ATSUー歴女(おばさん?)のひとりごとー

見たこと・聞いたこと・ちょっと調べたこと,気ままに「My 日記」として書いています。

~じごくへようこそ~:兵庫県立歴史博物館歴史工房

2017-12-23 16:49:55 | 日記 博物館・美術館...
今年,学芸員になりたての若い先生が企画された展示です。

無料で見ることができる常設展の中にある歴史工房というコーナーで
展示替えがあり,
この
「じごくへようこそ」が始まりました。

パッと見て,ドキッとするような黒い背景に書かれた
「じごくへようこそ」の文字。

それだけで,地獄!という気がします。

展示されているのはわずか4点ですが,
私にとって面白かったのは
「善悪地獄極楽双六」です。
安政5年(1858年)のものですが,
以前,展示されていた妖怪の双六やカルタ同様,
地獄は怖いような,
半ば信じ,半ば信じず,
いや,面白がって,
地獄も双六かしら?
と思うと,
江戸時代終わりごろの庶民の姿が目に浮かぶようです。

『往生要集天保版』という本では,
阿鼻地獄の場面(イラスト)が開かれていて,
火をはく銅の犬の横を
落ちていく人が描かれています。
(あ,人が焼かれている!おお~!怖い!)

そこで思ったのです。
あれ?いつも展示している
熊野勧進十界曼荼羅では,あんな犬がいたっけ?

と思っていたところに,今回の展示担当の学芸員の先生が来られました。

質問すると,
両方を見ながら,お話してくださいました。
簡単に言ってしまうと,
熊野勧進十界曼荼羅の方は,
地獄をそこまで詳しく描いていないということです。

「ありがとうございました。」とお礼を言ったころ,
お客さんがたまたま通りががって,
私も解説が聞きたい,とのことで,
熊野勧進十界曼荼羅の解説も
お客さんと一緒に聞きました。
(熊野勧進十界曼荼羅のことは,別のページに書いたと思うので省きます。)

学芸員の先生が戻られてから,
そのお客さんと話をしていました。

地獄極楽の双六を一緒にしながら遊び方の解説をしたり,
地獄の本を紹介させていただきました。
(はい,私も,これでも歴博ボランティアですから。)
とても喜んでくださり,
私もうれしかったです。


後でいただいた解説のプリントには,

「六道とは?」
六道とは生前の行いによって生まれ変わる,
6つの世界(天道,人道,阿修羅道,畜生道,飢餓道,地獄道)のこと。
この苦しみに満ちた世界で迷いのあるものは輪廻し続ける。

そして,
源信の『往生要集』のことに軽く触れ,
展示の解説。

2枚目は,
「地獄の行き方」と題して,
歴博に常に展示している熊野勧進十界曼荼羅を例に地獄に行くまでを解説。


実はこのプリントは帰る前に直接学芸員の先生から頂きました。
丁度印刷しているところに出くわしたので。
このプリントいただいた人第一号(?)です,私。

この展示,3月ぐらいまでやっているので,
次回以降,
「善悪地獄極楽双六」に書かれている文も読んでみたいです。
仮名文字,解読,がんばろう!





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