あざみの気まぐれ日記

備忘録のつもりで書いています。

90歳の方の個展

2016年04月14日 | 日記

 

市内在住の橋迫元就さんという90歳の方が観光交流プラザで

絵の個展を開催されていると聞き行ってみた。

ずっと農業をされてきた方だが72歳から絵を描き始めたとのこと。

拝見してびっくり!どの作品も写実的でとても素直でみずみずしい。

そしてとても力強い。

加齢による衰えなどみじんもない。

素晴らしかった。

 

 

入口のところにご本人がいらっしゃった。

とても90歳には見えない。

きりっとしていて、青年のような清々しいオーラがあった。

 

 

まだ私にも伸びる可能性があるかも?

老け込まずに何かにチャレンジするべし!

 


ちょっと詩などに触れてみたい気分

2016年04月14日 | 日記

 

春のせいなのか、詩などに触れてみたい気分…。

 

 

「わたしを束ねないで」  新川 和江

 

わたしを束ねないで

あらせいとうの花のように

白い葱のように

束ねないでください わたしは稲穂

秋 大地が胸を焦がす

見渡すかぎりの金色の稲穂

 

わたしを止めないで

標本箱の昆虫のように

高原からきた絵葉書のように

止めないでください わたしは羽撃き

こやみなく空のひろさをかいさぐっている

目には見えないつばさの音

 

わたしを注がないで

日常性に薄められた牛乳のように

ぬるい酒のように

注がないでください わたしは海

夜 とほうもなく満ちてくる

にがい潮 ふちのない水

 

わたしを名付けないで

娘という名 妻という名

重々しい母という名でしつらえた座に

坐りきりにさせないでください わたしは風

りんごの木と

泉のありかを知っている風

 

わたしを区切らないで

,(コンマ)や .(ピリオド) いくつかの段落

そしておしまいに「さようなら」があったりする手紙のようには

こまめにけりをつけないでください わたしは終わりのない文章

川と同じに

はてしなく流れていく 拡がっていく 一行の詩