メロンにスイカ、サクランボにとうきび、色々美味しい季節になりました。
この時期我が家では稲が良く根付くように願ってタコもよく食べるんですよ
さて本日の昼の部は理論学習として
札幌盲ろう者福祉協会から理事をお招きして
ろうベースの盲ろう者についてと題し
耳が聞こえない目が見えない人の日常はどのようなものなのか
実際に体験も交えてお話しいただきました。
講師はろうベースの盲ろう者(先に聞こえなくなりその後だんだん見えなくなった)
ということで通訳介助員の方は二人おり
一人は我々に講師の手話を通訳してくれる方
もう一人は講師に我々の反応や意見を触手話で伝える方です。
いつもの講演とはそこが違いますが
講演は終始穏やかで優しい空気に包まれ、講師のお人柄を感じました。
盲ろうの原因は生まれつきや病気など人それぞれ違い
また聞こえ方や見え方もまちまちですが
社会生活では自ら得られる情報が極端に不足しているため
危険が多く冬は道幅が判断できず外出をためらうことが多くなり
交流も少なくなってしまうそうです。
「仲間に会いたい‼ でも、会いに行けないし、会いたい人に会っても気が付かない!」・・・
この言葉は胸に刺さりました。
我々はどのようにかかわっていったらよいのでしょうか?
実際に盲ろう者の環境を体験してみました。
先ずは、教室の後ろの空間に立ってしっかり目を閉じました。話はせずに沈黙の暗い時間が続きます。
私は数秒で足元がふらつき不安を感じたので、
少し足を開き安定を保とうとしていた時、
不意に横からドンと押され
とてもびっくりしました。
「今のは何?!」暗黙はほんの一分程度の時間だったそうですが長く感じ
目を開けた時はほっとしました。
何も聞こえなく周囲の様子が分からないということは大変な不安を覚えます。
次に、片方の目の中心に一点だけ穴が開いている眼鏡を付けて。
弱視(ほんの少しだけ目が見える人)体験を二人一組でやってみました。
これがまた非常に視野が狭く、相手の手話を見ようとすると
3m以上離れる必要がありました。
これでは障害物があれば会話ができませんね。
加えて、相手が手を広げたり移動したりすれば視野範囲からすぐ消えてしまいとても不便で苦労します。
このような盲ろう者の厳しい環境の中、
講師は「聴覚障害支援センターほほえみ」に通って職業訓練したり
手話サークル活動に参加したりと
人との交流を大切にそして楽しみに活動しておられます。
私たちとの会話は触手話を使い分からない時は
手のひらにひらがなで書きます。
手のひら書きにもルールがあります。
先ずは、正面に立ち優しく触れます。
手のひらを一マスとして大きくゆっくり話し手の人差し指で書きます。
小さい「や」「ゆ」「よ」は下の方に、正しく伝わった時は〇、間違っている時は×と。
さっそくこの触手話を使って参加者全員が一人一人自己紹介しました。
手から手へ情報が伝わる優しい時間で、皆自然と笑顔になります。
札幌市では盲ろう者が一か月に30時間利用できる通訳介助員制度があります。
しかし情報センターに往復するだけでも3時間要してしまう等
買物や他の用事を合算すると調整が厳しく、また通訳介助員も探すのが大変で不足しているのが現状です。
そこで、サークル活動ではサークル員がボランティアで
送迎してくれるためとても助かり感謝しておられ
先日はJRや地下鉄、バスと乗り継いで南区の芸術の森まで行ってきた事を
とても嬉しそうにお話し下さいました。
手と手の触れ合いは勇気と活力を与えてくれるのですね。
あっという間の1時間半でした。
最後の質疑応答で、講師の楽しみは読書だとおしえてくれました。
ブレイルセンスという機器を通じて本をダウンロードし点字で読んでいるそうで
私たちにも見せてくれました。
使いこなすのも難しそうで素晴らしい努力です。
私もこれから街中等でお会いした時は、やさしくトントンと声を掛けますね。
理論学習はこれで終わりましたが、ここからが昼の部の良い所!!
さぁ~みんな~!ほほえみ食堂でランチタイム
講師との会話はランチを食べながら更に続きましたよ。
追記
今日はとても大切な経験を致しました。
今回の理論学習を担当したお二人の会員に感謝しております。
ありがとうございます。
クレア