ハグハグの日々 Ⅳ  ~ 南日本海人、ライダー変身

ご訪問有難うございます。南日本海人、夏山裕のブログです。家族を愛し、人生に感謝して、日々をハグしながら送っています。

考える正月

2011年01月03日 | お気に入りの本・映画・アート
 今年の正月は難しい。

 暮れからずっと考え事をしている。テレビを見て、笑ったり、家族と一緒の時間を過ごしているのだが、いつも心の底に流れていることがある。
 休みももう少しなので、静かに平常の状態に戻そうとは思っている。

 そんな中で、今日は映画を見に行った。子どもが買い物に行くついでに街に行って映画館に入ったのだ。観たのは池宮彰一郎監督、役所広司主演の『最後の忠臣蔵』である。
 『トロン』を観るという案もあったが(笑)、どうせ観るのなら感動するであろう作品にしようと、選んだ。
 映画はまさに泣かせる映画だった。最初から最後まで泣く場面が満載だ。あまりに涙腺を刺激するので、感情を抑えるのにこまるほどのストーリーである。劇場内はさすがに年配の観客が多かったが、ほとんどの人は涙を流していただろう。
 恥ずかしいので終わってからも他の人の顔はほとんど見なかったが、確認せずともそれはわかった。

 映像も美しかった。
 日本の自然のありのままの部分をとらえていた。雨風にざわめく竹や、年月を経て崩れている箇所のある茅葺きの家。焦げ茶の渋い木綿の着物や使い古したお膳や茶碗など。古びたもの、地味な風物や、風景をこれほど美しくとらえた映像は少ないだろう。

 この映画の主題は言うなれば、“大切なもの”だ。人間にとって、その人にとって、一番の大切なものはなにか? それを問い、映し出している。たまたま、主人公たちが“武士”であり、武士道を描くものとなっていたが、サブの登場人物を観察すると、それだけではないこともわかる。
 なんのために、人は命を捧げるのか。なんのためなら、理不尽な人生を受け入れていくことが出来るのか、それが描かれていたのではないか、と私は思った。

 心を浄化する涙を流させてもらった。

 帰りの車の中で、その余韻もあわせて、さまざまなことに心を泳がせた。

 ・・・人間は、人生は、ほんとうに不思議だ。

 

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