オッズバランス編。
寸評。
ブエナビスタとアパパネの各世代の女王の初対決が注目される1戦。
人気は2強の図式だろう。
まずは1番人気のブエナビスタから。
これまでどんなレースでも、ほとんど崩れたレースをしたことがない、超G1級の馬。
唯一、崩れてしまったのが、前走のドバイWC。
超スローの中を最後方から追走する最悪の位置取り。
これがすべてで、直線も外には出さずに馬群を突こうとしたが、前が開かずにまともに追えなかった。
AWが合わなかったわけでもないと思うし、もちろん力負けでもない。
あんな下げた位置からしかレースが出来ないわけでもなく、作戦負けがすべてのレース。
それと馬の能力とは別に、ある意味最大の弱点であり不運は、固定できる鞍上がいないこと。
たとえば、テン乗りの騎手でなく、それまでのスミヨンが乗っていれば違ったと思う。
まだ、現時点では現役最強はヴィクトワールピサでもないし、他の4歳馬でもない。
この馬が最強だと思う。
それがG1とはいえ、牝馬相手のしかも去年勝っているレースを使うのはどうかと思うが、
今年は一応、アパパネという倒さなければいけない相手が居る。
ブエナビスタがこのレースを使う意味はアパパネとの対決に勝つ(1着になる)こと。
これしかない。
能力的にはアパパネよりは断然上だと考えているので、すべては海外遠征帰りの体調だけだろう。
1週前追い切りは強めに追ったことがあったにしても、ラストの伸び、手応えが悪かった。
そして、また鞍上が変わることだろう。
一流の岩田にしても、乗り替わりが多いことはそうそうプラスには働かないと思う。
一方のアパパネ。
3歳3冠牝馬。
世代最強牝馬。
ただ、勝ち内容からすると圧倒するようなものがなく、ブエナビスタ、あるいはその前の
ウオッカ、ダイワスカーレットなどの牡馬をも圧倒するほどの超G1級のイメージはないし、
そこまで強いとも思えない。
牡馬相手でも好戦は出来るだろうし、相手関係によっては勝つ可能性はあるかもしれない。
でもG1級であっても、超G1級でない。
ブエナビスタとの比較では格下。
ただ、基本的に2000mより短い距離が良いだろうし、マイルは特に良さそう。
距離適正で言えば、ブエナビスタ以上だろう。
あとは、アパパネは前走は一頓挫あったあとのレースで、万全ではなく、その点、今回は調子を上げて、
良い状態で出走できそう。
今週の最終追い切りは残っているが、状態面でもアパパネ有利か。
その他の馬は、その他大勢の脇役感は否めない。
少なくとも、ブエナビスタが普通の力を出せば、太刀打ちできる相手ではない。
ただ、アパパネならば逆転は可能性はあるだろう。
お互い勝ちを意識するはず。
無理するレースをする可能性もあるから、片方が1着でも、もう片方が2着になるとは限らない。
その辺にも付け入るチャンスはできてくるだろう。
まずはワイルドラズベリー。
決め手は抜群なものを持っているのは昨秋のレースで証明済み。
牡馬相手のマイルCSでも8着とはいえ0.5秒差。
牡馬相手の実績は牝馬限定戦での能力の大きな指針で、ある意味、ブエナビスタに次ぐものだろう。
前走は叩き台と割り切れるレース。
その負けによって、そんなには人気にならないはず。(それでも4,5番人気?)
マイル自体に勝ち鞍はないが、マイル適正は十分だろう。
不安要素としては東京(左回り)未経験は気になる部分はある。
ショウリュウムーンは前走は如何にも叩き台の捨てレースと思わせる臨戦過程とレース内容。
京都金杯を捨てレースにして、京都牝馬Sを勝った時と酷似した今回の臨戦過程。
1週前に栗東坂路で51秒台を出し、調子を確実に上げてくるだろう。
3歳時はG1では脆いところを見せたが、桜花賞は直線での位置取りの紙一重のものだったし、
能力というより不完全燃焼のレースの部分もある。
こちらもマイルベストなタイプだろうし上位評価。
アニメイトバイオは3歳の総合ポイント的な実績ではアパパネに次ぐ2番手な存在。
このメンバーならば上位の力はあるが、善戦タイプなイメージ。
また人気になると走らないタイプのイメージもある。
今回は3番手以下の中では上位人気が有力だから、その点でも微妙。
基本的にはG1での底力に欠けるタイプだと思う。
乗り込み量は足りているようだが、半年ぶりのレースでG1は有利でもないし、
人気になるようなら軽視したいタイプ。
アプリコットフィズは東京マイル巧者。
今年の2戦は惨敗続きだが、調教過程も本気だったとは思えなかった。
今週の最終追い切りは特に注目している1頭で、ここで攻めてくるようならば怖いかも。
あとはG1連対実績のあるブロードストリート。
鞍上が主戦の内田に戻るディアアレトゥーサ。
好調のコスモネモシン。
このレースと相性の良い阪神牝馬S上位のアンシェルブルー、スプリングサンダーもチャンスがある。
レディアルバローザは前走はあまりにも嵌り過ぎなイメージが強い。
その他大勢の中では力的に落ちるわけではないが、特別に強いわけではないので、
前走勝ちによって人気が被るようならば軽視したいタイプ。