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思いつくままに…

熟睡出来ず

2016年09月08日 | 思い出す事


台風が来たり往ったり

繰り返しているが

夏も終わりに近くなった


クーラーの無い部屋で寝るのは辛い

二三時間毎に汗で起こされ

また寝付くまでに

時間が要る


どうしても

来し方行く末を考える


捨てた夢 思い出させる 熱帯夜
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床几

2016年08月21日 | 思い出す事

玄関の前にショウギが置いてあった

畳大のそこに座って

分前の分配をしてから、別れた

ガキ大将以下数人でいつも連んでいた

海へ行ったり、山に行ったり

「◯◯ちゃんはいつもメスで泣かない蝉しか置いていかないのだから…」
「トリモチ、竿、虫カゴも全部こっちで準備してるのに…」

と、ガキ大将の本家の従兄弟の事を、母が愚痴っていた

「暑かっただろう」と、井戸で冷やしたスイカや桃を出して、皆んなに一服させた

時には、日暮れを待って、花火もやった

はさみ将棋もよくやった


一人っ子なので「遊んでやってね」といろいろ気を使っていた

懐かしい夏休みの思い出だ…


あの時のガキども達はどうしているのだろう…? 子供の頃に別れて以来、付き合いが途絶えた

母も逝ってから10年余が経つ…
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残滓

2016年04月22日 | 思い出す事

「俺が死んだら、捨ててくれ」

と、書いたメモが袋に貼ってあった


小学校卒業証書と、分厚いボール紙に印刷された全体写真

それに、小学校時の学業優秀と皆勤の賞状が数枚づつ

それ以上は進学しなかったので、後は大人になってから苦労の末に入学出来た大会社の付属研修所の入学・修了証書と集合写真


生きている間は自分では捨て難かったの だろう、無口な親父の矜持だったのか…


タンスの上から埃だらけの袋を見つけた時の気持ちは、正に、英語で言えば、タッチングだった


一方、自分はと振り返ると

後を託する子がいない身だから、沢山有る写真も証書もやはり自身で処理しておかねば、と思ったものだ


心なき身にもあわれは知られけり…、か?
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サプライズ

2014年01月07日 | 思い出す事

一方、隣国の国王であるハメルは

「ミミにとっては拉致されて日本に連れて行かれる事の方がむしろ良いのかもしれない」

と思うようになった


兄妹の仲が良いのを考えると一時は悲しむかもしれないが、これからの長い一生を思うと、どんな形であれ一旦は母国に帰る事が必要であると考えるようになった

警備局長を兼ねる近衛師団長を呼んで、内々にこの旨を伝えた

つまり、そのような動きが察知されれば、阻止するのではなく、相手が気付かないように放置するように、いやむしろそれとなく助長するように…


当時、子供であったミミは記憶を喪失していた

それが功を奏したのか、ごく自然にこちらの生活に溶け込んでくれた

少し年上のアッシシとも、見た目ほどには違和感も無く、仲の良い兄妹として、王宮での生活に馴染んでくれた

その事が、ハメルには救いであった


現に今も、アッシシの誕生パーティーの準備に腐心している

何か良いサプライズは無いかと、お付きの者たちと相談している最中だ

前回の自分の誕生日には嬉しいサプライズを受けた

あれに勝るとも劣らないサプライズが無いものか…と


(続く)
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田舎暮し(4)

2013年01月05日 | 思い出す事

吉雄の出現が余りのも予期しなかった事だったのが、健一を不安にさせた

よそ者が来れば村人が知らせてくれる事に安心し過ぎていた

吉雄のように元々住んでいた者は「よそ者」とは思われない


それが引っかかったので、ちよに
「少し寒くなりそうなので、早めに食べよう」
と言って支度をさせた

エミは御機嫌な様子で、楽しそうにピクニックの御馳走を食べながら

「健一は兄弟姉妹はいないの?」と聞いた

「うん、いない、昔はいたのだが…」と答えた

「どう言う事?」

「小さいころにいなくなったの」

「どう言う事?」

「僕が十歳の時にその妹を連れて遊びに来た時に行方不明になったんだ」

「どう言う事?」

「この弁天池まで遊びに来たんだ…、 珍しいトンボを見かけたので、そちらに気を取られて追い掛けていたのだ…、五六分して、妹を見ると、さっきまでいた土手の上にいないのだ…、慌ててあちこちを探しまくったが見当たらない…」

家に跳んで帰り、村中大騒ぎになった

池に落ちたのではないかと言う者もいて何艘もの小舟を出して捜索もした、暗くなるまで大勢で探したが見つからなかった、持っていた小さな袋も履いていた下駄も、それこそ何一つ痕跡を残していなかった

「神隠し」だ…、と皆が思った

「あれから十年ちょっと、今日初めてここに来た…」

と言った健一には後の言葉を続ける気力は無かった…


(続く)
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