日本のゆくえ

日本の経済と、日本人の精神はどこへ行くのか? 新自由主義社会に反乱を起こし、生き残るためのブログ

チェルノブイリ事故後の平均寿命

2011-04-25 11:36:08 | Weblog
株式日記と経済展望のTORA氏は、ソ連崩壊はチェルノブイリ原発事故が原因で、福島第一原発事故は、日本社会主義共和国の崩壊の原因の一つになると書かれていますが、日本も大きなターニングポイントになりそうな気がします。
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/139268061f210fdadcfc993733c68582

図の通り、平均寿命が5歳も縮んでしまうのは、チェルノブイリ原発事故が原因であるとも考えられなくもないでしょう。

先月の朝まで生テレビでも、チェルノブイリ事故の死者が公表数十人しかいないとか、福島原発ではまだ放射線による死者が一人も出ていないとかいう楽観論があるわけですが、いかなる国も、放射線障害と病状を結びつて診断していないから、そのような数字になるのでしょう。

それどころか、今回のような「核燃料物質事故」は、生命保険でも傷害保険でも免責事項に含まれているところが殆どです。つまり保険が出ません。(皆さんの保険の免責事項を確認してみてください。)
http://plaza.rakuten.co.jp/osame/diary/201104100000/

保険が出ないのであれば、実際に癌になったとしても、患者サイドはふつうの病気として診てもらわざるを得なくなるわけで、原発との結びつきで治療できる財力のある人は限られているでしょうし、いつまでたっても放射線障害による疾患者や、死者がカウントされなくなるわけです。

さらに、今から5年後がピークと予想される、甲状腺癌でリンパを二つとも取ってしまった子どもは、死ぬまで毎月2~3万円もする薬を服用しなければならなくなります。

低線量率放射線療法の稲恭宏氏は、甲状腺癌など癌のうちに入らないと言っていましたが、実際になった人間が、どれだけ苦しんでいるかを語ってはいません。

ここまで述べてきて、僕はやたらと不安を煽っているというわけではなく、母親による食材選別の対応や、放射能降下量の多い学校のグラウンドで遊ばせない(年間20ミリシーベルトなんてもっての他!)などの対応によっては、今からでも体内被曝を避けられるということが言いたいわけです。

ひまなので、数字を並べてみる。

2011-04-25 00:02:33 | Weblog
さっそくですが、昨日の読売新聞の記事を見てください。

■放射能の大気放出続く…1日154兆ベクレル
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110423-OYT1T00667.htm?from=navr

 内閣府原子力安全委員会は23日、東京電力福島第一原子力発電所から大気中に放出された放射性物質の量が、放出量が落ち着いた今月5日の時点でも、1日あたり154テラ・ベクレル(1テラは1兆)に達していたことを明らかにした。

 5日に福島第一原発から大気に放出された放射性物質の推定値は、ヨウ素131が毎時0・69テラ・ベクレル、セシウム137が同0・14テラ・ベクレル。国際的な事故評価尺度(INES)で使われるヨウ素換算値で、ヨウ素とセシウムの合計量を計算し直すと、放出量は同6・4テラ・ベクレル(24時間で154テラ・ベクレル)となることがわかった。同委員会はこれまで、5日ごろの放出量について、セシウムとヨウ素の量を単純に合計し、「毎時約1テラ・ベクレル以下」と低く見積もっていた。
(2011年4月23日21時15分 読売新聞)

ウソ情報ばかり流すなと怒鳴りたいところでしょうが、まずは、じっとこらえてください。


で、こっちがレベル7のきっかけとなった原子力安全委員会の数字。

■最大で1時間1万テラベクレル
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011041101001182.html



頭に入れておいて欲しいのは、チェルノブイリが「180万テラベクレル」という数字です。

福島原発は、爆発直後が大量放出のピークで、この記事の時点でチェルノブイリの10%の放出量といわれたわけですが、政府発表では37万~63万テラベクレルとされています。

そして、小康状態となった直近の数字でも、毎日154テラベクレルが放出されているわけです。

んで、政府の工程表は冷温停止状態まで、6~9ヶ月と発表されています。
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E3E5E2E2E58DE3E5E2E6E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2

最短の6ヶ月だとしても、154テラベクレル×6ヶ月×30日=27720テラベクレル

そして、海への放出量も合算させなくてはなりません。
■海への流出、5千テラベクレル 福島第1原発事故
http://www.at-s.com/news/detail/100021881.html

合算すると、402720テラベクレル~662720テラベクレルということになります。

チェルノブイリの数値と並べてみましょう。

・チェルノブイリ  180万テラベクレル

・フクシマ      40万~66万テラベクレル

これは公式発表の、確定最小数値ということで、すでにチェルノブイリ事故の10%なんてものではありません。

もちろん、工程表どおりに行くなんて東伝社長も難しいと言っていますし、これが時間が経てば経つほど数値が上がっていくわけで、原子炉の今後の状態によってはポーンと超えてしまう可能性もあるわけです。

プルトニウムや他の線量を合算しないと、比較できないという話もありますが、福島のプルトニウム量はMOX燃料を使用している三号機があれだけの爆発で吹っ飛んでいるわけですから、未知数でしょう。

経済コラムマガジンの荒井さんは本当に楽天的なのですが(笑)、やっぱり重大事故なのですよね。

今後はもう、なるべく被害が拡大しないように、神様に祈るばかりです。