DAILY DESIGN.

      

TOYOTA iQ(アイキュー)

2009-01-19 | デザイン

トヨタから出た話題の小型車「iQ」の実車を先日やっと見れた。
見たのは写真とは違う赤いボディのiQだった。


2008年度のグッドデザイン大賞と日本カー・オブ・ザ・イヤーを
獲得しているこのクルマ、正直に言うと登場してから写真で見る限り、
なんでこれがグッドデザインの大賞かずっと疑問だった。

しかし今回実車を見て…もやっぱりその考えは変わらなかった。
一体どこが良いデザインなのかな?

いや、すごいと思う事はいくつもあるんだけど。

最大の特徴であるエクステリアのそのコンパクトさ。
4名乗車出来るにもかかわらず全長が2985mmととても短く、
そのコンパクトなボディの中に、高燃費と安全性、走行性を実現してるのは本当にすごいと思う。

技術的には文句はつけようがない。
けどそこで脚を引っ張ってるのがスタイリングじゃないかな。
パッケージングとデザインが何かうまく融合していないというか。

トヨタのHPに書いてあったコンセプトで気になった一文、

以下抜粋
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1.自然界の造形美を活かしたデザイン

・巻き貝や波紋などを基に造られた数理モデルを用い、
 自然界の造形美を活かした線や面を内外装デザインに採用

・海中を優雅に舞うマンタをモチーフとしたセンタークラスターや
 ドアトリムにより、質感ある室内空間を演出
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「プレミアム・コンパクトカー」という製品を作る際に、
この自然界の造形美やマンタをモチーフにしてデザインするのが
本当に最善だったのかな?って気がする。

まあデザインコンセプトは往々にして後付けだったりするから、
鵜呑みにはできないけど、複雑なデザインモチーフとか質感が
どう見ても洗練されたプレミアムコンパクトカーには見えないですよ。

※特に気になったのがインテリア。
 内装はハンドル形状、センターパネルの造形、ドアノブ形状など等、
 色んな部品形状が煩雑でプレミアムというよりもチープなスポーツカーのような印象を持った。
 その中でも一番悲しいのは後席のヘッドレスト。
 ぺっちゃんこで最近の軽自動車のよりもめちゃうすーいです…
 こんなので本当に頭の安全はあるんかいな?


とまあ色々書いたけど、実際市場での反応が楽しみな商品です。
激戦区の日本のコンパクトカーの中でどれだけ売れるのか。

勝てば官軍じゃないけど、上記のような色んな話題も手伝って、
文句言わせないくらい売れちゃうのかもしれません。