会が進んで、食事が進んだ
見ていると
ミミ王女は「左利き」のようである
これで第一関門突破だ
と健一は嬉しく思った
自分が覚えている範囲では
「首筋根元から右肩方向に二三センチぐらい離れた辺りにゴマ粒ほどのホクロが1センチほど空けて二つ」並んでいる
「左手の甲に米粒の半分ぐらいのホクロが薬指の根元から2センチほど下方向に離れて一つ」有る
あいにくいづれのホクロも小さいので
健一の座席からは見えない
顔かたちは十年前とは違って
すっかり大人の女性になった今では
優香かどうかは判定し難い
雰囲気も日本人離れしたレディになっており
もし優香だったとしたら
余程礼儀正しく幸せに育てられた様子で
先ずは一安心出来る
「左利き」であった事は
同行者の皆にも知らされているので
エミ王女も既に気付いてくれている事と思う
後は、タンスパーティーで確かめよう、と
健一の胸は膨らんだ
(続く)