S家の別宅

夫婦ふたりきりになりました。ふたりの生活をこれから楽しみたいなと思います。

7日間の演劇生活

2016-09-12 14:56:52 | Weblog
仕事が終わってからの3時間の稽古が5日間、土曜日は朝から1日の通し稽古、そして昨日の本番と、

私の初めての1週間の演劇生活が終わりました。

劇団の方が、ずっと稽古だけがいいと冗談まじりに言ってましたが、その意味がわかった気がしました。

稽古は脚本を書いた岩崎さんが演出もしてくださったのですが、演出家ってこういう仕事なんだと私はすごく新鮮でした。

ほんの一瞬のしぐさや台詞はこういう気持ちなんだということをたたきこまれました。

途中、声がかれたりしてのど飴持参で不安要素もたくさんありましたが、本番はあっというまに終わってしまった気がします。


普段、詩をかいている私は、自分の感情を外側に置いて言葉をだしていきますが、演劇は台詞のなかにその感情の細かなニュアンスを

きちんと表現して役の人物の感情を自分のものにしていかないといけないので、初めての世界は新鮮でした!

そして劇のなかで会話する相手の演じ手の方の感情が伝わって、自分の台詞の感情もできたりするので、演劇はみんなで作り上げて

いく世界でした。


知らない世界を体験できたことはありがたかったです。

終わってからスタッフの方と片付けをして、舞台とはなんとたくさんの裏方さんの力で成り立っているのか・・・と

いうこともわかって音響の方や照明の方たちにとても感謝しました。

みんなで夜打ち上げをしましたが、演劇人はものすごく熱い人たちでした。

お酒が入って演劇論をたたかわせる所は、以前、倉橋さんたちと真夜中まで詩論を言い合った雰囲気に似ていました。

まるで昭和みたい・・・?な熱さです!

岩崎さんが、最初の日に言われた言葉が残っています。

「ここからは遠い国」は岩崎さんがオウムの地下鉄サリン事件のあと書かれた脚本で戻ってきたオウムの信者だった長男を中心にした

ある家族の話ですが、

「オウム信者になる人も、ある意味、演劇をやろうという人も、生きづらさを感じている人かもしれない」と。

それは、たぶん詩を書く人間もそうかもしれません。

この時代やこの世界に、どこか違和感というか生きづらさを感じてしまう人。


私もそういう人間のひとりでしょう。

楽しかったです!

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