Pancreatic cancer cells find unique fuel sources to keep from starving
August 10, 2016
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/08/160810141934.htm
膵臓の癌細胞は、周囲の『サポート細胞』にグルコースの代わりとなる栄養源を供給させるよう命令することによって密集した腫瘍内での飢餓を回避する
この発見は癌細胞とマウスで実施された研究によるもので、8月10日のNature本誌で発表された
研究を主導したのはニューヨーク大学ランゴンメディカルセンター、ハーバードのダナ・ファーバー癌研究所、そしてミシガン大学メディカルスクールの研究者たちである
この結果は膵臓癌の独特な能力に焦点を合わせたもので、血流から供給される酸素とグルコースが不足すると膵臓癌細胞は周囲からエネルギーを探し集めるscavenge for energy
腫瘍の内部では細胞の異常な増殖が利用可能なリソースを急速に消費し尽くすために、そのようなことが起きる
今回の研究では、膵臓癌細胞が膵星細胞/pancreatic stellate cell(PSC)にシグナルを送ることが初めて明らかになった
膵星細胞とは膵臓内で構造的なサポートを提供するために様々な物質を分泌する細胞である
このシグナルは膵星細胞を構成する細胞の一部を分解させて、アラニンなどのアミノ酸を分泌させる
このアラニンを癌細胞は取り込んでミトコンドリアへと送り、グルコースの代わりの燃料源として使うのである
「我々の研究は膵臓癌が燃料を別のやり方で使うだけでなく、その燃料を他の癌よりもはるかに効率的に周りから集めるscavengeというさらなる証拠をもたらす」
責任著者corresponding authorのAlec Kimmelman, MD, PhDは言う
彼はランゴンのローラ・アイザック・パールマターがんセンターで放射線腫瘍学部の部長chairである
「この研究は腫瘍と膵星細胞との間の新たな種類のクロストークの存在を確立する
この知識は、膵臓癌に独特な驚くべき代謝的な柔軟性に干渉する薬剤のデザインを助けるかもしれない」
飢餓に直面して
Faced with Starvation
膵臓癌細胞が低栄養な環境でも増殖し続けることから、研究チームは膵星細胞が腫瘍細胞に燃料を供給fuelしうるのかどうかを特定しようとした
実験の結果、実際に膵星細胞は代謝産物metabolitesを分泌しており、癌細胞のミトコンドリアの代謝は20から40パーセント増加し、癌細胞の増殖を増大させていた
チームは次に、分泌された代謝産物の内のどれが癌細胞によって取り込まれてミトコンドリアの代謝の増加を促進しているのかを解明しようとした
分析されたおよそ200の代謝産物の中で、アミノ酸のアラニンとアスパラギン酸だけがこのパターンに一致しており、そしてアラニンだけがミトコンドリアの代謝と腫瘍細胞の増殖を著しくsignificantly増加させていた
チームはさらに、アラニンを構成する炭素分子を標識することで癌細胞がどのようにしてアラニンを使っているのかを確認した
分析の結果、膵臓腺癌細胞pancreatic adenocarcinoma cellsはアラニンを関連する代謝産物に変換し、それをトリカルボン酸回路/tricarboxylic acid cycle(TCA回路)に供給feedしていた
TCA回路は別名クエン酸回路と呼ばれ、ミトコンドリアのエネルギー産生の最初の部分を構成する一連の反応のことである
重要なことに、アラニンをミトコンドリアで使うことによって腫瘍細胞はグルコースを別の重要な経路、例えばDNAの材料building blocksを作るような経路へと転用できるようになっていた
加えて、チームは癌細胞がまだ未知のファクターを分泌してシグナルを送り、膵星細胞にオートファジーというプロセスを促進させて、もっと多くのアラニンを供給するように指令を出していることを突き止めた
オートファジーは細胞の生命にとって基礎的なものであり、損傷した細胞の一部を小胞へと包んでリソソームへと向かわせて融合させる
この融合した小胞(オートリソソーム)でタンパク質と脂質は分解されて代謝産物に変化し、リサイクルされて新しいDNA鎖や細胞膜が作られる
癌細胞はこのような材料がなければ、手持ちの材料building blocks on handだけで増殖することは不可能である
研究グループはこの代謝的なクロストークの腫瘍の増殖に関する重要性をマウスでテストした
膵星細胞によるアラニンの分泌はオートファジーに依存しており、遺伝学的な技術を使って癌モデルのマウスの膵星細胞で選択的にオートファジーを阻害すると、腫瘍の成長は強く抑制された
NYUランゴンのDafna Bar-Sagi, PhDが率いた過去の研究では、膵臓癌細胞はその表面上に小胞vesiclesを形成して近くを浮遊するタンパク質を捉え、それをマクロピノサイトーシスmacropinocytosisというプロセスで細胞内に引き込むことが判明している(※)
Bar-SagiとKimmelmanは共同で研究を進めcollaborate、マクロピノサイトーシスとオートファジーという2つのプロセスが協力cooperateすることで 周りから集めたタンパク質と脂質を飢えた癌細胞のリソソームへと送り届けるのかどうかを解明しようとしている
※http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23665962
"Macropinocytosis of protein is an amino acid supply route in Ras-transformed cells."
「水酸化クロロキン/hydroxychloroquine(HCQ)という薬剤を使った臨床試験がいくつか進行中である
HCQはリソソームを阻害するとされ、これはオートファジーとマクロピノサイトーシスを両方とも抑えるかもしれない」
Kimmelmanは言う
「これら早期の試験からはいくつかの有望な結果が報告されているものの、我々はさらに強力で特異的なオートファジー・リソソーム阻害剤が開発されることを期待している」
http://dx.doi.org/10.1038/nature19084
Pancreatic stellate cells support tumour metabolism through autophagic alanine secretion.
Abstract
膵管腺癌/pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC) は悪性の疾患であり、ストロマの極度の線維症的な応答と代謝の調節異常が特徴である (1, 2, 3, 4
PDAC生物学におけるストロマの役割は複雑であり、生物学的な状況に依存して様々に異なる重要な役割を演じる (5, 6, 7, 8, 9, 10
また、ストロマの反応は脈管構造vasculatureも損ない、非常に低酸素で栄養の乏しい環境を作り出す (4, 11, 12
そのような腫瘍はas such、その代謝的な必要性を支えるためにどのようにして栄養素を捉えて使うのかを変えなければならない (11, 13
今回我々はストロマ関連膵星細胞/stroma-associated pancreatic stellate cells (PSCs) がPDACの代謝にとって重要であり、それは非必須アミノ酸/non-essential amino acids (NEAA) の分泌を通じてであることを示す
我々は特に、以前記述されてこなかったアラニンの役割を明らかにする
PDACにおいてアラニンはグルコースとグルタミン由来の炭素を上回ってoutcompeteTCA回路に燃料を供給し、それはしたがって非必須アミノ酸の生合成、脂質の生合成に使われる
この燃料源の移行は、腫瘍のグルコースへの依存、血清由来の栄養素への依存を低下させる
それらは膵臓腫瘍の微小環境では限られている (4,11
さらに、我々はPSCsによって分泌されるアラニンがPSCのオートファジーに依存し、このオートファジーのプロセスが癌細胞によって刺激されることを実証する
ゆえに、我々の結果はPSCsと癌細胞との間の新たな代謝的な相互作用を明らかにする
この相互作用ではPSC由来のアラニンが代わりの炭素源として働く
この発見はこれまで評価されてこなかった膵臓腫瘍内部の代謝ネットワークを強調するものであり、そこでは厳しいaustere腫瘍微小環境における増殖を促進するために異なった燃料源が使われる
Figure 2: Alanine is secreted by stellate cells and is used by PDAC to fuel biosynthetic reactions.

a,
炭素代謝中心におけるアラニントランスアミナーゼ/alanine transaminases (GPT1/GPT2)の役割
グルコースglucose (Glc), ピルビン酸pyruvate (Pyr), 乳酸lactate (Lac), アセチルCoA/Ac–CoA, クエン酸citrate (Cit), α-ケトグルタル酸/α-ketoglutarate (αKG)
関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/991a30f257378e25e2ce5b7d9b0a0bf7
癌細胞は本当にグルコースで増殖するのか?
関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/f2c26e0f57a3ab816dc42885092e26cc
非小細胞肺癌はグルコースが欠乏すると代わりにPEPCKでグルタミンを使うようになる
関連サイト
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25511375
乳癌細胞は脳に転移するとグルコースに依存しない増殖を獲得する
参考サイト
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3545.html
>実は、がん細胞はブドウ糖しかエネルギー源として使えないことがわかっているのです。
は?
August 10, 2016
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/08/160810141934.htm
膵臓の癌細胞は、周囲の『サポート細胞』にグルコースの代わりとなる栄養源を供給させるよう命令することによって密集した腫瘍内での飢餓を回避する
この発見は癌細胞とマウスで実施された研究によるもので、8月10日のNature本誌で発表された
研究を主導したのはニューヨーク大学ランゴンメディカルセンター、ハーバードのダナ・ファーバー癌研究所、そしてミシガン大学メディカルスクールの研究者たちである
この結果は膵臓癌の独特な能力に焦点を合わせたもので、血流から供給される酸素とグルコースが不足すると膵臓癌細胞は周囲からエネルギーを探し集めるscavenge for energy
腫瘍の内部では細胞の異常な増殖が利用可能なリソースを急速に消費し尽くすために、そのようなことが起きる
今回の研究では、膵臓癌細胞が膵星細胞/pancreatic stellate cell(PSC)にシグナルを送ることが初めて明らかになった
膵星細胞とは膵臓内で構造的なサポートを提供するために様々な物質を分泌する細胞である
このシグナルは膵星細胞を構成する細胞の一部を分解させて、アラニンなどのアミノ酸を分泌させる
このアラニンを癌細胞は取り込んでミトコンドリアへと送り、グルコースの代わりの燃料源として使うのである
「我々の研究は膵臓癌が燃料を別のやり方で使うだけでなく、その燃料を他の癌よりもはるかに効率的に周りから集めるscavengeというさらなる証拠をもたらす」
責任著者corresponding authorのAlec Kimmelman, MD, PhDは言う
彼はランゴンのローラ・アイザック・パールマターがんセンターで放射線腫瘍学部の部長chairである
「この研究は腫瘍と膵星細胞との間の新たな種類のクロストークの存在を確立する
この知識は、膵臓癌に独特な驚くべき代謝的な柔軟性に干渉する薬剤のデザインを助けるかもしれない」
飢餓に直面して
Faced with Starvation
膵臓癌細胞が低栄養な環境でも増殖し続けることから、研究チームは膵星細胞が腫瘍細胞に燃料を供給fuelしうるのかどうかを特定しようとした
実験の結果、実際に膵星細胞は代謝産物metabolitesを分泌しており、癌細胞のミトコンドリアの代謝は20から40パーセント増加し、癌細胞の増殖を増大させていた
チームは次に、分泌された代謝産物の内のどれが癌細胞によって取り込まれてミトコンドリアの代謝の増加を促進しているのかを解明しようとした
分析されたおよそ200の代謝産物の中で、アミノ酸のアラニンとアスパラギン酸だけがこのパターンに一致しており、そしてアラニンだけがミトコンドリアの代謝と腫瘍細胞の増殖を著しくsignificantly増加させていた
チームはさらに、アラニンを構成する炭素分子を標識することで癌細胞がどのようにしてアラニンを使っているのかを確認した
分析の結果、膵臓腺癌細胞pancreatic adenocarcinoma cellsはアラニンを関連する代謝産物に変換し、それをトリカルボン酸回路/tricarboxylic acid cycle(TCA回路)に供給feedしていた
TCA回路は別名クエン酸回路と呼ばれ、ミトコンドリアのエネルギー産生の最初の部分を構成する一連の反応のことである
重要なことに、アラニンをミトコンドリアで使うことによって腫瘍細胞はグルコースを別の重要な経路、例えばDNAの材料building blocksを作るような経路へと転用できるようになっていた
加えて、チームは癌細胞がまだ未知のファクターを分泌してシグナルを送り、膵星細胞にオートファジーというプロセスを促進させて、もっと多くのアラニンを供給するように指令を出していることを突き止めた
オートファジーは細胞の生命にとって基礎的なものであり、損傷した細胞の一部を小胞へと包んでリソソームへと向かわせて融合させる
この融合した小胞(オートリソソーム)でタンパク質と脂質は分解されて代謝産物に変化し、リサイクルされて新しいDNA鎖や細胞膜が作られる
癌細胞はこのような材料がなければ、手持ちの材料building blocks on handだけで増殖することは不可能である
研究グループはこの代謝的なクロストークの腫瘍の増殖に関する重要性をマウスでテストした
膵星細胞によるアラニンの分泌はオートファジーに依存しており、遺伝学的な技術を使って癌モデルのマウスの膵星細胞で選択的にオートファジーを阻害すると、腫瘍の成長は強く抑制された
NYUランゴンのDafna Bar-Sagi, PhDが率いた過去の研究では、膵臓癌細胞はその表面上に小胞vesiclesを形成して近くを浮遊するタンパク質を捉え、それをマクロピノサイトーシスmacropinocytosisというプロセスで細胞内に引き込むことが判明している(※)
Bar-SagiとKimmelmanは共同で研究を進めcollaborate、マクロピノサイトーシスとオートファジーという2つのプロセスが協力cooperateすることで 周りから集めたタンパク質と脂質を飢えた癌細胞のリソソームへと送り届けるのかどうかを解明しようとしている
※http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23665962
"Macropinocytosis of protein is an amino acid supply route in Ras-transformed cells."
「水酸化クロロキン/hydroxychloroquine(HCQ)という薬剤を使った臨床試験がいくつか進行中である
HCQはリソソームを阻害するとされ、これはオートファジーとマクロピノサイトーシスを両方とも抑えるかもしれない」
Kimmelmanは言う
「これら早期の試験からはいくつかの有望な結果が報告されているものの、我々はさらに強力で特異的なオートファジー・リソソーム阻害剤が開発されることを期待している」
http://dx.doi.org/10.1038/nature19084
Pancreatic stellate cells support tumour metabolism through autophagic alanine secretion.
Abstract
膵管腺癌/pancreatic ductal adenocarcinoma (PDAC) は悪性の疾患であり、ストロマの極度の線維症的な応答と代謝の調節異常が特徴である (1, 2, 3, 4
PDAC生物学におけるストロマの役割は複雑であり、生物学的な状況に依存して様々に異なる重要な役割を演じる (5, 6, 7, 8, 9, 10
また、ストロマの反応は脈管構造vasculatureも損ない、非常に低酸素で栄養の乏しい環境を作り出す (4, 11, 12
そのような腫瘍はas such、その代謝的な必要性を支えるためにどのようにして栄養素を捉えて使うのかを変えなければならない (11, 13
今回我々はストロマ関連膵星細胞/stroma-associated pancreatic stellate cells (PSCs) がPDACの代謝にとって重要であり、それは非必須アミノ酸/non-essential amino acids (NEAA) の分泌を通じてであることを示す
我々は特に、以前記述されてこなかったアラニンの役割を明らかにする
PDACにおいてアラニンはグルコースとグルタミン由来の炭素を上回ってoutcompeteTCA回路に燃料を供給し、それはしたがって非必須アミノ酸の生合成、脂質の生合成に使われる
この燃料源の移行は、腫瘍のグルコースへの依存、血清由来の栄養素への依存を低下させる
それらは膵臓腫瘍の微小環境では限られている (4,11
さらに、我々はPSCsによって分泌されるアラニンがPSCのオートファジーに依存し、このオートファジーのプロセスが癌細胞によって刺激されることを実証する
ゆえに、我々の結果はPSCsと癌細胞との間の新たな代謝的な相互作用を明らかにする
この相互作用ではPSC由来のアラニンが代わりの炭素源として働く
この発見はこれまで評価されてこなかった膵臓腫瘍内部の代謝ネットワークを強調するものであり、そこでは厳しいaustere腫瘍微小環境における増殖を促進するために異なった燃料源が使われる
Figure 2: Alanine is secreted by stellate cells and is used by PDAC to fuel biosynthetic reactions.

a,
炭素代謝中心におけるアラニントランスアミナーゼ/alanine transaminases (GPT1/GPT2)の役割
グルコースglucose (Glc), ピルビン酸pyruvate (Pyr), 乳酸lactate (Lac), アセチルCoA/Ac–CoA, クエン酸citrate (Cit), α-ケトグルタル酸/α-ketoglutarate (αKG)
関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/991a30f257378e25e2ce5b7d9b0a0bf7
癌細胞は本当にグルコースで増殖するのか?
関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/f2c26e0f57a3ab816dc42885092e26cc
非小細胞肺癌はグルコースが欠乏すると代わりにPEPCKでグルタミンを使うようになる
関連サイト
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25511375
乳癌細胞は脳に転移するとグルコースに依存しない増殖を獲得する
参考サイト
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-3545.html
>実は、がん細胞はブドウ糖しかエネルギー源として使えないことがわかっているのです。
は?