単車券を買わずとも2車単車券で十分なのだ。

「俺はこれからも競輪一筋だ」

2014-09-04 16:38:06 | 創作欄
今日の取手競輪場で、当たり車券を見せびらかせている男がいた。
それぞれのレースについて、説明を加える。
「これが12万円の配当、これが17万円的中、これが昨日のレース。5万円もやられているので、今日は赤字かと思ってたったら、当たって15万円の配当。結局プラス10万円になったよ」
みんながそれらの車券を覗き込む。
「払い戻さず、当たり車券を財布に入れているんだ」と感心を示す人。
「たいしたもんだ。金持ちは違うね」と羨ましく思う人。
「金の問題じゃないよ。金があったって当たるもんじゃない。10万円以上の車券を当てることがすごいね」と称賛する人。
利根輪太郎は改めて男を見た。
輪太郎に向けた目つきが鋭い、60代の前半と想われる男であった。
輪太郎はこの男をどこかで見たことがあると感じて、記憶を辿ってみた。
テキ屋の親分と松戸競輪場で宮川さんから教えられた男に違いなかった。
その宮川さんが取手競輪場で倒れ、救急車で運ばれた日は月曜日で、輪太郎は勤め人であったのでそのことは後で聞いた。
脳梗塞で10日後に宮川さんは亡くなった。
「俺は一生道楽でいくんだ」と宣言したことがある。
ある宗教の熱心な信者の知人から「競輪なんてよしたらどうですか。時間的にもムダなことですよ。我々には使命があるのだから、それを果たしましょう。奥さんも娘さんも、失明した息子もお父さんのことを真剣に祈ってますからね」と諭していた。
宮川さんは酒を飲んだ時に「俺はこれからも競輪一筋だ」と輪太郎に言っていた。
彼の高校の野球部の同級生や陸上部の同級生が競輪選手になっていた。
宮川さんは彼らより陸上の短距離では速く、脚力は県内でもトップクラスであったのだ。
だが父親に強く反対されて宮川さんは競輪選手になることを断念した。
そして車券にのめりこむまでになっていた。



強気の男が強気になった

2014-09-04 11:32:41 | 創作欄

「競輪は能書きじゃないんだ。記憶だよ。能書きじゃマンシュウはとれないよ]

昨日の9-6の2万6000円とったよ。
マンシュウ取らないと、毎日、遊んでいられないよ。そうだろ。
前の日、冷静に狙った選手の走る足をみるんだよ。
たとえ車券に絡まなくとも、ゴール前どれだけ伸びてきたかを見て置くんだ。
そうじゃなければ、狙えないよ。
分かっているかい。
記憶の問題だ。
能書きじゃ、マンシュウは取れないんだよ。

そして、外資系企業に勤めている息子の自慢話となる。
「子どもはテレビなんか見せちゃいけない。女房は息子が受験勉強をしている時は、テレビをほとんど見なかった。
当たり前じゃないか」
結婚する時は、賢い女を選ばなければならない。
俺はそうしたよ。
おかげで、息子はいい大学を出て、年俸は1200万円ももらっているよ。
外資系企業だからね、年俸なんだ。
衣服の自慢話もする。
また、若い頃は女にもてた話もする。
銀座のクラブの女などに、貢がせた自慢話だ。
「金を払って女と寝るのは素人。女に小遣いをもらうのが一番なんだ」

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<投稿欄>

勝負事は、力 プラスα です。
そのプラスαは何かが、問題です。

プラスαの筆頭は、選手の判断ミスです。

予測者の失敗は、ほとんどが、選手の判断ミスとイコールです。
すなわち選手自身も未来を予測しながら走り、タイミングをはかっている
のですから。難しい問題です。

選手の身になって考えるとわかります。
まず、勝とうとする力みがそうさせます。
心理的にはその場で冷静になれないので、やり過ぎ、やらなさ過ぎ、が
出てきます。
次に、相手の力は皆わかっているので、あとは決断力、タイミング、突発的
事態への対応力などが問題です。言わば勝負感、うまさといったものです。

産婦人科と産科、減少続く 厚労省の医療施設調査

2014-09-04 11:14:53 | 医療と介護
共同通信社 2014年9月3日(水) 配信

 全国7474の一般病院のうち、昨年10月時点で産婦人科や産科を掲げていたのは前年比12施設減の1375施設で、23年連続で減少が続いていることが2日、厚生労働省の2013年医療施設調査で分かった。
 厚労省の担当者は「訴訟リスクなどが敬遠されたり、少子化で出生数が減ったりしていることが背景にあるのではないか」と分析している。
 調査によると、産婦人科は1203施設、産科は172施設だった。二つを合わせた数は1991年から減り続け、99年に2千施設を、08年に1500施設を下回った。
 小児科も前年より22施設減って2680施設となり、20年連続減。
 また、13年病院報告によると、患者1人当たりの入院期間を示す指標の平均在院日数は30・6日で、前年より0・6日短くなった。

厚労省発表HP
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/13/

独法職員の年収634万円 13年度、国家公務員上回る

2014-09-04 11:14:03 | 医療と介護
共同通信社 2014年9月3日(水) 配信

 総務省は2日、2013年度に独立行政法人の役職員に支払われた給与を公表した。100法人の職員約8万1千人のうち、事務・技術職員(3万1836人)の年収は平均634万円だった。
 国家公務員の行政職を100とした指数では104・6となり、前年度から1・9ポイント下がったが、国家公務員の水準を上回った。総務省は「業務の特殊性や専門性が高い法人もあるので、一概に問題があるとは言えない」と説明している。
 理事長ら法人トップで最も年収が多かったのは、厚生労働省所管の国立病院機構の2044万円だった。退職手当では、文部科学省所管の宇宙航空研究開発機構理事長が最多で、1537万円が支払われた。

歯周病が歴史を動かした!?

2014-09-04 11:08:52 | 医療と介護
あの名将でさえも勝てなかった歯の病


msn 産経ニュース 2014年9月 企画コラム より
10 世紀以降、貴族に変わって日本の歴史を担ってきた武士、武将たち。明治維新までの千年は、彼らの誇りと矜持 (きょうじ) がぶつかり合う、文字通り “戦の時代” だった。しかし、歴史に名を残す名将たちの中には、その戦いのさなか、歯周病など歯の病で無念の死を遂げた人も多いと言われている。
■鎌倉幕府をひらいた源頼朝、最大の敵は歯周病?
12 世紀に鎌倉幕府をひらき、武家社会の基礎を作り上げた源頼朝。当時の歴史を記した書物「吾妻鏡 (あずまかがみ)」によると、彼は歯周病に大変苦しめられていたのだとか。その痛みはかなりのものだったようで、京から高価な薬を取り寄せたり、薬師堂に祈願したりするなどの記録が残されている。後年は糖尿病にも苦しめられていたようだが、その原因もあるいは歯周病だったのかもしれない。結果、わずか 51 歳で早世。息子の頼家が若年だったこともあり、北条氏の台頭を許すこととなる。
■“はがない” 晩年だった? 独眼竜、伊達正宗
大河ドラマなどでもファンの多い、仙台藩初代当主、伊達政宗。人呼んで「独眼竜正宗」。幼年期の病が原因で右目を失明したというエピソードはあまりに有名だ (ただし、有名な刀の鍔 (つば) を使った眼帯は後世の創作) 。そんな彼も歯の病に悩まされた武将の 1 人。70 歳まで生き、死因は食道癌と推測されているが、後に行なわれた遺骨の調査により、歯周病で上あごのほとんどの歯が失われていることが判明している。
■最強剣士、永倉新八の命を奪ったのは・・・
“新撰組最強” の座を沖田総司、斎藤一と争っていたという、二番隊隊長、永倉新八。池田屋事件、鳥羽伏見の戦いなど、多くの戦いで先陣を切った “武士の世” 末期を飾る、がむしゃら (我武者羅) な男だったと伝えられている。多くの戦いをくぐり抜け明治維新を迎えた永倉の命を奪ったのは、虫歯が原因とされる骨膜炎、敗血症 (享年 77 歳) 。どんな戦いにも負けなかった彼も、歯の病には勝てなかったのだ。

もし、この時代にオーラルケア用品があれば、歴史が変わっていたかもしれない。現代の武士であるビジネスパーソンにとっても無関係では無い話。電動歯ブラシなどの最新オーラルケア用品で “天下獲り” への道を盤石なものとしよう。
http://oralb.braun.co.jp/ (提供BRAUN)

競輪における中野 浩一さんの功績

2014-09-04 07:01:48 | 受けとめる力





中野 浩一1955年11月14日 - )は元競輪選手・自転車競技選手。競輪選手登録番号8959。現在は公益財団法人日本自転車競技連盟副会長、公益財団法人JKA特別顧問、競輪解説者、日刊スポーツ競輪担当評論家、スポーツコメンテーター・タレント(浅井企画所属)。

2006年春に競輪選手出身者では初の紫綬褒章受章。 夫人は歌手の NAOMI(小久保尚美)。

世界選手権個人スプリント10連覇、特別競輪12勝(GP1勝、GI11勝)、賞金王6回(歴代最多)を達成している。



全国の競輪場のなかで酒が禁止なのは唯一取手競輪場

2014-09-04 06:37:38 | 創作欄


競輪にマイナーな烙印を押した美濃部東京都知事のミスリード

なぜ、今は競輪なのか?

利根輪太郎は過去を振り返る。
利根の心情のなかには、やはり中野浩一さんの影響が色濃く投影されていた。
自転車競技はヨーロッパでは高く評価されている。
だが、日本の競輪はギャンブルであるがゆえに、日陰の存在なのだ。
廃止された後楽園競輪を利根は知らない。
当時の美濃部知事によって競輪はマイナーな立場に追いやられた。
公営の競輪は国営の中央競馬とはイメージも大きく違う。
取手競輪も廃止を望む声もある。
酒類の持ち込み禁止、写真、録画・録画禁止でもある。
全国の競輪場のなかで酒が禁止なのは唯一取手競輪場。
ファンである客を信用していない証左なのだ。
ファンは常に監視される対象となっている。
利根は写真撮影をしていたら、直ぐに監視員が飛んで来て制止された。
競輪ファンの平均年齢は75歳前後であろうか。
ファンの大半が年金生活者だ。
必然的に売上高も年々落ちている。
「父親の職業を競輪選手と公言することが憚れた」少年時代の中野浩一さん
少年の父親が中央競馬の騎手であれば、恥じることもなく人に伝えることもできたはず。
一方、競艇はどうであろうか?
攻めの姿勢で貫かれている。
宣伝も上手だ。
オリンピックに競輪競技が組み込まれたことが唯一の救いであろうか?