長内那由多のMovie Note

映画や海外ドラマのレビューを中心としたブログ

『スノーホワイト 氷の王国』

2017-05-04 | 映画レビュー(す)

 グリム童話『白雪姫』を『ゲーム・オブ・スローンズ』風にアレンジした前作『スノーホワイト』は大ヒットを記録したものの、監督ルパート・サンダースと主演クリステン・スチュワートの不倫スキャンダルによって続編企画は空中分解。そこで今やマーヴェルの雷神サマ役で一枚看板を持つクリス・ヘムズワースが演じた狩人=THE Huntsmanの単独主演作へとスピンオフした。

ハッキリ言って誰の目からも明らかな地雷案件にも関わらず、ジェシカ・チャステイン、エミリー・ブラントという実力派女優が合流。さらには前作で悪の女王ラヴェンナを演じ、場外弾を放ったシャーリーズ・セロンまでもが再登板。案の定、映画はヒットしなかったが、人気俳優達の楽し気なコスプレ合戦は見ていて寛容な気分になる。公開当時、番宣で顔を揃えていた4人のトークはいつも面白おかしく、彼らの仲の良さが伝わってくる活気にあふれたものだった(お姉さん方にイジられるヘムズワースの可愛がられっぷりといったら!)。

 チャステインはかねてから「女優にもアクション演らせろ!」と公言しており、今回はお色気シーンもあって所謂ハリウッド映画のアクションヒロインをこなしている。彼女の知性がどこまでこれを許したのかわからないが、懲りずに続けて欲しいものだ。ブラントはさすがの器用さで“アナ雪”よろしくなコスプレっぷりである。セロンは
『マッドマックス/怒りのデス・ロード』の後では余戯みたいなものだが、こういうジャンル映画での彼女のフルスイングはいつ見ても清々しい。

 人生に影響しない1本だが、彼女らのファンなら押さえて損なしだ。


『スノーホワイト 氷の王国』16・米
監督 セドリック・ニコラス・トロイヤン
出演 クリス・ヘムズワース、ジェシカ・チャステイン、エミリー・ブラント、シャーリーズ・セロン
 

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