もう一か所行きたいと思っていた水源の里・それが鳥垣渓谷です。
ここを検索すると、シデ山(731m)への登山の記録ばかりでてきます。
山登りはしないなつみかんがここに行く理由。それはベニバナヤマシャクヤクを見たかったから。
綾部温泉にほど近い鳥垣渓谷には自生のベニバナヤマシャクヤクがあり、保護されています。
入り口に車を停めて、ぶらぶら山道を歩いていきます。
まずは山神様にご挨拶。
あれ、この光景見たことあると思われた方正解です。
ここに行くのはなんと今年で4回目。
コロナ禍で京都府内の自然を訪れた中で、お気に入りになった場所のひとつです。
今年もオカタツナミソウが出迎えてくれました。
クリンソウの名残花も・・・
ミゾホオズキが咲いていました。
シダの上にいたトンボ
少し歩いたところに、登山の方がよく停められる駐車場があります。
大量のヒカゲノカズラがお出迎え・・・
比較的よく見かけるシダ植物で、葛という名前のわりに、這い上ることなく地を這います。
天照大神が天岩戸に閉じこもったとき、天鈿女命がヒカゲノカズラを素肌にまとって踊った・・・
ということが古事記に載っているそうです。
ちょうど胞子葉が出てきていました(左)。近くに咲いている黄色い花はコナスビ(右)。
この近くに、ベニバナヤマシャクヤクが咲くのですが、今年の花付きはどうでしょうか。
あ、咲いていました!
いいですね~
少数精鋭と言った感じで、半開きの花が数輪だけでしたが、綺麗でした。
花が咲いている期間は3~4日
バナナのような形の雌蕊の周りを多数の雄蕊が取り囲んでいます。
一枚花弁が落ちて花の中がよく見えています。
もう花弁が落ちた花(左)、咲き始めの花(右)はこんな感じ。
今年は一斉には開かなかったようです。
こうやって見ると、沢山さいているようですが、実際はネットで囲んだ保護地を中心にほんのわずか。
レッドリストでは絶滅寸前種となっており、かなり前向きな保護が必要と思われる花です。
ちなみに南丹市美山では8000本のベニバナヤマシャクヤクが保護されています。
それに比べると小規模ですが、ぜひこのままの自生地が守られてほしいです。
今年も見られて良かった~
近くで咲いていたチョウジソウ。
この先に行くとおりとの滝がありますが、少し早めに帰る必要があったので今回はここでUターン。
その時、こんな花を見つけました。
あ、あれはひょっとして!
ヨウシュヤマゴボウに似たマルミノヤマゴボウ。
在来種で、関東以西に自生します。
前にやんたんでも見たことがありましたが、見つけられて嬉しい~
ちなみに、花が終わると実になり(左)、実が落ちると真っ赤な萼が目立ちます(右)。
実は熟すとヨウシュヤマゴボウ同様に黒いツヤツヤになりますが、写真がありません。
(どちらも、宇治田原町やんたんにて撮影)
なお、ヨウシュヤマゴボウ同様、毒があるので美味しそうと実を食べたりしないように!
なるほど~シカ害にあわないので残っていたのですね。
ということで、綾部の水源の里・2か所目はこの辺で。
ちなみに、前にミツマタを見に行った辺り、老富も水源の里です。
この後、定番のコースで、ちょこっとだけわち山野草の森に立ち寄りました。
明日はその様子をご紹介しますね。
【撮影:2025/5/25 京都府綾部市】