アートセラピストのイギリス便り

アートセラピスト間美栄子のシュタイナー的イギリス生活のあれこれを綴った友人知人宛のメール通信です。

第113話  夢がかなうということ

2012-07-24 09:12:53 | Sacred places - 世界の聖地

    

                (写真はセントフランシスのアッシジ)

 

 

*みなさん、大変ご無沙汰をしました。お元気ですか。わたしはイタリア旅行から戻ってきて一息ついているところです。

イギリスでは今週の金曜日7月27日からいよいよオリンピックが始まります。わたしの勤める病院のフィリピン人作業療法士のレイモンドが、ロンドンでトーチを掲げて走るという名誉あることにあたり、故郷からもご両親がやってこられる、という、すばらしい親孝行をしていたので、わたしもちょっと、オリンピック気分。

 

第113話  夢がかなうということ

シュタイナーのアートセラピーの学校ハイバニアでは、2年にわたって毎週、アートヒストリーの講義があって、人間の意識の変革と発展を、洞窟画、古代文明のアートに始まり、ルネッサンスを経て、印象派、モダンアートにいたるという、スライドをふんだんに使っての授業がありました。それと同時に、チャーコールで模写したり、水彩絵の具でコピーしたりと、いろいろな名画や彫刻の研究をしたものでした。(どの意識段階に患者さんがいるのかというセラピー目的のため)

あれから10年以上を経て、ついにそれらを実際に目にすることができ、夢は何年かかかっても、かなうんだなあと、感動しています。

今回のイタリア旅行は、ローマ、アッシジ、フィレンチェ、ボローニャと南から北へ縦に、鉄道で上って行ったものでした。飛行機でたった二時間の距離なのに植生はイギリスとはまったく異なっていて、木を見れば、「ジオットの絵に描いてある木とそっくり」、と納得。

バチカンミュージアムやフィレンチェのウフィツィ美術館もいけて、ミケランジェロ、ラファエル、ダビンチ、ボティチェリの絵もゆっくり見れました。なんと言っても、修道院の修道士の何十もある小さな一部屋一部屋に、祈りをこめて描かれたフラアンジェリコの壁絵がみられたことが、わたしにとっては至福体験でした。

 動物たちにやさしく説教をするセントフランシスのアッシジは、オリーブの木に囲まれた丘の上の町全体が美しく淡いピンク色につつまれていました。

 イタリア旅行前にはあんなにストレスをためていた私は、いまやすっかり生まれ変わったようにリフレッシュして、さっそく患者さんたちと、ボティチェリの「ビーナスの誕生」を描いたりしているのです。

 これから数回にわたり、イタリア紀行を書いていきますので、どうぞよろしく。

 

(間美栄子 2012年 7月15日  http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef

 



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