リターナブル瓶のコーラやオレンジジュースは1980年代までは当たり前に見られました。現在でも、飲食店やホテル向けなど根強い需要があり、200mlリターナブル瓶用の新型自販機も一部で見られます。これはその瓶用の自販機でコカ・コーラと同時に売っていたウーロン茶の煌で、1998年の発売以来のコカ・コーラの隠れたロングセラー商品です。
リターナブル瓶全盛期に無かったのが、このウーロン茶の瓶飲料。清涼飲料水として、缶入りウーロン茶が日本で発売されたのが1981年で、徐々に広まっていき、ペットボトルや缶で普通に飲まれるようになったのは1980年代後半から1990年頃あたりではないかと記憶しています。ウーロン茶が一般化した1990年代には、すでにリターナブル瓶の清涼飲料水や自販機は珍しいものになっていました。
ところで現在、リターナブル瓶のウーロン茶は調べた限りでは、サントリー、キリン、サッポロ、アサヒ、コカコーラ、チェリオがラインナップしています。サントリーとサッポロ(ただし業務用とは異なる製品)は現在でも一般向けにウーロン茶の販売を続けていますが、それ以外はリターナブル瓶や業務用、一部スーパーマーケットのみの流通のようです。自販機などの一般向け発売もサントリーとサッポロ、キリン、コカ・コーラ以外では、あまり記憶がありません。
飲食店やホテルの宴会や会食などで、アルコールが飲めない人向けにウーロン茶は根強い需要があり、コーラ等の炭酸飲料やオレンジジュースと同時に納品する関係か、各社ともそれなりの需要があるようです。
余談ですが、このリターナブル瓶の飲料、かってのメインストリーム商品で、現在は後継の商品が出てきて、自販機などでは一般販売が終了した製品が、ここだけで健在のケースが見られます。
キリンはトロピカーナシリーズや小岩井シリーズ以前のオレンジジュースのきりり(ただし、きりりより更に前のオレンジジュースのキリンオレンジとの事実上の統合商品となるキリンオレンジきりり)、コカコーラはミニッツメイドQoo以前のHiCオレンジなども健在です。また今も自販機やコンビニで健在のキリンレモンですが、リターナブル瓶のバージョンだけ、古いレシピで製造されています。
このコカ・コーラ煌もかっては自販機などで普通に見られ、後継品が何度か発売されましたが、現在ではスーパーなどでの2Lペットボトル販売と、200mlリターナブル瓶のみ残っています。