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S家の別宅

夫婦ふたりきりになりました。ふたりの生活をこれから楽しみたいなと思います。

他人の街だ・・・

2008-01-22 17:08:08 | Weblog
1月19日の夜中に義父は、亡くなりました。

お父さんとわたしは20日の朝、車で仙台にぶっ飛ばしていきました。

行く時、合津の磐梯山が雪をかぶってとてもきれいでした。
空はとても青くて、雲は夢のようにあって天気のいいきれいな日でした。
そのきれいな山を見ていたら涙があふれて仕方なくて、となりでお父さんも泣いていた・・・
こんな美しい日にじいちゃんは死んだんだなあ・・・・

じいちゃんが容態が悪くなったのは15日からでもうまったく何も食べられなくなり、わたしたち家族が3日のお正月に行ったときはまだ、酸素は吸入していたけど、庭でゴルフのクラブを振って笑ってたのに・・・・・


じいちゃんの日記は1月14日まで書かれていた。

1月13日に
「はじめて紙オムツをした。自然に生きていくことはけして恥ずかしいことではない。やわらかい心、かたよらない心で。どんど焼きがすんで正月も終わった」
と記されていた。


じいちゃんの日記をおばあちゃんに許可をもらってわたしは家に持ってきた。

ていねいに読みたかったので。

ご住職に枕経をあげてもらって、少したって大学病院の車が献体するじいちゃんの遺体を引き取りにきた。
みんなで見送ってしまったら、もう家はがらーんと空虚になった。

じいちゃんは献体する手続きを自分でしていたので、お骨もいつ還ってくるかわからないからお葬式はしないようにと手紙に書いてあった。


お父さんとわたしは次の日仙台を後にした。
「おやじがいない仙台は、なんだか生まれ育ったところなのに他人の街みたいだ」
とおとうさんがぼそっと言った。

わたしも何度もきている仙台の街が大好きだったのに、じいちゃんがいなくなったとたん、まったく違う町に見えた・・・

淋しい淋しい街になってしまった。

さよなら・・・大好きなおとうさん。
私の父が死んだ時と同じに、ぽっかり大きな穴が身体の中にあいてしまった・・・