「ノトキリシマツツジ」それは知る人ぞ知る能登の宝。
その頂点ともいえる大木が珠洲市大谷の池上家にあります。(昨年5月16日に取材)
大谷から狭い山道を5キロも上って道を間違えたんじゃないかと不安になる山奥に
池上家があります。ノトキリシマツツジはその裏庭の急斜面に忽然と現れます。
樹高4メートル・枝張り6メートルのツツジの大木は県指定文化財です。
しかも合わせて3本あります。成長の遅いキリシマツツジがここまでなるには
400年近くも経っているはずです。
「
のとキリシマツツジ・オープンガーデン」期間中は一般公開されており、
座敷にも上がらせて頂きました。ガラス板を載せた座卓にノトキリシマツツジが投影される粋な計らい。
すぐに奥様が「でがらしで申し訳ありませんがゆるりとなさって下さい」とおもてなしの一杯です。
ありがたく湯のみをひと口すするととてもおいしいお茶でした。雲のように覆う深紅は圧巻でした。
奥さまのお話によると幕末の頃、宇出津にあった大木3本を買い取り移植したそうです。
旦那さんはとても大切に手入れなさっていて、毎冬大雪の日には寝ずの番で雪を落としています。
ツツジとは思えない太い幹が10本も出ていてきめ細やかなお手入れの跡が。ご苦労が偲ばれます。
夕日差す頃、山のようなノトキリシマツツジの深紅の反射で2階の窓が赤く染まりました。
残像で目がおかしくなってしまいそうな凄さは伝えきれません。
ノトキリシマツツジを語るなら必ず訪れるべき所です。
いや、だれもが一生に一度は見るべきです。はい。
柳田のノトキリシマツツジは
こちら。