健一は調子が悪くなり二三日臥せった
自分の前から一度は消えた妹が十数年を経て再会しようとしている
その事を思っただけで「運命」の不思議さを感じる
「命を運ぶ」運び手は誰なのか
一度離れた二つを再度引き合わせるものは何か
離れたくなくても引き離すものは何か
どんな権限が有って万事をコントロールしているのか
何故我々はそのコントロール下にあらねばならないのか
運不運、幸不幸に分ける基準は何か
悪人のみが不運で不幸なら止むを得ないが、善人も不運で不幸になり得る
その摂理の不完全さを恨まれても文句は言えまい
いや、勝手に動いている個々別々の存在が偶然に遭遇したり乖離するだけだ…
そんなこんなを取り留めもなく考えたり寝たりしている内に不調で二三日が過ぎた
「さあ、気を入れ直して、隣国のパーティーに臨まなければ」と再起を誓った
(続く)
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