喫煙による健康障害 たばこの煙には400以上の化学物質が含まれ、そのうち中でもタール・ニコチン・一酸化炭素はたばこの3大有害物と呼ばれています。
タールには発がん物質や発がん促進物質が含まれ、一酸化炭素には動脈硬化を促進させる作用があるといわれています。
症状としてもっとも現れ易いのが「呼吸器系」の症状で、喫煙により、慢性気管支炎・肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患の危険が増大し、肺機能検査により閉塞性障害の頻度が高い事が観察されています。そしてもう一つ、循環器系の疾患も喫煙により起こり易い疾患と言えるのではないでしょうか。喫煙することにより、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、大動脈瘤、末梢血管閉塞症(閉塞性動脈硬化、バージャー病)、脳血栓、クモ膜下出血など、全身の動脈硬化により閉塞や血塊が起こります。虚血性心疾患は喫煙だけでなく、高血圧や高脂血症が加わると危険因子は相乗的に高まります。
また女性の喫煙者になると女性の性機能にも影響します。女性の喫煙者は、非喫煙者に比べ不妊になり易く、閉経も早い為、更年期障害も早く訪れることになります。
その他に喫煙により、胃・十二指腸潰瘍、口腔粘膜の角化および色素沈着、慢性萎縮性胃炎、肝硬変、クローン病などの危険が増大します。また、歯槽膿漏や歯周炎などの歯周病になりやすくなります。この他、脳萎縮、白内障、難聴、味覚・臭覚の低下、骨粗鬆症、体液性免疫の低下、老化の促進などもみられます。
子供がたばこを早いうちから吸うことにより、ニコチン依存症になりやすく、意志が弱く喫煙しにくくなります。喫煙からやがてシンナーや覚醒剤などのドラックに興味を持ったりします。吸う年齢が早ければ早いほど、「がん」や「心臓病」などにかかりやすくなります。
たばこの害
ニコチンは、口のなかの粘膜から、じつに効率よく吸収され、たばこを吸って数秒以内に全身にまわります。ニコチンの少ないたばこに換えても、無意識にしっかり煙を吸って、ほとんど同じ量のニコチンを吸収しています。タ-ル(たばこのヤニ)は、ほとんど吸収されませんが、肺やのどにくっついて、ガンを引き起こします。一酸化炭素は、吸った煙の量に比例して血液中のヘモグロビンに結合し、全身の血管を細くしたり、動脈硬化の原因になるといわれています。軽いたばこに換えても一酸化炭素の量はかわりありません。
1 たばこを吸って数秒以内に、心臓にいく血管は細くなり、狭心症や心筋梗塞の引き金になります。
2 血圧は10%程度、上昇します。
3 悪玉コレステロ-ルを増やし、動脈硬化を促進します。
4 朝のむかつきの大きな原因です。胃潰瘍、十二指腸潰瘍の原因になりますし再発を繰り返すもとになります。
5 血液に粘りが出て、血管が詰まりやすくなり、脳血栓や脳卒中がふえます。
6 朝のせきやたんは、たばこの煙に含まれるいろいろな粒子(ごみ)が原因です。
7 慢性気管支炎や気管支喘息が誘発されます。
8 肺ガンは、ヘビ-スモ-カ-では、非喫煙者よりはるかに高い比率で発生します。
9 煙に直接触れるのどやしたのガンになるのは、ほとんどがたばこを吸う人です。
10 肝臓ガン、大腸ガン、膀胱ガンも、たばこで増える病気です。
11 においに鈍感になり、食べ物の味がわかりにくくなります。
12 肌の血流も減り、しわが増えて、肌の老化が早くなります。
13 子供に喘息やアトピ-があれば、まずおとうさんがたばこをやめてみるのが一番の治療法です。親が喫煙者である場合喘息は3倍になると報告されています。
14 妊娠したら、本人のたばこばかりでなく、夫のたばこの煙が胎児発育不全や流産の比率を高めます。
15 副流煙で同居する家族のガンは、1.5倍に増えます。
16 頑張りがきかなくなります。
17 肩こりが増えます。