だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

ちょっぴり苦手@直木賞受賞作

2013年06月02日 | クリエーター・モード
ちょっぴり苦手分野

苦手なモノは数々ありますワタクシメ。
「芥川賞VS直木賞」ですと、直木賞受賞作は・・・昔から苦手。
理由はわかりませぬがwww直木賞受賞作を読み切ったことがありませぬ。

《直木賞受賞!》と書いてあるだけで、
「あっ、ダメだ」とひいてしまうのです。(拒否反応)

そんな自分に打ち勝つために(またしても大袈裟・笑)、話題作となった一冊を読んでみました。


「対岸の彼女」 角田光代

専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが……。
結婚する女、しない女、子供を持つ女、持たない女、それだけのことで、なぜ女どうし、わかりあえなくなるんだろう。
多様化した現代を生きる女性の、友情と亀裂を描く傑作長編。
第132回直木賞受賞作。解説・森絵都
                              (文藝春秋ホームページより)




最初の5章位まで読んで、
「こりゃ、きついぞよ」と思いました。
主人公が“小夜子”になったり“葵”になったり、場面が現在だったり過去だったり・・・。
何の説明もなく、変わっていくのです。
読者に、
「ついて来い!」と言っているような書きっぷり。

ーーむかつくー。

しかし、ワタクシメは最後まで、傲慢ともいえる作者についていけてしまいました。
文字を追っているうちに、文字が目に飛び込んでくるようになったからです。

「文字が目に飛び込んでくる」というのは心地よいものです! 
作家の筆力、魔力がなせる業です。

主人公や時世や舞台がコロコロ変わっていく「めまぐるしさ」「不安定感」が、いつしかパズルのピースを探す面白さになっていきました。
そして「ピースをみつけるコツ」がわかってくると、この作品は、あっという間に読めてしまいました。

ーーさすが、直木賞受賞作(^_^)v


相性だな~

何にでも(相性」があり、ワタクシメはこの作品と相性があったから「おもしろかった!」のでしょう。
ても、とりあえず「苦手分野」を克服でき、メデタシ・メデタシ。

これで終わるとあまりにもアホなので、少し真面目に書きます。
ーー文章で自己表現する場合、一番大切なのは「文体」であると、ワタクシメは思っております。
編集者に「文体」を直されるほど苦痛なことはありません。
内容について「荒唐無稽」と評されても「アカンベー」と開き直れますが(汗)、
文体をいじられると「怒りのスイッチ」が入っちゃいます、ワタクシメ(笑)!

「文体」というのは書き手の息遣いであったり、体の動きなのです。
小説を読んでいて「文字が目に飛び込む」感じがしたら、書き手と呼吸が合ったということ。
次に中身に入り込めたら、対話が成立したということではないでしょうか。

どれだけ力強く、多くの人と対話ができるか・・・作家の力量に掛かっています。

「対岸の彼女」はおもしろかったぁ!
ワタクシメも読者と対話できる作品を描けるようになりたいです(-"-)

            (=^・・^=)

なぜ「直木賞受賞作は苦手」かということについては、そのうちじっくりメスを入れていきまする(?)

コメント
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