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ローマ帝国時代の大浴場が残る街、バース〈1〉ローマン・バース

2016-07-09 | 2015年秋、英国の旅
■2015年10月19日 続き■

ストーンヘンジを見た後は、
ローマ支配下時代に温泉地として栄えた世界遺産の街、バースを訪れました。

私がバースを初めて知ったのは、NHK教育の英会話番組「100語でスタート!英会話」という番組でした。
スキットの中に出てくる主人公がバースを訪れる回があったのですが、
風呂の"Bath"の由来になった街が実際にあると知って、妙に印象に残っていました。
(実際にはゲルマン語由来で元々そういう言葉はあったようです。)

そして最近「シャーロック 忌まわしき花嫁」のロケも行われたということで、
この機会に行ってみよう!と思い立ったわけです。
時間があれば実際に入浴出来るスパにも入ってみたくて…(結局時間がありませんでしたが)
今回の旅ではとにかく癒されたかったんですよねー。(苦笑)



ストーンヘンジからのバスでソールズベリーに戻り、バース・スパ駅までは電車でだいたい一時間弱。
このまま真っ直ぐ行けばカーディフに行けます。
カーディフ行きたい(笑)!でも今日のところはその途中で下車です。



ホームにいたキュートな子を隠し撮り。一緒に乗っていいんですね?



車内ではウォールナッツフレーバーのラテと、定番のクリスプ=Walkersのソルト・アンド・ビネガー味を旅のお供に。
席の間にゴミ箱があっておやつの片付けも楽々ですね。



緑の木々が流れていく車窓の風景を眺めていると、遠くの丘が馬にかたどられてる!?
そのうちに教会の尖塔や屋根の街並みが見えてきます。



そして無事に到着、バース・スパ!
駅から出ると、今まで見てきた英国の街並みとは一風変わった風景を見ることが出来ました。




一見してもう雰囲気が違うんですよね。
ローマの名残が色濃く残っているのでしょうか。
一旦衰退した後、ジョージ王朝時代に復興された街なので、
その頃の影響もあるかもしれません。



ちょっとした小道もオシャレ。
あちこちの店先に花々が溢れ、街を歩くだけでも心が躍ります。



こんなクラシックなおもちゃ屋さんも。
後でまた寄ろうと思っているうちに買いそびれてしまいました。残念。



写真左は、街の中心部にあるバース寺院。広場は観光客で賑わっています。
周辺はロンドンで見るようなメジャーなブランドのショップも並んでいるので、
観光地でもありますが、ショッピングにも時間が潰せそう。

ところで、私がまず目指すのはローマン・バース、2世紀から残る浴場跡です。



入場料は大人:15ポンド。 (2016年現在。)
日本語のガイドは入口で借りることが出来ます。
入ってみるといきなり…



おおおー!写真や映像で見たままの浴場だ!まさにテルマエロマエ!
この施設自体は紀元後に作られたものですが、温泉は紀元前から湧いていたものだとか。
このGreat Bathの深さは160cmだそうですよ。結構深い…



テラスからバース寺院の美しく存在感のある姿も拝めます。



テラスには9体の彫像が並んでいます。
真ん中がご存知、ガイウス・ユリウス・カエサル。右は一番かっこよかった(笑)ブリタニア提督のオストリウス・スカプラ。
この彫像はヴィクトリア朝時代の彫像作家George Anderson Lawsonによるものだそう。



おや? 一階には提督がいるみたいですね…



大浴場の横にはSacred Bathと呼ばれる少し小さめの浴場があります。
ここは特別ないわゆるVIP用のものだったんでしょうか。
今でも毎日46℃の温泉が117万リットル湧いてくるんだとか。



屋内に入ると、浴場の歴史を説明する展示物が2階から1階に渡って展開されています。
↓これは4世紀初頭当時の浴場の人々と建物を様子を紹介した模型。




身分の高そうな客人もいれば、マッサージ中の人も。
当然のことながら、お風呂に入りに来た人だけではなくて、何百ものもてなす人たちもたくさんこの場で働いていたんですね。



また、当時は浴場と隣接した女神を祀る神殿がありました。
スリス・ミネルヴァ神殿というこの神殿は、
現地のケルト人が崇拝した女神スリスと、ローマ神話の女神ミネルヴァを
同時に崇めてしまおう、とひとりの女神として祀っていた場所のようです。
元々、この街はバースという名がつけられるまでは、アクア・スリスと呼ばれていたとか。
アクア・スリス… その呼び名の方がはるかにかっこいいのに。



これは神殿の破風の部分。
断片的に残っていますが、この上からプロジェクション・マッピングのように、
当時の破風が映し出されるようになっています。



1階に残っている神殿の敷地の一部。ちょっとおどろおどろしい雰囲気です。
そしてこれが…




女神ミネルヴァの像。
頭の上の方がなくなっていますが、その顔は今でも輝きを放っています。

途中、温泉が湧き出て流れ出ている場所があったので、
そちらは動画で。どうしても湯気が撮りたかった!



そして浴場といえばサウナ。
このローマ浴場にもサウナ室があり、マッサージを行われたりしていたようです。



かなり暗い部屋なので少し画像を明るくしました。
そして、サウナがあれば水風呂も。



ここでは、浴場の中で雑談する男性たちの姿もプロジェクターで時折映し出されて少し明るい場所でした。



一通り見終えて外に出ると、Great Bathが目の前に。
近くで見ると、ちゃんとここも湯気が出ています。
写真にはなかなかうまく写らないですね。そして湯加減を見ちゃいけないのが残念。



下から見るとテラスにいる人や彫像たちがよく見えます。



やはり人気の観光スポットだけあって、浴場の周りは世界各地からやってきた人が絶えません。
実際入ってみたら、どんな湯加減なのかなー。



最後は温泉をテイスティング?できるコーナーがありました。
ちょっと怖いので(笑)舐める程度しか味わなかったのですが、あまり覚えていません。
温度は42度なので、紙コップを手で持っていると心地よくなる暖かさでした。

最後はお土産やさんで絵葉書とラベンダーの石鹸を購入。
(絵葉書は現地で書いて、ストーンヘンジで買った国際切手を貼って父に送りました。)
レジの女性がまたしても冷たい接客で、やはり観光地のレジ係はストレスが接客に出るんだなと確信…

さて、バースは浴場だけではなく、街並みも美しいことで有名です。
次回はバース街歩き編です。

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