ハグハグの日々 Ⅳ  ~ 南日本海人、ライダー変身

ご訪問有難うございます。南日本海人、夏山裕のブログです。家族を愛し、人生に感謝して、日々をハグしながら送っています。

怪しい来客簿

2010年11月18日 | お気に入りの本・映画・アート
 今日は、久しぶりに、缶ビールを二本のんでいる。その前に、卓球の教室で、少し体を動かして汗を流したので、ビール二本でも、けっこうまわっている。

 さて、今日もブログを書かなければいけないな、でも、もう、飲んでいるし、新鮮なアイデアもわいてこないな、よし、今日も、本棚でごまかそう。
 などと思いながら、ルーレット方式はくたびれるので、この前やった、目をあけて選ぶ方式でやってみようと思った。
 そうなると、もう、本棚など、今日は見ていなかった。よし、あれにしようと、決めて本を探したのだ。

 あれあれ、…色川武大、『怪しい来客簿』だ。
 今日はなんだか、いろいろあったので、酒もまわっているし、今日はこれしかないと思った。
 だが、探すのだが、なかなか本棚に見つからない。
 あれれ、古本屋にたたき売ってしまったかな? でも、三分ほど探していると、見つかった。

 色川武大は、別名阿佐田哲也という作家である。阿佐田名義では、マージャン小説や、ギャンブル小説を数多く発表している。私は、阿佐田哲也のファンでもあるが、色川武大の方も好きだ。
 色川武大名義では、純文学というか、私小説を発表している。だが、色川と阿佐田は同一人物なので、両者の境は限りなく、渾然一体となっていて、なかなか、見分けがつかない。
 要するに、色川=阿佐田は、アウトローの視点から、人生を見ているのだ。
 ギャンブルという、普通ではない世界で生き抜いてきた男が、小説も書いている。小説が本業か、ギャンブルが本業かは定かではない、ぐらいだ。
 
 若いころ、小博打だが麻雀や、競馬に凝っていたので、この作家は私にとって特別な作家だ。
 ギャンブラー兼純文学の作家が描いた、この『怪しい来客簿』とはどんな、小説世界なのか…。
 さまざまな、偏りのある人間が数々登場してくる。普通ではない。だが、いったい普通であるということはどういうことなのだ? 人はみんな、普通ではないのかもしれない。普通でない人間の方が、より、真剣に人生を生き抜いているのかもしれないではないか。
 人生は一筋縄ではいかない。思い通りにはならないが、努力が報われることもある。しかし、さまざまな展開を持っていて、先がどうなるのか、誰にも見ることはできない。そういうことを、ひしひしと、彼の作品は教えてくれる。
 何が「勝ち」なのか? 何をもって、「満足」すればいいのか? 人は、「どう」生きればいいのか? 彼の作品は、いろいろな問いかけを、私たちに突き詰めてくるのだ。
 はたして、私は、人は、どう生きるべきなのか? 人生は、どう生きればいいのか?

 その問いかけは、ギャンブラーでありながら、生粋の純文学作家が、私たちに投げかけている、純粋な、真摯な、問題提起であるのだ。
 なぜ、そんな本を今日は選びたくなったのか。言ったように、今日はいろんなことがあったので、しみじみと、人生はバリエーションに富んでいるなと感じたのだろう。

 人生は、まさしく、一筋縄ではいかない。だからこそ、面白いのかもしれないが。

 さあ、みなさんの「人生」はどうなんだろう?
 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。