アートセラピストのイギリス便り

アートセラピスト間美栄子のシュタイナー的イギリス生活のあれこれを綴った友人知人宛のメール通信です。

第八話. 太陽信仰

2008-10-05 12:54:45 | 子育て

* 新年明けましておめでとうございます。初日の出は拝みましたか?
冬至も過ぎ、だんだん明るくなってきているのをかんじます。

第八話 太陽信仰

昔テレビドラマの「二つの祖国」で主人公の中国残留孤児が日本に来て、お日様にむかってかしわ手を打つ、遠いかすかな記憶を思い出す、というシーンがありました。よく人に日本人は太陽信仰をしていると紹介しますが、農業とも深く結びついた太陽、私は単純に、お日様さえ出てくれれば、ぽかぽかと暖かい気持ちになれます。新潟に住んでいるときにも道端で近所のおばあさんがお日さまを拝んでいるのを見たことがあります。

大河ドラマの「秀吉」では、水のみ百姓のかかだった秀吉の母親(市原悦子)が、「わしはお天道様を宿したんじゃ」といって生涯にわたり秀吉を信じていました。
私もこれと似たようなもので、なずなが幼児だったころあんまりあたまがまん丸なので、「オヒサマカット」と称して生え際ぎりぎりまで切ってやっては、「なずちゃん、ぴかぴかーだねー」と笑っていました。きっと誰にとっても、子供はほんとはお日様なのだと思います。ただついそれを忘れてしまう時があるのですよね。

子供だけでなく大人もみんな光を内に秘めていると思うのですが、セラピーの場面ではよくできても、日常生活ではそれを見極めるのが難しいときもあります。それはたいがい私の目が曇っているためで、いらいらしていたり、あせっていたり、落ち込んでうつむいているときだったりします。
人の目をちゃんと見つめるときは、そこに光が垣間見え、なんでもない日のなんでもない瞬間の同僚の顔がやけに神々しかったりして、不思議です。

(間 美栄子  2008年1月1日)



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