DAILY DESIGN.

      

INFOBAR2

2007-12-25 | モバイル

au秋冬モデルの中での注目モデル「INFOBAR 2」

au design projectの集大成というか原点回帰というか、
プロジェクト第1弾「INFOBAR」から第7弾「INFOBAR 2」で何となく一周した感があります。


今回のモデルの何がすごいかっていうと、
前モデル「INFOBAR」と比べてデザイナーの意志が形状に忠実に再現されているのがすごい。
ほとんどコンセプトモックのまんま作られています(実際はちょこっとだけ寸法が違うらしいけど)

デザインアイデアは…
手に馴染み、ポケットにもするっと入るそのかたちは、まるで四角い飴が口の中で溶けはじめたかのよう。
キーもディスプレイも突起のない、なめらかで美しいかたちを創りだしています。 との事。

説明のとおり、シームレスなシルエットで普通のケータイとは一線を画した美しさがあります。
飴が溶け出したっていう表現、ケータイにそういうイメージを持たせるところが、
いつもながらに深澤さんの上手いとこだなっと。


スペック的にも前回のような妥協点はなく、ハイエンドとはいえないまでも充実した機能を持っていて、
今までデザインケータイ(この言い方は嫌いだけど)は機能はちょっと我慢っていうイメージがあったけど、
このモデルは個人的には文句はないです。

かなり完成度高いです。


ただしコンセプトどおりの仕上がりという事で、
そのことによってのデメリットもいくつか。

一つ目は、テンキーが(特に下のほうが)すごい押しにくい部分。
全体の形状の統一感が優先されすぎて、かなりユーザビリティを犠牲にしている感じがします。

カーソルキーも他のキー面と同一の面にあるので押し間違いが頻発します。


もう一つは手に持ったときの問題。
大きさも前回よりもかなり大きく、しかも角がないやわらかな曲面によって構成されているので、
手からつるっと落としてしまいそうで、取り扱いにはかなり気を遣わないと駄目そう(少なくても僕は)

ケータイなんて日常の中で結構ガシガシ使用するから、
高級調度品とか腫れ物に触るような使い方になるのは人によってはストレスになりそう。


とまぁいくつか問題もありそうだけど、
このデザインの美しさは使っても持っているだけでも満足感を感じそう。


最近auの不調を耳にするけれど、
他キャリアの商品と比較してもかなり魅力的な一台だと思います。

SoftBank 920SH

2007-12-11 | モバイル

その筋の仕事をしててこんな事を言うのも?だけど、
ケータイの進化の早さにびっくり。

前のケータイを使用してから1年半とちょっと。
その間にもえらい進化しています。

まずは液晶。
前の904SHでもたいがい綺麗さに驚いたけど、今度のもまた綺麗です。
まるでモックに入っているプリントされた写真を見てるみたいな精細感とコントラスト。
3.2インチの大きさももはやケータイの枠を超えてるような。

その綺麗な液晶を持ちつつも、
メール、ウェブ、メニューの操作性ももっさり感がなく、快適の一言。
アンテナの入りも前の機種とは比べ物にならないです。すげー(-o-;)

それからその薄さ。
ワンセグ、フェリカ、3.2メガのデジカメ、サイクロイド回転機構の3.2インチワイド液晶と、
多機能なのに薄さは18ミリ(もっとも薄いところで14.7ミリ!)とコンパクト。
う~ん、信じられない。


薄くするために電池の容量とか、光学ズームレンズとか、インカメラとかをとっぱらっているけれど、
使用頻度から効率的に取捨選択されていってて、普通にスマートに進化しているなと感じました。

インカメラなんて普通に使うこと無いと思うけど、やっぱりいるのかな?


最近薄さ等のスタイリッシュさをキーワードにした端末が増えてきたように思うけど、
(というかキャリアがソフトバンクを先頭にそういう方向を一斉に向きだした)
それってケータイという存在が生活に溶け込みきったサインのように思う。

余計な主張なんかせずにすっきりと横にあればいい、というような存在になったのかな。

そういった最近のラインナップ群はデザイナーからすれば、
何となくデザインが横並びで面白くないけれど、
客観的立場から見ればケータイなんてそういうアイテムでいいという気もします。


ケータイの未来。
今までの10年で急激に進化してきたけど、これからの10年でどういう風になるか楽しみだ。

きっと想像もしないくらい変化してしまうんやろな~。

MEDIA SKIN

2007-04-05 | モバイル

au design projectの6番目の製品となる MEDIA SKINです。
デザインは今日本で最も活躍してるデザイナーの一人、吉岡徳仁さん。

「デザイナーズケータイよりアートケータイ」
「誰もが全身で感じる事ができるようなもの」

吉岡さんがいうように、最初に手に触れたときに
今までのケータイの質感と異なる触感があります。

表面にはシボ加工が施してあって、その上から各色に合わせた塗装がされています。
オレンジと白はファンデーションで利用される特殊シリコン粒子が、
黒はしっとりと触り心地のウレタン粒子が塗装してあり、
これが触感の正体のようです。

一昨年のデザイナーズウィークに展示されてから心待ちにしていて、
ようやく店頭で触った時は、正直イメージしていた感じとは少し違っていたけれど、
量産品でこのクオリティはすばらしいな、と思います。


実機を使用した感想としては、外観はスマートで、
カラー部分と液晶部分の黒のコントラストがとてもかっこいいです。

開いた時にそのコントラストによって生まれる細い額縁が、
今までのケータイにない新しさとスタイリッシュさを感じます。

持ってるだけで絵になるケータイだと思います。


マイナス点は、フリップの内側に存在するキー。
キーははっきり言ってかなり「押しにくい」の一言です。

縦が短いのは慣れるまで我慢して押せそうだけど、
結構ストレスになるのが横方向に「長すぎる」部分。
フリップが思ったよりも邪魔でさらに押しにくいなあ。

男の僕だと何とか押せるけど、手の小さい人とかは大丈夫かな?と。
ああでも、爪の長い人は指を横に寝かして押すらしいので、
逆に押しやすいのかも…。

あと、クリアキーとカーソルキーの大きさのバランスが
押し間違えやすく出来ている気がする。ちょっと漢字変換で下を押すと、
間違ってキャンセルみたいな事が何回か起こりました。ストレスです。


デザイナーズケータイって他にはないかっこよさはあるけれど、
こういったユーザビリティ(平たく言えば使いやすさ)にも
もう少し重きを置いていいんじゃないかなと、ここ最近思うわけです。

かっこいいだけじゃあそろそろ難しい気がします。
でも使いやすいだけでも難しい気がします。

デザインって本当に難しい。。