毎月中旬を過ぎると、本格的に道草の取材を始めます。
そう言うとカッコよすぎですが、実際にはせっせと歩いてメモと写真をとること。
事務的な作業ではあるのですが、初めての花や、また会えてうれしい花など色々な出会いがあります。
それと、葉っぱにくっついた虫や、池でみた鳥たちなど、道草日記では紹介できない生き物も。
そんな出会いを2回に分けて「番外編」として特集することにしました。
9月の出会いで一番嬉しかったのはこちらです。
イボクサ(ツユクサ科イボクサ属)です!
「疣」というのが今一つの名前ですが、とっても可愛い花です。
(イボクサの名前は、葉の汁を付けるとイボが取れることから名付けられたとか。ほんまかな~)
田んぼの雑草だったイボクサは、せっせと駆除された結果今はほぼ見られなくなりました。
色々な花が見られる田んぼでもイボクサだけは見つからず諦めていました。
ところが、3年前いつもの池の畔を散策しているときに、淡い赤紫の小さい花を見つけました。
それがイボクサとの出会いでした。
それ以来、毎年同じ場所で咲いていてくれます。今年は別の池の畔でも咲いていました。
年々増えているようにも思えます。
上から見た花のアップです。
2種類の雄蕊があるように見えますが、小さい方は仮雄蕊、大きい方が雄蕊だとのこと。
仮雄蕊は昆虫を引き寄せる役目を持つことが多いのですが、雄蕊より小さかったら目立たないのでは。
いずれにしてもとても小さい花で、うっかりすると見逃してしまいます。
せっせと小さい花を探していると、他の花を見つけることもあります。
イボクサの近くで思いがけない花を見つけました。
どこかで見たような気がしますが、なかなか思い出せません。
困ったときのGL先生に聞いてみると、オギノツメ(キツネノマゴ科オギノツメ属)とのこと。
これまで一度だけ京都駅横の梅小路公園内にある「いのちの森」で見たことがあります。
その時も名前が分からず苦労しました。
以前は水田雑草だったそうですが、今は準絶滅危惧種に指定されています。
ウチワゼニクサの葉と比べると、小ささがお分かりかと。
名前の由来が気になりますが、不明なんだとか。
もう一つ、ご覧ください。
サデクサ(タデ科イヌタデ属)ですね。こちらも準絶滅危惧種です。
外来種のアメリカセンダングサと仲良く並んで咲いていました。
ウチワゼニクサにバッタがとまっていたので、思わずパチリ。
もう一つ、9月の道草日記で再会を祝ったのがこちらの花です。
シロバナサクラタデ(タデ科イヌタデ属)です。
これまでも沢山咲いているとご紹介していた花ですが、ここまで多いのは初めてかも。
どこをどう撮っていいのか分からないよ~
おや、何気にイチモンジセセリちゃんが写っていますね。
サクラタデではなく、一緒に生えていたイノコヅチにとまってました。
こちらの花には、花の中に黒い粒々
アリさんが蜜をなめているのでしょうか。全部の花に入り込んでいました。
「シロバナサクラタデ」と書きましたが、こうやって見るとほんの少しピンク色が差していますね。
肉眼では白にしか見えません。
こんな小径を歩いていきます。
左側はほぼカナムグラですが、白っぽく見えるのがシロバナサクラタデ。カナムグラに負けてないです。
池に流れ込む水路の方に移動。小魚が沢山泳いでいます。
冬にはカワセミが常駐していますが、今は姿を見ません。
それを狙っているのか、コサギが一羽。
南池の方には最近増えてきたこちら。
カルガモですね。全員寝ています。
朝の散歩ではみんな寝ていたので、昼に行ってみると、何もいませんでした。
別の木の陰にコサギが一羽いただけです。
あ、飛んじゃった!
夕方三たび行ってみました。
あかん、沢山いたけれど、また寝ています。
活動時間には池を離れているのかもしれませんね。
でもどちらかと言うと、夕方の方が活発に動いています。
10月になったら冬鳥もぼちぼちやってくることでしょう。
池の散歩をまた増やさねば・・・
ということで、池の生き物番外編、いかがでしたでしょうか。
明日は池以外の生き物番外編です。
【撮影:2024/9 宇治市】