小学校の頃からSFファンである。ゆえに小松左京のファンでもある。(その流れで山田正紀のファンでもあるがそれは後日。)左京さんの作品はずいぶん読んだ。中でも特に好きなものをひとつふたつ紹介したい。
ひとつ目は、SF史に残る名作の『ゴルディアスの結び目』という短編集。四編しか入っていないので中編集ともいえるかもしれない。
中でも、『岬にて』という作品がとても好きだ。南海の無人島で静かに暮らし、世界を観ている老人に主人公がめぐり合う話だ。テーマは重く『人類』。内容については詳しくは語らないが、日常のわずらわしさから離れて、静かに自分の『人生』、『今』、『来し方行く末』について考えてみるときにぴったりの作品だ。
島の岬に立って、太平洋から吹いてくる風を受けながら、静かにぼんやりと物事を考える、そんなふうな世界である。日ごろめまぐるしく働いたり、悩んだり、大騒ぎしたりしている自分や、自分の周りの世界をその外側から見るという感じであろうか。
この作品は確か十代に読んだと記憶しているが、それ以来、「岬」、「風」などという言葉や、実際の事物には敏感になった覚えがある。こうしていくら説明しても読んでいない人にはちんぷんかんぷんであろう。実際に読んでみることをお勧めする。すばらしい作品です。角川文庫か、早川文庫、または最近の新しい文庫でも出ているかも。PCで検索したほうが早いかもしれない。
それにしてもこれを最初に読んでから、考えてみるとずいぶん時間的にも空間的にも遠くに来た…。思えば遠くへきたもんだ、ってこれは海援隊、武田鉄矢か。
ひとつ目は、SF史に残る名作の『ゴルディアスの結び目』という短編集。四編しか入っていないので中編集ともいえるかもしれない。
中でも、『岬にて』という作品がとても好きだ。南海の無人島で静かに暮らし、世界を観ている老人に主人公がめぐり合う話だ。テーマは重く『人類』。内容については詳しくは語らないが、日常のわずらわしさから離れて、静かに自分の『人生』、『今』、『来し方行く末』について考えてみるときにぴったりの作品だ。
島の岬に立って、太平洋から吹いてくる風を受けながら、静かにぼんやりと物事を考える、そんなふうな世界である。日ごろめまぐるしく働いたり、悩んだり、大騒ぎしたりしている自分や、自分の周りの世界をその外側から見るという感じであろうか。
この作品は確か十代に読んだと記憶しているが、それ以来、「岬」、「風」などという言葉や、実際の事物には敏感になった覚えがある。こうしていくら説明しても読んでいない人にはちんぷんかんぷんであろう。実際に読んでみることをお勧めする。すばらしい作品です。角川文庫か、早川文庫、または最近の新しい文庫でも出ているかも。PCで検索したほうが早いかもしれない。
それにしてもこれを最初に読んでから、考えてみるとずいぶん時間的にも空間的にも遠くに来た…。思えば遠くへきたもんだ、ってこれは海援隊、武田鉄矢か。