令和5年2月15日
石破茂氏、10年ぶり予算委で質問
自民党の石破茂元幹事長は15日、衆院予算委員会で約10年ぶりに質問に立ち、岸田文雄首相に防衛政策の基本姿勢をただした。
予算委は一問一答形式が慣例だが、石破氏は一括して質問して、まとめて答弁を求める本会議のスタイルで臨んだ。
30分の持ち時間のうち、質問に約24分を費やして「石破節」を披露。
首相の答弁時間は10分程度となったため、充実した質疑にはならなかった。
衆議院インターネット審議中継 (shugiintv.go.jp)
2月15日 9:00~9:34
石破氏は、2023年度から5年間の防衛費を総額43兆円に増やす政府方針について、「なぜ大幅増額するのか、
なぜ43兆円なのか。きちんと国民に説明して得心してもらう、それが政府の責任だ」と迫った。
首相は「現実的なシミュレーションを行い、十分ではなかったミサイルや弾薬も必要な数量を積み上げた」として妥当性を強調した。
政府が反撃能力(敵基地攻撃能力)の手段とするため、米国製巡航ミサイル「トマホーク」の購入を検討していることも取り上げた。
石破氏が「トマホークは速度も遅い。本当に有効なのか」と問うと、首相は「導入するトマホークは最新型だ。
さまざまな観点から評価した上で導入を考えている」と反論した。
米国の核兵器を日本に配備して共同運用する「核共有」に関しても、石破氏が「核共有は非核三原則に抵触しない形で可能だ」と持論を展開したのに対し、
首相は「核共有は非核三原則や原子力基本法をはじめとする法体系との関係から認められず、政府として議論することは考えていない」と改めて否定した。
予算委はNHKがテレビ中継することが多く、国会の「花形」とされる。
石破氏が質問するのは幹事長だった13年10月以来となった。
その後は、地方創生担当相などで、政府側の答弁を担うことはあったが、16年に閣僚を外れてからは、質問する機会がなかった。
岸田総理答弁