だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

読書 あのねのね 「マレスケの虹」 📚

2023年05月21日 | クリエーター・モード
森川成美さんに“恋”してるかも(笑)

アハハハー。
深い意味はありませんよ(@_@)
森川成美さんとは数えるほどしかお会いしたことはなく、Facebookでつながっているお友達です。

ワタクシメが森川成美さんに恋した理由は「だーばぁの流儀」をちゃんと読んで下さっていること⤴
・・・ワタクシメが「福祉タクシー廃止」で悩み苦しんでブログに書いている頃「児童文学の集まり」があり、ばったり森川さんにお目に掛ったら、
「どうやって来られたの? 福祉タクシーが使えなくて大変だったでしょう」と真剣に心配して下さって、ワタクシメは感激したのです。

・・・森川さんがご自身のブログに下記のようなことを書いてくださったこと( ..)φ。。。
「私は周囲にたまたま岡田さんと同じような種類の障がいのある方が身近にいなかったのですが、中略 文学の会でお目にかかったら、森川さ~~んと、お声をかけていただくようになって、中略 岡田さんは、こちらの気遣いや遠慮をふっとばしてしまうようなエネルギッシュな方で、かえって私のほうが体だいじょうぶですか、って気遣っていただくこともあるぐらいで、ある意味うれしいというか、爽快というか・・・」森川成美の創作日記より

最近大活躍で魅力的な作品をバンバン描かれている森川さんが、こんなふうに声にし文字にし遠慮なくしょうがいのあるワタクシメと向き合ってくださるところに惚れていて、それは彼女の創作活動につながると感じられ、「恋」しちゃったのです(意味不明・笑)。

マレスケの虹  森川成美著  小峰書店刊 2018/10 第43回日本児童文芸家協会賞受賞

【内容紹介】ネットより   感想

第二次世界大戦期のアメリカ・ハワイ。日系二世の少年マレスケは、よろず屋を営む祖父の元で貧しくも平和に暮らしていた。
だが、1941年12月、日本軍による真珠湾攻撃を境に環境は激変してしまう……。

この作品を選んだ理由は、オンラインで「取材裏話」を聞いたからです。
主婦でもある作者がハワイに飛び奮闘したお話しは「愉快」でもありましたが、迫力があり感慨深いものでした。
現地の当時の様子を丁寧に描写しています。
ハワイの日系人の苦難は何となくしか知らなかったので、勉強になりました。
外国に住む日系人たちは、戦争の恐怖だけでなく「アイデンティティの問題」で苦しむのですね。
我が家にも「芋助@甥っ子」がいます。彼はアメリカで生まれ育ちましたが外見は生粋の日本人なので、主人公のマレスケと甥っ子がリンクして、個人的に辛い箇所がありました。



「遠慮がない」はワタクシメではなく、森川成美さんの方です。
お互い「見掛けによらず」かしら(笑)
森川成美さんには持ち前の「思い立ったら一直線」で作品をどんどん発表していただきたいと思います。






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読書 あのねのね 「トンヤンクイがやって来た」

2023年05月20日 | クリエーター・モード
ねりまのお父さん 

今回ご紹介する作品を描かれた岡崎ひでたかさんのことを「ねりまのお父さん」と呼んでいました、ワタクシメ。
さかのぼるとワタクシメがデビュー前からお世話になり一緒に勉強していた山口節子さんのことを「ねりまのお母さん」と呼ぶようになり、そのうち山口節子さんにパートナーが出現!
母のハートを仕留めたのは児童文学つながりの岡崎ひでたかさんでした🌺
熟年のお二人は「事実婚」とのことで、公私にわたり仲睦まじく活躍されていました、
「ねりまの母」のお連れ合い様なので「ねりまのお父さん」と勝手に決めて甘えるワタクシメに、岡崎ひでたかさんは常に優しく接してくださいました。

「トンヤンクイがやって来た」は、歴史モノ・戦争モノ・長編・・・ワタクシメの究極の苦手分野<(_ _*)>

発行後すぐに購入したのに読めずにいました。
しばらくして、この作品は「日本児童文学者教会賞」に輝き、
「こりゃー何としても読みきって、ねりまの両親に感想を伝えねば」と張り切った矢先、岡崎ひでたかさんは亡くなってしまったのです。
授与式で山口節子さんが、岡崎さんとの取材旅行や、入院中に受賞の連絡を受けた岡崎さんが涙し喜ばれたエピソードなど話されて、なお辛くなり、長らく封印していました。

最近「デイジー図書」の力を借り読むことがてきましたが、朗読者の声が岡崎さんの声に聞こえ、悲しみの中にも、やさしさや力強さを感じられました。

岡崎ひでたかさんの書斎には、未完の原稿、メモや資料、やり残した思いが遺っていると思いムスメ@ワタクシメは「無念さ」を抱いて苦しかったのでしたが、本書を読み「ねりまのお父さんは完全燃焼したんだ」と胸のモヤモヤが晴れました。
やっと皆さんにご紹介し、お勧めできます!

ロシアによるウクライナ侵攻を筆頭に戦争する国において苦しめられているのは、庶民、主に子どもたちです。
世界中で「平和」を求めている今こそ、読んでいただきたい作品です。

トンヤンクイがやってきた  岡崎ひでたか著  新日本出版社刊  2015/12

【内容紹介】
トンヤンクイとは、中国の言葉で東洋の鬼=日本軍の意味です。
物語は1937年夏、日中戦争の開始から、太平洋戦争の終わる1945年8月15日までの8年間、
中国の農村に住む少年ツァオシンと日本の東京に暮らす少年・武二の両者の「戦争」を交互に描いています。
どちらも家族を奪われ、危険と恐怖と餓え・・・
それでもたくましく生き抜くさまを丁寧に綴っています。





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読書 あのねのね 「最上一平作品ひとつかみ」 📚

2023年05月19日 | クリエーター・モード
一平先輩 ありがとうございます(。-人-。)

最上一平ささん@一平先輩とはデビュー前からの知り合いで、遠くから「この人、すごい!」と尊敬していました。
その「尊敬の念」は深くなるばかりですが、今は一平先輩がときどき発行される「もがみ通信」にナンクセ付けたり(笑)する「小生意気ななおこ」になり、仲良くさせていただいています💦
冗談はさておき、ワタクシメは一平先輩と同じ時代に生きられたことを「幸せだ」と感じています。
そしてメール等で感想を送ったり、さまざまな感情をシェアできることも有難く思います。

さて、ワタクシメが具合が悪く動けない時に「お見舞い」のように絵本や短編集を贈って下さったので、「ひとつかみ」にしてご紹介します。
※山下達郎「棚からひとつかみ」のパクリです(^_^;)

最上一平さんは主に故郷の山形で培ったスピリッツで創作されていますが、「一平ワールド」を広げていた時期もあります。それもおもしく根幹にあるものは揺るぎないのですが、最近の作品は「広める」から「深める」に変化していると、ワタクシメは感じています。
ワタクシメはファンになった当初の「尖った一平お兄さん」が丸くなったけど「ガンとしたおやじ」になり、物語を紡ぎ続けておられる姿勢が愛おしいです(あぁー ほめ過ぎたぞ(o|o))

今回ご紹介する作品は大人の方に読んでいただきたいです

どれも評判がよく「絵本好き・児童文学好き」の方はとっくにご存知でしょうが、児童書に興味のない方にも知っていただきたく、ココに載せます。

こんなに美しく優しい「戦争児童文学」をワタクシメは初めて読みました

すずばあちゃんのおくりもの – 最上一平 (著), 黒井健 (絵)  2022/4  新日本出版社刊
【内容紹介】 ネットより
春になると、小さな畑にでて、自分一人分の野菜を育てるすずばあちゃん。
ばあちゃんは、畑仕事がおわると、道ばたに、空き地に、花の種を植えつづけている。
90歳をとうにすぎて、一人暮らしのすずばあちゃん。
純平には、ばあちゃんが、花と話をしているように思えた。
花には、すずばあちゃんの戦争の時代のつらい思い出が。

感想
とにかく美しい絵本です。
たんたんと生きるすずばあちゃんを見守る作者の優しいまなざしが伝わってきて、静かに強く「反戦」へのメッセージが心を揺さぶります。
黒井健さんが時間をかけて描かれたであろう「絵」もご堪能下さい。




生きる力が湧き出てきます 絵本から「絵」が飛び出てきます

いのちが かえっていくところ  最上 一平 (著), 伊藤 秀男 (絵)   2022/10   童心社刊
【内容紹介】 ネットより
釣りを通していのちの躍動を感じ、そのいのちをおいしくいただくことで、初めていのちの大切さ、重さを実感する。そうした少年の心情を、繊細かつ力強く描く絵本です。

感想
これはやんちゃな男の子に読んでほしいです。
できればご家族で。
釣り好きな一平さんと絵を描かれた伊藤秀男さん、編集者さん、スタッフ一同様で川に入り、この一冊に取り組まれたとか。
ワタクシメは体調が最悪の時に、この絵本から「生命力」をいただきました。
コロナ禍で「病気見舞い」が制限されたりしますね。
「絵本をお見舞いにする」のもいいなーと思いました
😊



ささめやゆきさんは「ゲラを見て号泣しながら挿絵を描いた」とのこと。

あらわれしもの   最上一平 (著), ささめやゆき (絵)   2022/12  新日本出版社刊
【内容紹介】 ネットより
「ひめりんごちゃんでーす」龍之介は姿見にむかってむりやりテンションをあげた。
「地域おこし協力隊」の龍之介は、着ぐるみを着て、イメージキャラクター・ひめりんごちゃんになるのだ。
きめポーズは、アップルシャワー!
――今や子どもがひとりもいない過疎の村にも春は来た。その山里に「あらわれしもの」とは。

感想
これは「短編連作」で、児童文学にジャンル分けされていますが、章によっては大人でないと味わえない部分のあります。
ささめやゆきさんは八十代だと思います。
「老い」とか「死」とか身近に感じられる方は泣けます💧
ワタクシメは泣きはしませんでしたが「年取るとこんなことうるよね」とクスッと。
「おかしい」でもなく「悲しい」でもない・・・
生きていると自然と湧いてくる「クスッ」を行間から読み取れる、ある種「異空間」にいざなってくれる一冊です。

どうぞお手に取ってご覧下さい
📕



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読書 あのねのね 「あこがれのユーチューバー」 📚

2023年05月17日 | クリエーター・モード
やったー! マキセツ姐さん (^^♪


仲良しの牧野節子さん@マキセツ姐さんの新刊をご紹介します。

「あこがれのユーチューバー」  牧野節子 作/はせがわはっち 絵  国土社刊


【内容紹介】 ネットより
俊の夢はユーチューバーだ。人気のユーチューバ―・ピカリンにあこがれている。
一方、友だちの英太は伝統芸の紙きり芸に夢中だ。
そんなある日、英太がとっぴょうしもない計画を持ちかけてきた。
俊のラップと紙きりで、影絵を上演しようというのだ。
だが! 夢にチャレンジする二人の、笑いと友情のホットな物語。


このタイトルを見ただけで、ワタクシメは牧野節子さんの「旬!」を感じました。
牧野節子さんはご自身のブログでYouTubeも開設。
自作やお気に入りの短編の朗読をされている「ユーチューバー」でもあります☆彡 《牧野節子の部屋》
牧野節子さんは常にご自身の「心ふるえるモノ・コト」を素材にして創作されています。

牧野節子さんは落研出身ということもあり「お笑い」好き、
ピアノやエレクトーンの講師の経験もあり(というか生まれ持った素質がおありなのです)、文章から音楽が聴こえるんです🎶
「ラップ」をモチーフにした作品もあるし、「プロレスラー」「アイドル」「バレリーナ」「クッキング」などなど。
子どもが飛びつきそうな素材(ネタ)をふんだんにお持ちです。
でも「流行」に媚びるのでなく、しっかりとしたテーマ・メッセージを発信されています。
「普遍的なテーマ」があることが児童文学には不可欠だと、ワタクシメは思っています。

今作において、伝統芸能である「紙きり芸」と「ラップ・ユーチューバー」といった現代的な素材と掛け合わせるとは・・・ニクイね(^_-)
マキセツ姐さんにしかできないワザであります!
そしてハラハラドキドキがあり(これも児童文学に必要な要素)、ラストはちょっひり淋しく、でもほっこりとした気持ちで、読者は主人公たちをみつめることができるでしょう😊

作家にとって、等身大の自分を描ける時ほど幸せなことはありません。
たぶん今頃マキセツ姐さんは満足なさって、「次は何をやろうか」と、アンテナを研ぎ澄ましていることでしょう。

ぜひお手に取ってご覧下さい📕


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読書 あのねのね 「あしたの木」 📚

2023年05月12日 | クリエーター・モード
陽だまりで読みたいジュニアポエム 

「あしたの木」
著者・うたか いずみ  絵・ しんや ゆう子  銀の鈴社刊  発行2023年01月




うたかいずみさんとは前回の森くま堂さんと同様Facebookでお友達になりました。

ご自身の創作とあわせて、児童文学者協会の関西センターに所属。(森くま堂さんも含む)
関西勢は皆さん、元気です!
関西地域での活動に止まらず、東京でのイベントにも来られて「裏方」をして下さったり・・・とても熱心です。

昨日ココに「通信添削の講師をしていた」と書きましたが、ワタクシメの生徒さんに関西方面の方がいて、地元での勉強方法を勧めたことがあります。
児童文学者協会では「地方に居て東京での講座に出られない方・自宅で勉強したい方」のために通信講座を行っていますが、講座を受けるだけが勉強ではありません。
同じ志を持つ仲間と意見交換したり刺激し合うことも「学び」となります。
ワタクシメは何年か受け持った生徒さんに「同人会」でステップアップしていただこうと考え、うたかいずみさんに関西地区の同人会情報をお尋ねしました。
そうしたら、うたかさんはご丁寧に同人会数か所に連絡をして各会が発行している「同人誌」を取り寄せ、それぞれの会の特徴など詳しくお教え下さいました。
ワタクシメは「講師料」はいただいていますがー⚡ うたかさんはすべてボランティア!
頭が下がりました_(_^_)_

うたかさんは純粋に「児童文学の発展」つまり子どもの環境・未来をみつめ行動されている方なのです。

「ジュニアポエム」の力

「あしたの木」をご恵贈いただいた頃、ワタクシメの体調は絵本くらいは読めましたが、「読む」だけでも体力を消耗する、情けない状態でありました😢
この作品は「ジュニアポエム」であり絵も優しく、ぺらりと開いたページを読めばいいので、ワタクシメには有難い一冊でした。

その時ワタクシメはしみじみ「ジュニアポエムの意義」を知りました。
しおれた心に垂らされたハチミツであったり、バニラエッセンスであったり、アロマオイルであったり、または七味唐辛子とか(笑)。
それは状況によってちがいますが、ひと時の癒しなのだと。

「詩」というと範囲が広いしので「ジュニアポエム」に限らせていただきますが・・・。
ぺらりと目に止まったページがくれる「ひと時」が、山あり谷ありの人生を励ます大きな力となると、ワタクシメは感じました。

ワタクシメは「あしたの木」を日向で読みたいと思いました。
縁側で、
公園のベンチで、
野原に寝転んで、
子どもさんがいる方なら、子どもと声を合わせたら、どんなに楽しいことでしょう♫
ワタクシメみたいな「お疲れモード」の大人なら、幼い日を追想してみてはいかがですか🌀

「子育て支援策」があれやこれやと叫ばれていますが、ハード面で生活に余裕ができたら「子どもと絵本やジュニアポエム」を読む時間を増やしてほしいと思います。

うたかいずみさんには穏やかな時を紡ぐジュニアポエムを、たくさん描いて下さい💞



内容紹介(出版社より)
<新刊モニターの感想から>
◆にじの はしっこ
にじをとらえる視点にユーモアを感じます。
にじとたわむれる描写が、臨場感あふれていて五感に働きかける作品です。
◆ママのエプロン
せっせとはたらくママのそばで、見立て遊びをするこどもとママの緩急がおもしろいです。
ほっこり温かみのある作品。
◆あっ いま
何かに悩んだり迷ったりした時は、こんなふうに一瞬一瞬を大切に。
何だか道もひらけてくるようなそんな気持ちになりました。
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