トラ・イアン・グルの部屋

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仙台在住で大の阪神ファン

大人は泣かないと思っていた 寺地はるな

2018-12-20 05:05:00 | 本 2018年
寺地さんの作品は
「架空の犬と嘘をつく猫」以来
どちらも家庭の話


時田翼 32歳 

耳中市肘差に住む
過疎化の地

停年退職した父親と二人暮らし

耳中市農業協同組合に勤務している
一人息子で趣味はお菓子作り


母親は翼が大学生の時に家を出て
後から離婚届けを送ってきた

今は友人と会社を設立
ある程度成功している

そしてこの話は翼と
その周りの人々の話

母親 翼に片思いしている同僚
翼の家の隣人の孫
親友
その親友の父親


離婚あり
デキ婚あり
介護あり

どこにでもある話と言えばそれまで

限界集落をもう少し突っ込んで欲しかったかも

印象に残っている個所

夫の言いなりになって暮らしていた妻
(親友の母親)

「結婚してからずっと飲みこんできたあなたへの文句が
まだまだあるのよ
それ全部死ぬ前に伝えてしまいたいから
とにかく長生きしましょう お互いに」

だからきっちり精密検査を受けなさい
ということなんだけど

それでハイハイと聞くような夫なら
もっと前に対処すればよかったのに
という気がしないでもない

そして翼とくっつくのはこっちか!
と少々がっかりしたけど
表紙の絵がそれを物語っていた

特にハラハラもドキドキもしないストーリーで
読んでいるときは気軽に読めるが

自分の周りの方が
もっといろいろストーリーがある感じ

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